ベリリウム 4Be=9.012

ベリリウム beryllium Be d=1.85 mp=1280 bp=2970
天然には
緑柱石(ベリル)Be3Al2Si6O18として産出する。緑柱石は、ベリリウムの発見およびらせん成長の最初の観察がなされた鉱物。緑青または淡黄色。海緑色の美しい結晶はエメラルド(emerald)、淡青色のものはアクアマリン(aquamarine)とよばれ宝石になる。成分的には、3BeO•Al2O3•6SiO2となる。
金属と非金属の境界付近では、両方の性質が現れることが多く、ベリリウムも温度が上がるにつれて自由電子が増え、金属結合性が高くなる。その結果、常温ではもろいが、高温では延性・展性を示すようになる。空気中ではアルミニウムのように表面だけが酸化されて被膜をつくる。塩酸、硫酸には水素を発生して溶けるが、硝酸には溶けにくい。アルカリ水溶液にも水素を発生して溶ける。酸化物、水酸化物は両性で、酸・アルカリのどちらにも溶けるところもアルミニウムに似ている。ベリリウム塩水溶液は多くはアクアイオン[Be(H2O)4]2+として存在し酸性を示し、逆にベリリウム酸塩はアルカリ性を示すのはおもしろい。原子番号が小さいので、X線をよく通しX線管の窓に使われる。 銅にベリリウムを添加したベリリウム青銅(beryllium bronze)は、高強度で耐食性た合金としてスィッチなどの高性能・高信頼性ばねとして利用されている。有毒な化合物が多いので体内にとりこまないよう注意を要する。

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