銀 47Ag=107.9

Ag 銀 silver Ag d=10.5g/cm3 mp=961ºC bp=2210ºC
自然銀として遊離の状態で産出することもあるが、輝銀鉱Ag2Sなどの硫化鉱物や鉛、銅、亜鉛などの精錬の副産物として得られる。 銀白色で立方最密構造で、延性,展性は金についで大きく、.電気および熱伝導率は金属中で最大である。また、金属中で反射率が最大なだけあって、輝きが違う。 薄膜は波長が270nm以下の光を透過させる. 酸素中で熱しても変化しないが、硫黄、硫化水素とは硫化銀をつくる。硝酸、熱濃硫酸に可溶。 感光材料,装飾品,貨幣,合金,電気接点などの用途がある。


AgNO3 硝酸銀 AgNO3 silver nitrate d=4.35g/cm3 mp=212ºC
無色の斜方晶系の板状結晶で、密度が大きいのは、持つとわかる。結晶中では2つのAgイオンが接近しAg-Agは3.22Åと金属での距離2.90Åに比べやや長いが,Ag22+と2NO3-からなるイオン結晶のようにみえる。エタノールに可溶、水溶液は中性。光に対して安定であるが有機物があると還元され銀鏡を生じる。タンパク質凝固作用があり、皮膚に付くと銀が析出して黒くなるので注意。有毒で写真感光材や各種銀鏡の製造などに用いる。


Ag2SO4 硫酸銀 Ag2SO4 silver sulfate d=g/cm3 mp=652ºC
光沢のある無色の斜方晶系結晶で構造は硫酸ナトリウム(低温型)と同じ。 冷水に難溶だが温水に可溶。


Ag2SO4 ヨウ化銀 AgI silver iodide d=5.67g/cm3 mp=552ºC bp=1506ºC
黄色の粉末。感光性があり、光により黒化する。 ハロゲン化銀のうちもっとも水に難溶で、チオ硫酸ナトリウム水溶液、ヨウ化物飽和溶液およびシアン化物水溶液に溶けるが、アンモニア水にはあまり溶けない。写真乳剤として使われる。またβ型ヨウ化銀の結晶格子定数が氷の結晶のそれにちかいことから人工降雨のための凍結核として用いられる。


塩化銀 AgCl d=5.56g/cm3 mp=455ºC bp=1550ºC
臭化銀 AgBr d=6.473g/cm3 mp=432ºC
これらのハロゲン化銀も、感光性を持っている。

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