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尿糖について

Q:
 16Week(5ヶ月)です。 昨日の検診で尿糖がプラスになってしまい、これで2回連続なので、今日糖負荷検査を受けてきました。
 この結果によって、今後の治療方針が決まるようなのですが、私は食事療法だけだろうと安易に考えていたのですが、薬を飲んだりする場合もあると聞き、赤ちゃんの影響を考えると、できればそれは避けたいなーと思ったりしてしまいます。
 でもそのまま妊娠を継続すると、母体・子供ともに影響があるのであれば、飲まなければいけないのですよね。産婦人科で処方される薬なので心配することはないのでしょうか?



 安定期に入られたのですね。 [ カンジタ膣炎について ] についてのご相談の時もそうですが、お薬についてかなりナーバスに感じておられますね。

尿糖(+)が2回連続してあり、糖負荷検査を受けたということですが、まず、ご自分を含みご家族に糖尿病の方はおられますか? また、上のお子さんの妊娠中やお産後はどうでしたか?

妊娠により、腎臓の糖排泄機能が低下し、尿糖(+)を認めることはよくあります。この場合は、血糖値あるいは糖負荷試験の際の血糖曲線にはほとんど変化がなく、妊娠中に尿糖(+)が現われるけれども、お産後には消失する一過性の糖尿で、妊娠糖尿といわれるものです。

まだ結果も出ていませんので、範囲を限定できず、どこまでお話すべきか、困ってしまいます。大きく分類すると、
1)糖負荷試験で異常を示すが、食事療法のみで正常血糖を保つもの 
2)食事療法のみでコントロールが不十分のときはインスリンが使用される
ということになります。

 妊娠中の薬の内服に関して、赤ちゃんへの影響を考えるとき、まず妊娠初期の胎児のいろいろな器官が造られていく時期である器官形成期を避けること、つまり妊娠4週始め〜妊娠16週終わり頃までの臨界期を避けることが大切です。
 その後は、お薬を飲むことによるお母さんへのメリットや有効性と赤ちゃんへの影響を考慮した上で、どのランクの薬を、どの程度使用していくかということが選択されていきます。
 産科的に、お母さんにとっても、赤ちゃんにとってもよりよい方向が考えられているはずです。お母さんが我慢すれば飲まないで過ごせる薬もあれば、妊娠を継続し、赤ちゃんがよりよく育つ環境を保つためにどうしても必要な薬もあります。
 やみくもに薬がすべて恐いというわけではありませんので、担当医師を信頼して、疑問や不安に思うことは妊婦検診時に自分でしっかりと確認して、納得して帰宅するようにしましょう。尋ねればきちんと答えてくれるはずです。

糖負荷試験での結果待ちで不安だとは思いますが、基準値以下であれば妊娠による腎性の無症候性の尿糖や、食事性の尿糖で、食事の注意などをしていけば大丈夫でしょうし、おそらく、これだと思いますよ。
 どちらにしても妊娠中は、太り気味や甘い間食などは避けるよう、注意してくださいね。



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