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ほめてほめて舞い上がるくらいほめて
3歳にむかうこの時期の子どもたちは、自我がますます強くなり、なんでも「自分で」と自己主張が激しくなります。それと同時に、友達とかかわって新しいことや困難なことに挑戦しようとする心がうまれてきます
ケン力も増えてくるけれど
衣類を長い時間かけて自分で着ようとしている姿は、この時期の育ちの象徴です。自分のまわりの大人や友達とのかかわりの中で、生活にも見通しがもて始めます。しかし、自分のつもりもはっきりしてくるので、大人にとっては反抗的な態度が増えてくるし、子ども同士のけんかも増えてきます。順番・かわりばんこも理解できるようになりますが、「じゅんばん!」 といいながら割り込んでみたり、まだまだ未熟です。でも、友達とケンカをしたり大人から促されたりする経験を積んで、友達がみえて友達の中の自分がわかるようになります。「自分もしたいけれど、少し我慢して」「友達と一緒にできる」ことがうれしい気持ちも育ってくるのです。
大好きなごっこ
遊びこの頃の子どもたちは、同じぐらいの月齢の子や発達の同じくらいの子が3・4人集まって、ごっこ遊びがあちこちで始まります。ごはん作りやお店屋さんごっこが大好きです。3歳になった子が増えてくる秋頃から、ごっこ遊びの様子も変わってきます。ある日、月齢の大きな子どもたちがバケツを1列に並べて電車に見立てて遊び始めました。そんな楽しそうな様子を見て、次々に“ハケツを抱えて他の子たちがやってきました。そして自分のバケツを続けて並べると、すっと座って始めからいたように二コニコです。次から次から加わって電車はみるみる長くなっていきます。先頭にいた子どもたちは、それがうれしくて「動物園にお弁当持っていきますよー」とはりきります。こんなふうに、大きい月齢の子どもたちを中心にごっこ遊びも楽しくなってきました。
ほめてはめて、舞い上がるくらいほめるとき
新しいことや困難なことに挑戦しようとするとき、保育所の築山は子どもたちに、いろいろな遊びを提供してくれます。その日は、築山の中腹にいろいろな高さのたなを作ってジャンプして遊びました。子どもたちは、目を輝かせて山の上に並んで順番を待っています。トットットットッと降りてきて自分の跳ペそうな高さからジャンプ!「ワァー すごい!」と保育者の声があがるとうれしそうで得意げな顔がそこに…次は自分≠ニ次々に挑戦していきます。生まれた月齢も育ちも違う子どもたちです、必ずみんなが同じところから跳ぶわけではありません。でも子どもたちは知っているのです。自分が少し背伸びしないとできない高さを。その姿をきちんと見てほめてほめてあげたいと思ってきました。初めてのことに挑むのに少し躊躇する子もいます。他の友達がやっているのをじっと見ています。「やってみる?」という誘いに1番低いところから跳んでみました。「すごいー」と声をかけるとちょっと得意そうな顔。「もう1回やってみる?」との声かけで再度挑戦。さっきより自信ありげに跳ぶと、もう自分のものです。次の日もその次の日も、同じ遊びを楽しみました。子どもたちは何回も何回も跳んでより遠くへ、より高くから≠ニ挑戦します。子どもたちが「見ててやー」と言いたくなるほど、やってみたいことが沢山あって、そして大好きなお父さんやお母さん、身近な保育者に「すごい!」「えらい−」とほめられる生活が子どもたちに自信をもたせ、次への挑戦への意欲につながっていきます。
自慢に思って援助を
大人の思い通りにならない子どもたちに、ますます変身してきます。お母さんたちから、たくましく、てこずらせている子どもたちの話をたくさん聞きました。我が子が何を主張しているのか、何をしようとしているのか理解してあげようとすることは、とても大切な大人としての姿です。忙しい日々の中で、子どもたちの大きくなりたいという頑張りはなかなか見えにくいとおもいますが、自分でやろうとしている子どもたちの姿を自慢に思って援助してあげたいものです。自己主張が激しくなると同時に、出しながら整理しているのだということを忘れず それぞれの家庭でも大切にしていることはきちんと伝えながら気長に我が子と向き合ってあげてください。
30周年記念誌より抜粋
2歳児