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30周年記念誌より抜粋
赤ちゃん、とりわけ生まれて間もない赤ちゃんに出会うと、こんなに小さくて・・・と愛おしさが湧き、守ってあげたいと思わずにいられません。そんな頼りな気な赤ちゃんも、1年もすれば立ち上がって歩き始め、ご飯もしっかり食べ、片言も出始めます。思えば劇的な1年です。でも、この赤ちゃんの劇的な変化は、幼子を愛しいと思って保護する大人が身近にいてこそ遂げられる変化です。
保育園って気持ちいいところだなぁー
家族の中で大事に育てられてきた赤ちゃんが、大好きなお母さんお父さんと離れて過ごす保育所は、初めはちょっと不安だけれど、とっても気持ちいい所です。床は柔らかくて囁かい桧。おもちゃも心地好い肌触りと音色の木のおもちゃです。また、赤ちゃんが大好きで、発達にとっても必要な水や砂、ちょっとした段差など遊び道具になるものが手の届く所にあります。さらに目の前に広がる桧舞台″(広い縁側)は第二の0歳児室。大きい子どもたちや大人たちと出会い可愛がってもらえる場所です。そこからは、築山や園庭で遊ぶお姉ちゃんお兄ちゃんも見えて、赤ちゃんも楽しそうだなと這い出していくのです。
まず、生きる力=意欲の第一歩を!
赤ちゃんが入所してくる月齢は様々ですが、保育者は赤ちゃんを真っ直ぐ抱いて、微笑みながらしっかり目と目を合わせ話し掛けます。そうすると、首の据わってない赤ちゃんも、じ一っと目を見たり、「ングー・アウー」と声を出し、4カ月になると赤ちゃんからニッコリ笑うようになります。これは脳の発達も促します。そして赤ちゃんがお母さんのおなかから生まれ出ようとした、生きる力=意欲を育てていく大切な第一歩でもあるのです。
月齢、発達に合わせて
あおむけで吊りおもちゃで遊んでいた赤ちゃんも、寝返りができるようになるとおむつを外してパンツですこします。コロンコロンと転がり、その次は前にあるおもちゃをめざして身体をくねらせるこの時期、身軽になって動きやすいのです。又、汚れたらすぐに替えてあげられます。こうして気持ちのいいことを知って、不快なこともわかっていくのです。寝返りをし始める前は、足やお尻をあげ、手で足を持って遊びます。そんな風に運動量が増えてくる5カ月を過ぎると、オッパイ以外のものを□にする離乳食が始まります。抱っこされて、初めてロにするのは野菜スープ。それが、ハイハイや四つ這いで動きまわり、背骨や腰がしっかりして自分でお座りができるようになると、特製の椅子に座りちっちゃな手でたっぶりの野菜をロに運ぶようになります。「食べる力は生きる力やなぁー!」とたくましい姿に大人は感激します。
獲得した力で
脳の重さが倍になっていく0歳児期。たっぷり動いて食べて、新鮮な酸素と栄養を脳に運ぶため赤ちゃんは動きます。縁側にある0歳児の手洗い場。水の心地好さと、赤ちゃんの力でも簡単に変化してくれる水が大好きで、そこから離れません。ヨチヨチ歩きの子、そして四つ這いの子もやってきて群がります。流れ落ちる水、ちょっと蛇口に手が触れて、水が四方八方に飛び散り、びっくりして泣いたり笑ったり。するとハイハイの子も『何だろう?』と段差を降り、近寄ってつかまり立って仲間入り。腹ばいの子も浅い入れ物に入った水をペチャペチャ気持ちよさと面白さで水がかかっても平気、目が輝いています。
0歳児室にある大型遊具も、赤ちゃんが身につけた力を応援してくれます。歩ける子が登ってすべってと楽しんでいると、四つ這いやハイハイの子も自分が挑戦できそうな所を探してやってきます。よじ登ったり、くぐったり、すべったりいろいろな力を発揮して全身を使って遊びこむうち、新しい移動する力を身につけていさます。手を伸ばしたい、行ってみたい、やってみたいと身体ごと表現する赤ちゃん。そばに励まし喜び合う大人がいれば赤ちゃんは満足感、達成感に満たされ、それを繰り返して発達していきます。そして、しだいにまねっこする姿も出てきて、月齢の大きい子から小さい子へと模倣が広がります。
手塩にかけて
どんな便利な時代になっても、手早く″子どもは育つものではありません。たっぷりの愛情の下、早寝早起きなど人間らしいメリハリのある生活を繰り返すことで、成長、発達していきます。子育ての知恵を周りから学びながら、お母さんお父さんも親として成長していけるのが子育ての楽しさだと思います。
0歳児