State of Confusion (1983)

この中に入ってる「come dancing」のヒットがなければ、わたしはキンクスを一生知らずに過ごしたかもしれません。キンクスにとってはおそらく最後の(と言ってはいかんか?)ヒット曲ではないでしょうか。その最後のヒット曲を出したのが、わたしが洋楽にハマってた80年代だったというのが、これはもう、「縁」としか思えません。しかもレイ40歳手前という、ロン毛ですら似合っていたチョー美形(ええい!笑うな!)だった頃です。裏ジャケのレイの美々しい横顔(笑うなってば!)いや〜んもう、めちゃ好みぃ〜☆
すいません、ちゃんと話をします。いやなにがすごいって、1曲目がスゴイ。いきなり「Ah-----!」とレイの雄叫びで始まる「state of confusion」(とても雄叫びそうにないタイプなのだがなぁ…)。ちなみのこのプロモビデオではレイが大の字にガラス窓に張り付いて叫んでた(さすがのわたしも絶句)どういうセンスなんだ。いくらレイを愛しててもこの所業はちょっとかばいきれない。大爆笑間違いナシです。いやそういうことを言いたいんではなくて、でもとてもインパクトのあるいい曲です。3曲目の「labour of love」はデイヴがヘヴィメタル調にガンガン弾く「結婚行進曲」のイントロで始まります。個人的にはレイとの結婚式にぜひデイヴに弾いていただきたかったわ〜(バカ)
その次が「come dancing」!イントロからしてちょーかわいい!ラブリー!キュート!こんな曲、レイでしか書けないのじゃなかろうか?おそらく大勢の歳の離れた姉を持つレイが幼い頃に見た風景そのものを歌ったと思われる、ファンタジックな歌詞、踊りなさいと言わんがばかりの曲調、ちょっとおちょけたブラス、どれをとってもグー!タイトルもセンスのよさを感じます。とにかく声がカワユイのだ!レイ以外の誰が歌ってもこの愛らしさは出せないでしょう。ちなみにこのプロモビデオではレイはピンストライプのスーツ&口ヒゲという世にもアヤシイいでたち。コレ、実はレイのおじさんのコピーなのだそうで。続く「property」この甘い歌声!何回聴いても素敵すぎて耳から鼻血が出ます!わたくし、輸血ナシでは聴けません!あまい!甘過ぎるぅ!地味な曲なのですが、めっちゃお気に入りの曲です。
カムダンシングの次のシングルとなった「don't forget to dance」ぬおおお〜「don't foeget dance/don't forget smile」この歌詞でこの声!もの凄くやさしく歌うこの声に何も感じない婦女子がいるのだろうか?!なんかねー、恋人とかに歌いかけてるというより、この世のさみしい思いをしてる女性全てに歌いかけてるようで、こういう曲時々あるんですけど、レイの独特のとこだと思うんです。だからこそ聴いてる方(わたし)は歌の主人公を自分だと思い込んでしまうんですけど・・・(涙)でもそういう風に、歌の世界に入り込んでしまう人間がいるっていうことを、レイはよく知ってると思うんです(ロックンロールファンタジーとか)。くっそおわたしのツボ突きまくりやんかぁ。とにかくこの3曲が続くところがたまりまへんのだすー!(絶叫)
「cliches of the world」これもレイならではかな。不安感に満ちた緊張感のある曲です。ラストはデイヴがボーカルをとるロックな「bernadette」しかし合間のレイの声の方にどうしても全神経が集中してしまうわたしでした。ごめんよデイヴ。でもデイヴのギターはとても好き。間違いなくHR/HMの祖だなあと思います。偉大なギタリストですよ。彼がキンクスのギタリストじゃなくっても、好きなギタリストだったと思うんです。
アリスタ時代はキンクスファンの中では、いろいろ好みが分かれるようですが、甘くてロマンティックでおセンチなキンクスを愛するわたしとしては魅力いっぱいなのです。特にこのアルバムは特別なのです。