Schoolboys In Disgrace

RCAj時代最後の作品です。好きなことをやり尽くしたRCA時代から、次への社会復帰の橋渡しのような存在のアルバム。レイお得意の芝居っ気とイキのいいロックンロール両方を楽しめる作品です。

このアルバムのモデルは、やんちゃでならした学生時代のデイヴだそうです。そのせいでしょうか、デイヴのギターが大活躍!時にハードに、時に哀愁たっぷりに、デイヴのギターワークが冴えてます。なんだかんだ言っても、レイの曲にピッタリなギターを弾けるのはデイヴしかいないと思わせられます。仲が悪いなんて信じられない。
裏ジャケの制服姿のレイの凶悪な顔と、デイヴの美形ぶりも必見だし(笑)、曲が全てキャッチーで、1曲1曲が短いのもイイ。
1曲目の「Schooldays」では、学校時代を懐かしむレイのボーカルが素晴らしい。あまり語られないけど、レイのボーカルって、歌唱力云々では表現できない、俳優のような表現力があると思います。このアルバムは特にその魅力が堪能できます。大人になったり子供になったり。力の抜けぐあいと入れ具合のバランスがいいのかも。ジャイヴ調の「Jack the idiot dance」なんか、かわいいよぉ(笑)
「The first time we fall in love」は初恋の歌。くどいほどに芝居がかってめっちゃエッチっぽい(と感じるのはわたしだけ?笑)レイのボーカルが聴けます。「Headmaster」は間奏のデイヴのギターが泣かせる、盛り上がりの大きい曲。「the Hard way」は校長先生のお説教。そしてこのアルバム最大の白眉は「No more looking back」もうもうもう!!素晴らしい!素晴らしいとしか言いようがない曲です!

「どこのバーにもあんたがいて、どこのカフェにもあんたがいて、どの車を運転してるのもあんただ。俺は毎日あんたの姿を見るが、でも実際そこにいるわけじゃあない。あんたは過去の住人なんだから。もう過去を振り帰るのはやめよう。過去に生きるのはやめだ。昨日は過ぎ去ったのだ。」

ぜひ御一聴あれ!何でこの人はこんなふうに歌えるんだろう?!過去に縛られる男の哀切を痛々しくしかし力強く歌う
レイのボーカルは何度聴いても泣けてきます。