dan baird
(the  georgia satellites)
Dan Baird(ダン・ベアード)。彼は80年代にデビューしたGeorgia Satellites(ジョージア・サテライツ.以下SATSと略します)のボーカリストだった人です。初めて彼の声を聴いたのは1stシングル「keep your hands to yourself」の出だしでした。♪I got a littele change in my pocket・・・♪というこぶしの利いた歌い方&声に「なにこれ?!」と思わずTVに張り付きました(MTVだった)。声フェチのわたしにはたまらない魅力!顔もかわいいじゃん!(わ〜ははは)騒音に近い(笑)ラウドなギター、まったりと重たいドラム、曲めちゃめちゃイイしぃ〜ええやんええやんコレ!!
早速LPを買いに行きました。ギターのリックが歌ってる曲もありましたが(こっちはとてもダーティーなカンジ)、どれもこれも70年代テイストに溢れ、それでいて新鮮。1stシングルはかなりヒットしたのであっさり来日もし、むちゃくちゃ楽しいコンサートを体験することも出来ました。

しかしその後計3枚のアルバムを発表後SATSは解散(3rdも名盤なのに!)。ダンちゃんはソロミュージシャン(&現在はYayhoosというバンドも)として音楽活動を継続中です。どぉぉぉぉもあまり売れようという気がないらしく?、わたしとしてもダンちゃんには楽しんで音楽を作れる人生を歩んで欲しいなあと思っております。
だってわたしは彼に対しては、可愛いとは思うけどミーハーな気持ちは決してないのです。彼が離婚しようが再婚しようが彼女のことを甘くラブソングに歌おうが妖怪シット〜(古いか)になることはありません。ミーハーにかけては自信のあるわたしが、こんなに清い気持ちでミュージシャンに接することはめったにないのです(あとはニック・ロウくらいか)純粋に「ミュージシャンとしてその才能を愛してる」存在なのです(いやわたし、レイ・デイヴィスだって純粋に音楽的に好きだけど、レイには邪念も抱えてるんで。はは)。欲なく、自由に好きなように音楽を続けてるダン・ベアードをわたしはとても尊敬するし、彼のファンでいる自分はとてもラッキーだなあと思うのです。

あまりに寡作なため、世間からはもうすっかり忘れられてるようですが、そんなことも彼は気にしてないのでしょう。好きな時に好きな音楽を好きなだけ!!
これぞ「ロックンロール」なのではないかしらん♪

I got the things that I need
took the car, my pride and three pairs of jeans
(俺に必要なものは持ってきたんだ。
クルマとプライドとジーンズが3本さ)
                      〔dan takes fiveより一節〕
georgia satellites:
記念すべき1stアルバム。大ヒット曲「keep your hands to yourself」が1発目に収録された名盤です。力がありながらのどかで気楽そ〜に聞こえるダンちゃんの声は、アメリカという国の、良いエッセンスだけを凝縮したような感があります。バカロケンロール尽くしと思われがちですが、「the myth of love」のようなロマンチック(?)な曲や、哀愁漂う「golden light」など、意外に表情豊かなんです。ま〜、1曲目、2曲目(「railroad steel」)、3曲目(「battleship chains」)と連続でバカノリなので、どーしても印象強いですが(笑)
健全な青少年はこういうの聴かないと。不良中年ならなおさらです。
buffalo nickel:
ソロ2作目。きゅいーん♪という非常にオーソドックス(?)な音で始まる「younger face」悲しく虚しい歌詞に乗ったダンちゃんの声はいつもと違ってちょい暗めです。っつうか、ダンちゃんて意外に、歌詞、暗いんです(笑)ノリのいい曲とあのベビーフェイスなのに、そのギャップがまた好きなんですが。
2曲目の「cumberland river」これがまたエエ曲!!ダンちゃん節が冴えわたってます。3曲目の「I want you bad」コレはNRBOというバンドのカヴァー。ダンちゃんカヴァーのセンスはピカイチです。単純な歌詞&ノリに、ダンちゃんのかわいい声がマッチング♪すまんがオリジナルよりこっちの方が好きだ。ソロ1stでも「I love you ,priod」というとてもカワイイ曲をカヴァーしてます。GS調のバカノリ「little bit」上手いねえこういうのはやっぱ。歌詞もオチャメでかわゆいv、「birthday」コレはちょっと変わってるけど好きです。。それから「hush」。わたしはディープパープルのバージョンしか知りませんが、このアルバムには作者が参加してます。
70年代テイストみなぎる作品ですので、その辺にお詳しい方が聴かれるとまた感想は違うのでしょうが、個人的にはとても好きな1枚です。一生ついて行こうと思いましたからぁ(笑)

redneck savant:
正しくはdan baird & the sofa kingsというバンド名義での作品。だからといってなにが変わるでない(笑)内容はサテライツ時代〜ソロ2作目までを含む自作のライブ盤となっています。
1曲目「l'll bit」はbaffalo nickelに入っていた曲で、ウチの娘はなぜか一時期この曲がかかると異常なまでにノリノリで踊り狂ってました。まさにこういうわかりやすいノリが彼の一番の魅力で、ダンちゃんの音楽の楽しさというのは老若問わず伝わるものなのでしょう。
サテライツ時代の名曲「all over but the cryin'」で泣かせたり、ライブ向きでノリのいい「dixie beauxderaunt」や、「another chance」で聞かせる温かみ、あ〜やっぱダンちゃんはいいなあ〜☆
今回の必殺カヴァーは別バンド名義でもやった「dancing queen」!さいでがす、日本人にも馴染み深いアバのダンシング・クイーン!!オリジナルにめちゃ忠実なアレンジで、でも音はどったんばったんゆうてます(笑)彼の声で「you are the dancing queen〜〜〜only seventeen〜〜〜♪」あっはっは!むっちゃむさくるしい中にも爽やかさが(爆)
もひとつかわゆいのは「daydream believer」です。そして最後はキョーレツにノリノリの「the twist」!いいなあ〜どんなちっさいところでぎゅうぎゅう詰めでもいいから、ライブ、観たいよなあ〜〜〜〜!!!


試聴してみます?
out of mothballs
いわゆるアウトテイクス集なのですが、基本的にアルバムコンセプトとかゆーのが毎回ない人なので(いやあるのかもしれないが)、何の違和感なく聴けるし、むしろいやいやなんの、単なる寄せ集めではない、彼の音楽性の一貫した態度がアリアリと感じられる素晴らしいアルバムとなってます。
いきなりの「can you gimme ya name?」という元気いっぱいのシャウトでもう、「キャー!」ってカンジです(つかみが上手いよな〜ダンちゃん)最後まで一気に聴かせるノリは一級品!こんなハイテンションを保てるミュージシャンはなかなかいないでしょう(笑)SATS時代の曲「rock this place」や「trouble comin'」を聴いてるとあまりの素晴らしさに涙が出そうになります。なんだかんだいってもダンちゃんとRRのコンビは音的に相性がとてもいいよね。ちなみにこの2曲はジョン・ステイモスの映画のサントラ用に書いたものだそうで。Jステイモスといえばわたしの大好きなTVコメディ「フルハウス」のジェシーではないの!アマゾンで調べてみたら実におもしろくなさそうなC級ぽい青春映画でした。うーんでもちょっと興味あるなあ(笑)
「little stories」は本人いわく「エヴァリー・ブラザーズになりたくて」らしく(爆)いやもう、あの声ですんごく儚く歌っててあまりのかわいさに悶絶しそう(自分でも何言うてんのかワカラン・笑)
もちろんカヴァーも入ってます。ウィリー・ディクソンの「seventh son」です。なんて楽しいんでしょう!彼のカヴァーは毎回愛情が込められてます。彼はきっと1日中歌ってる子供だったに違いない!

「picture on the wall」「memphis」「any little thing」(カワイイv)などなどどれもこれもガサガサした音触が実に気持ちいい、一気に聞けて楽しめる一枚です。全てのロック好きの人におススメですっ♪
sweet&bitter