2007.12.11 彦根市議会 12月定例会(一部抜粋・要旨) |
田島茂洋議員(市政会) |
田島茂洋議員 それでは次に、大項目2番目の鳥居本地域の活性化と発展に係る(仮称)名神彦根リゾート複合ビル(彦根ウインズ(仮称))についてでございます。 初めに、今日まで議論してまいりました、この地域が強く求めておられます中山投棄場の雨水流出問題や鳥居本都市公園の整備事業、国道8号バイパス9区にかかわる小野川と矢倉川の改修、さらには街路改修など、それぞれ今年度推進、進捗していただいていることに、地域の皆さん方は市長初め関係者の方々に感謝をし、喜んでおられますことをご報告申し上げたいと思います。 今後につきましても、格段のご努力によりまして完成を目指してくださることを改めて私からもお願い申し上げておきたいと思います。 さて、中項目1の彦根ウインズ(仮称)の第3次産業企業招致に係る事業についてでございます。 私は今日までの、昨年12月、ことしの2月、6月の各議会定例会におきまして、この施設を招致されている原開発委員会の設置者の意向や施設の概要を受けて議論をさせていただきました。 そのことから市長は種々の問題点、すなわち交通渋滞や青少年問題、本市に三つの大学があることから、彦根市の品格を問われるなどを取り上げられ、さらに市長公約で反対を唱えてきたからという概念などを述べられて反対をされております。 このことにつきましては真摯に受けとめております。 しかし、上申書による要望や私たちとの面談をご理解いただき、コンサルタントを入れての話し合いには応じるお考えもいただき、提案されたコンサルタントはお認めいただいたのであります。 そして昨年12月の定例会で、私の質問に市長は、「議員、市民がいい施設だから誘致しなさいと、雰囲気や環境が盛り上がれば苦渋の決断ではない。皆さんが望んでおられるなら、それに対して公約がこうだったけれどもよくわかりましたと言う可能性がある」とご答弁をいただいております。 今日までの議論のやりとりやその後の動きなどを受けまして、議論をさらに深めさせていただきまして、質問させていただきますので、ご理解ある市長のご答弁をお願い申し上げます。 細項目1といたしまして、彦根市長と原開発委員会との協定書締結の開発業者は現在も同一であり、問題はないということについてはいかがですかということでございます。 このことにつきましては、前の市長のご答弁の中で、そういうような趣旨のことをおっしゃっておりましたので、改めて調べさせていただきましたので、ご質問とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 獅山向洋市長 ご質問の開発協定書でございますが、これは平成10年の2月10日に、彦根市長と原開発委員会との間で締結されているものです。 もう既に協定締結から10年近くの歳月が経過しているわけでございまして、現在も、事業主がそもそも同一なのかどうかよくわかりません。 また事業計画自体もどの程度の変更があるのか、あるいは当初のままなのか、その辺もよくわかりません。 また道路管理者や公安委員会の考え方につきましても、当時と現在が同一であるかどうか、この辺もよくわからない状況でございます。 このように、10年の間、さまざまな状況が変化しているわけでございまして、そういう意味で、この場で同一であるかどうかというような判断は到底しがたいところでございますので、その点ご理解をお願いしたいと思います。 田島茂洋議員 おっしゃることは理解するわけでございますけれども、協定書そのものはそのままであるということでありますから、このことにつきましては信憑性はあると私は思うんですけれども、その点についてはいかがですか。 獅山向洋市長 協定書の存在については別に否定しているわけではございませんけれども、そもそも10年もたって、来年の2月10日で10年たつわけですが、そういうような状況で、あくまでそれがそのまま使えるものであるかどうかということについては、私はそれはちょっと無理じゃないのというふうに言いたいわけでございますが、この辺の論争になりますと、もう少し内容といいますか、今どういうお考えをしておられるのかという、その内容との比較において判断しなければいけないと思います。 そういう点で、現在どういうお考えであるかということはわからないわけでございますので、そういう意味で、判断は難しいと申し上げているものでございます。 田島茂洋議員 そういうお考えであることにつきましては理解をしなければならないと思いますけれども、今後うまく進んでいくならば、その辺の話し合いというものは進めていけるんではないかと思いますので、次に移らせていただきます。 次に、交通渋滞の問題や青少年の施設内非行などについては、現地視察で問題なしと確認をしております。 もしそういったことが起これば、その施設におきましては即刻対処されて、問題がないというふうに思っております。 このことにつきましては市長も、ある程度時間がございますので、そういったことにつきましても改めて考えが、あるいはまた実際につぶさに見聞されるなり、そのようなこともあるかと思いますので、改めて交通問題や青少年問題についての今の市長のお考えをお伺いしたいと思います。 獅山向洋市長 まず、交通問題につきまして、今の市長としての考えを述べさせていただきたいと思います。 かねてから、国道8号線や国道306号線あるいは主要幹線道路である名神高速道路彦根インターなどが接続しておりまして、恒常的な渋滞が生じている地域であると申し上げていたわけでございますが、私は交通の問題については、さらに深刻になってきたというふうに思っております。 と申しますのは、今回の築城400年祭におきまして、京橋口の駐車場が非常に有効に利用された。 その駐車場のおかげで、彦根城にも、またキャッスルロード、四番町スクエアにも多くの観光客を引き込むことができたと思っております。 このような状況を考えますときに、休日などに場外馬券売場でそれが重なった場合、彦根市の街なかへの車両の誘導というものが非常に困難になるんではないかと、こんなふうに思ったわけでございます。 そういう意味で、現状のような道路状況でウインズを開設するということについては、私としては反対せざるを得ないというふうに考えております。 また、青少年問題でございますけれども、これについてはかねてからお答えしているとおりでございまして、やはり警備員の配置というようなことだけで物事が解決できるようなものではないと思っております。 むしろ青少年問題協議会などでいろいろと検討しているわけでございますけれども、青少年の居場所というものを我々は考えていかなければいけないわけでございまして、これはいい意味での居場所であるならばいいんですが、こういうようなギャンブル的な施設は悪い意味での居場所になりかねないということも十分に考えていくべきだと思っております。 そういう意味で、交通問題につきましても、青少年問題につきましても、以前にも増して問題としては重大化しているというふうにお考えいただきたいと思います。 田島茂洋議員 これにつきましては非常に問題であるなと思います。 交通渋滞が起こらないようにウインズの設置というものを、これは協定書の中にもはっきりとうたっておられます。 現状のままで、このままでつくるんだったら確かにそうかもわかりませんけど、そうではないということは後ほどもまた申し上げさせてもらいますけれども、そういったことへの具体的な内容につきましては、またお話し合いをしてもらいたいなと思います。 また、青少年問題につきましての居場所の問題を指摘されました。このことにつきましては、何もこの場所だけではなくして、やはり資質の問題、青少年の健全な育成の中で、そういったことへの取り組みというものも大変重要な部分ではないかと思います。 ですから、そういったことを考えますと、いま一度、市長のお考えにつきましては柔軟なお考えを持っていただきたいなと、私はそういうふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 細項目の3番目でございます。市長は絶えず公約と、市長選挙の公約というふうに私は受けとめておるんですけども、そういったときに反対を唱えていると、こういうふうにおっしゃっておりました。 当然、公約の広さということもあるかもわかりませんけども、現実、こういったことを掲げられての当選をされたということは、私はいまだに記憶がないんです。 記録にもないと思います。 その辺、もし具体的にあるならお示しをいただきまして、この辺についてはっきりしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 獅山向洋市長 公約であるかないかというよりも、私自身は明確にこれは市民の皆様に訴えてまいりましたので、その点、ご理解いただきたいと思っております。 まして、舟券、車券が馬券に変わっただけでございまして、この間にどれだけの差異があるのか、私としてはよくわからない。 やっぱりギャンブルであるということは事実であろうと思っております。 それと、私は以前の市長の時代から場外馬券売場には反対していたわけでございまして、これは一貫しておりまして、そういう意味で、仮に舟券、車券でない馬券をどうだとおっしゃるなら、以前の市長時代から一貫して反対してきたというふうにお答えしておきたいと思います。 それともう1点。品格という言葉をよく引用されるわけでございますけれども、そもそも彦根市がこれからどういう都市であろうとするのか。 そういう観点から、ぜひとも考えていただきたい。 やっぱり名神の入り口にこういうギャンブル施設があるということについて、それがいいのか悪いのかというような、彦根市全体のこととして物事を考えていただきたいというふうに思っております。 田島茂洋議員 今、公約の中でということじゃなくして、絶えずそういうことを言ってきたからと、こういうふうにおっしゃいました。 私が申し上げておりますのは、公約というのはあくまでも選挙のときに立てられた公約が公約だというふうに思っておりましたので、その辺の違いというものは、いずれまた個人的にもお話をさせてもらいたいなと思っております。 もう一つ、品格の話が出ました。 確かにギャンブル的施設、こう言いました。 前回はギャンブルとおっしゃいましたがギャンブル的と、同じかどうかわかりませんけど、そういうようなニュアンスでお話を伺いましたんですが、それならば、名神から降りてきたところ、また上がりのところに、いつまでも塀がずっとしてあって、これでいいのかどうか。 こういうようなことも品格の中身から、市長の言う中身からは違うかもわかりませんけど、彦根市は何してるんだと、こういうことにもなりかねませんので、後にその辺をつけ加えまして、お話をさせてもらいたいと思いますが、そういったことにつきましてもやはり早く解決をしてもらいたいなという思いから申し上げさせてもらいます。 次に、昨年の請願第13号は議員多数の賛成で、議員の同意も得られていますし、近隣に呼びかけての設置説明会にも多数の出席で、問題は起こっておりません。 さらに建設同意の市民の署名も、市長に提出されましただけで8,256名もありました。 その後にも、2,200名余りも集めておられると聞いております。 市民の合意も整っているんだというふうに受けとめさせてもらいます。 さらに、大変厳しい彦根市の財政からでも、大変有利な休閑地の利用であります。また温泉利用の福祉貢献、地元も、「この土地利用しかない。 もしできなければ死活問題」とも強く言われています。 また法律では設置することに何の支障もない。 こういう理由もあり、ぜひ市長はご答弁の苦渋の決断をご履行いただく理由をおつけいただき、今後理解ある行動を強く求めるものであります。 市長としては疑心なところもあると思いますことから、ぜひとも改めてコンサルタントならびに中央競馬会の要人と面談をいただき、さまざまのことを理解いただき、市長の苦渋の決断の選択を再度強く求め、要望させてもらうものであります。 このことにつきましては、先ほども言いましたように、大変有利な休閑地というのは、もしこれができ上がりますと5,000坪の建物でございます。 それの土地が8万m2ございます。 こういうことを考えますと、かなり財政的にも有利でございますし、これは複合施設として取り上げた場合のことでございますが、そういうことを考えますと大変有利な休閑地の利用でもあります。 何といいましても、名神の入り口のところの、いつまでも塀で囲われた、あのような姿というものは早く解決してもらわないといかんと思いますので、その点つきまして、改めて市長の決断によりまして、どうしてこのことを強く要望してるのかというようなことにつきまして、コンサルタントなり、JRAの方とお話し合いをしていただきたいと思いますが、小項目の4番目といたしまして、今日までのいきさつに係る要望やコンサルの方、要人との面談について、市長のお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 獅山向洋市長 事業主やコンサルタントとの面談に関する要望でございますけれども、おわかりいただきたいのは、私自身はこの誘致については反対でございます。 ですから、私の方から積極的に面談を要望するというような立場にないということだけはご理解いただきたいと思います。 それと同時に、既に何回か面談しているわけでございますが、率直に申し上げまして、お話の内容が余り変わっていない。 あるいは進展したからどうだとおっしゃるなら、それもわからんでもないんですが、それほど進展も、また変化もないという状況でございます。 そういう観点から申しますと、面談しても余り意味がないんじゃないかなというふうに思っているわけでございます。 そういう点で、「市長、ここまで進んだから、ちっとは考え直したらどうだ」とか、そういう具体的なお話があるならば、それは私も耳を傾けますが、もちろんそれに賛成するという意味じゃありません。 耳は一応傾けますけれども、そういうような状況に持っていらっしゃるのが、この誘致の運動をしておられる方々のとるべき態度ではないかなと、こういうふうに私は思っております。 以上です。 田島茂洋議員 いつもお答えいただくのは同じでございますけれども、今ほどおっしゃいましたように、何か違うところがあればということでございますので、ぜひまた具体的なものを持ちまして話ができるように進めていただくようにお願いをしておきたいと思います。 いずれにいたしましても、この地域の方々はこれにかけておられます。 先ほども言いましたように、法律上、何の支障もない。そして市民に負担も何もかからない。 こういった施設を市長に承諾をいただかなければできないという、このような不文律といいますか、法律で何も支障がないんですから、必要はないんですけども、誘致を受けて出て行こうとするところがそういったことを決めておられますので、ぜひ市長の考えが変わりますことを切に願うものでございます。 今後、またいろいろと話し合いをしていただく機会をつくっていただくようにお願い申し上げまして、次に移りたいと思います。 |