2007.6.11 彦根市議会 6月定例会(一部抜粋・要旨)

田島茂洋議員(市政会)




田島茂洋議員
 私は、鳥居本地域の活性と発展についての件につきましてお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 鳥居本地域の彦根市など公共への貢献についてということでございます。
 本鳥居本地域は、古くには現JR新幹線の建設時や名神高速道路新設など国家、地域の発展に欠かせない交通動脈に深い理解のもと、多大な貢献をされました。
そして、この高速道路のインターチェンジ周辺を開発され、新しいまちづくりや住民福祉にも貢献されたことは、市民皆様の周知のとおりであります。
さらに、当時、彦根市の一般廃棄物最終処分場のある日夏町地先荒神山投棄場の満杯に備え、鳥居本地先の中山町字キトラ地先に、彦根・犬上一般廃棄物最終処分場の新設を市と管理組合が強く求められ、本地域は条件つきながら、種々の利益を忍んで受ける、いわゆる受忍されたのであります。
そして、彦根市が甲で、彦根・犬上広域廃棄物投棄場管理組合が乙となり、鳥居本町連合自治会と中山町中山自治会とが丙となって、「公害防止および環境保全に関する協定」を平成8年11月18日に締結されました。
そして、同連合自治会の組織に位置する原町自治会では、以前より市域を含む市の発展に寄与すべく、原町地域の丘陵地の有効利用として、住宅地等の大規模開発を施工され、最終遊休残余地の有効活用が当該地域住民の死活にかかわるとして、最も有利でこれしかないと決断されたのが、「(仮称)彦根ウインズ」の進出誘致を目標とされたのであります。
 そこでお伺いしたいと思います。
 1つ目に、鳥居本地域の貢献についての評価はということで、このようにこの鳥居本地域では多方面において多くの実績を残されて、国に対しても県に対しても、もちろん彦根市に対しても多大な貢献をされていると思いますが、どのような評価をされているかお伺いをいたしたいと思います。



丸尾勉企画振興部長
 市を初めとする公共の事業や活動につきましては、市内の各地域とも、それぞれ形は異なりますが、地域の特性を生かし、また状況に応じてご貢献をいただいておりまして、本市の発展に等しく寄与していただいているものと考えております。
 鳥居本地域につきましても、ご質問にございます中山町の彦根・犬上広域一般廃棄物最終処分場の受け入れを初め、湖東開発事業団による高根団地の造成、さらには宮田町地先の工業適地へのフジテックの誘致等、市民生活に直結する事業や開発事業などさまざまな分野におきましてご理解、ご協力をいただいております。そういう意味で、本市のまちづくりに大きく寄与していただいているものと認識しているところでございます。


田島茂洋議員
 そのような評価をもちろんされているとは思いますが、次に移らせていただきたいと思います。
 2番目に、中山投棄場設置の条件整備の事業ごとの進捗についてということで通告を出させてもらっております。
 この設問の前段で位置づけました中山投棄場設置を同意するに当たり、希望条件を付されて協定書の13項目の事業施行の条件を提示し協定を締結されていますが、事業施行の整備の進捗はいかがとなっているかを伺いたいと思います。
まず、1つ目に各町の要望事項、2つ目に総合運動公園事業、3つ目に佐和山自歩道トンネル取付歩道整備、4つ目に矢倉川改修促進・市道整備、5つ目に小野川改修促進と市道整備、6つ目に県道彦根芹谷線の改良促進、こういうような13項目までの多岐にわたってではありますが、日常生活の安心と安全を願っての要望であると思いますことから、よろしくお願いをしたいと思います。



野瀬毅市民環境部長
 ただいまご質問をいただきましたように、一般廃棄物最終処分場を鳥居本の中山町が受け入れていただくに当たりまして、その条件といたしまして、鳥居本学区自治連合会から本市に対しまして、平成8年3月に10数項目にわたる要望書が提出されております。
そのうち、自治会館の建設やゲートボール場につきましては整備済みでありますが、総合運動公園や県の事業であります矢倉川の改修など幾つかの項目につきましては、現時点では完了いたしておりません。
財政的な問題等々はございますが、一日も早くご要望にお応えできますように、県への働きかけも含め努力をしてまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解をお願いいたします。


田島茂洋議員
 非常にたくさんの要望というふうに今おっしゃいましたけれども、これは先ほども申し上げましたように、住民の方々の基本的な生活の中でのいろんな要望ということでございますので、できるだけ努力ということでございましたが、約束をされております事業もあります。
その期日を守っていくことが必要だと思いますので、強く要望を申し上げておきたいと思いますので、お願いをしたいと思います。
 3つ目でございますが、中山投棄場協定の雨水流出の報告漏れについてでございます。
 このことにつきましては、先日懇談会といいますか、話し合いがございました。
私もオブザーバーといいますか、どういう話かなということで聞きに寄せてもらいました。
そういった中で非常にそのときも激論というか、議論されたんですけれども、何といいましても、こういう雨水の流出があったというようなことを、地元の方々は基本的ないろんな資料をお持ちになりながらのお話でございましたが、当局の方ではそういった事故ではないと、このようなすれ違いといいますか、そういうことがございました。
しかし、協定書をつぶさに見ますと、どんなことがあっても、懸念することがあれば即座に報告をするということが、やはりこのことは信頼関係にもつながって非常に大事なことではないかなと、こういうふうに思いますときに、通告にあります報告漏れについて、なぜそういうふうになったんかなと思いますので、報告漏れということにつきましてのお考えをお伺いしたいと思います。


野瀬毅市民環境部長
 彦根市と犬上3町が設立をした一部事務組合であります彦根犬上広域行政組合が管理運営をいたします鳥居本の中山投棄場は、平成10年9月から供用を開始し、現在に至っているところでございます。
 ご質問いただいております処分場に降った雨水処理につきましては、施設内の処理施設で「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく基準値以内に浄化され、河川へ排水されています。
昨年7月の長雨時におきまして、処理能力を超える降雨量のおそれが出ましたことから、急遽2日間にわたり土嚢を積み、ポンプを使って水を上流へ送るなどの手だてを講じられました。
浸出水の外部への流出につきましては幸いにも防止できましたことから、組合はこの状況につきまして地元へ報告をいたしておりませんでした。
 このことによる公害等の発生はございませんでしたが、彦根犬上広域行政組合と彦根市中山町あるいは鳥居本学区自治会連合会の4者は、中山投棄場に関し、「公害防止および環境保全に関する協定」を締結しており、今後は地元に対し十分配慮する旨の要請を行っておりますので、ご理解を賜りますようお願いをいたします。
 以上でございます。


田島茂洋議員
 事故がなかったということでございますけれども、そのこと自体が事故というふうに受けとめておられるようでございます。
やはりその辺の考え方の違いといいますか、例えば原子力発電所の場合、ちょっとしたことが、そういう規定があったかなかったかわかりませんけれども、そういう懸念があったことに対して報告しなかったということが非常に大きな社会問題にもなったりすることもございます。
 ですから、この中山投棄場におかれましても、やはりそういうようなことがありますと、例えば土嚢を聞いておりますと2日間にわたりまして2,000袋積まれたと。
かなりの予想がされたと、一般的には考えられますし、それからサンドポンプで水をくみ上げたと、このようなことも実際に報告されております。
そうしますと、やはり、普通はきれいな水でなければならない貯水池、いわゆる下に貯水池があるんですけれども、そこの水の中へ入ったんではないかなと。
だから、もう一遍くみ上げて、いわゆるろ過する、このような手段をされたんではないかと、こういう懸念があるわけです。
ですから、やはりこの報告ということは非常に大事なことだと思いますので、今おっしゃいましたけれども、しかし、そのことに対する報告は、7月にこういうことが起こったんですけれども、11月にそのことが調整会議でわかったという、このような現実もありますので、その辺のところにつきまして、やはり何らかの機会をとらまえまして、関係の方々や地元の方々に対しまして敬意を表して何らかの態度を示してもらわないと、なかなかおさまっていくものではないと思いますので、その辺のところについてはまたよろしくお願いをしておきたいと思います。
 次に、4番目でございますけれども、雨水流出に係る知事への改善命令申立書の提出についてでございます。
 ご承知のように、既に話は行っているかもわかりませんけれども、協定を結んだ丙のところ、申立人というんですか、申立人の方から知事に対しまして、こういった事実があったというようなことで、いわゆる改善命令の申立書が提出をされましたのが先日の6月4日でございまして、6月5日に受け取りましたという、そういうものをもらっていらっしゃいます。
そのことにつきまして、知事の方からそういったことが何か措置がされたのか、その辺のことにつきましてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


野瀬毅市民環境部長
 去る6月7日、先週でございますけれども、湖東地域振興局の環境課が、中山投棄場の改善命令申立書を受け取られたことを確認いたしております。
県におかれましては、この申立書に関しましては、状況把握のために近々現地へ赴くということを私どもお聞きをいたしております。現在の段階は以上でございます。


田島茂洋議員
 詳しくは申し上げませんけれども、やはりそういうようなことが懸念として起こっておりますので、ぜひ、些細なことだというようなことじゃなくして、何が起こりましてもひとつ善処していただくようにお願いをしておきたいと思います。
いずれ明らかにされると思いますが、そういうことにつきましては、正式な文書として知事の方へ提出をされているようでございますので、その辺ひとつ慎重にまた的確に善処いただくように私からもお願いし、また、機会があれば再度お伺いしたいと思います。
よろしくお願いしておきます。
 続きまして、大項目の彦根ウインズにかかわる市長答弁等についてお伺いしたいと思います。
 このことにつきましても、非常に勝手ながら、通告の文章そのものにつきましては余り出させてもらっておりません。
なぜかといいますと、このことにつきましては、さきの12月議会あるいは2月定例議会の中でいろいろとやりとりをさせてもらいました。
そういったことを基本にしながらお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 まず1番目、請願の採決についての意義についてお伺いをしたいと思います。
 さきの2月議会の私の質問に対しまして、請願の採決の、反対者には感謝をされるような発言、あるいはまた賛成者につきましては、間違っていますと言いたいとご答弁をされました。
この請願というものにつきましては、私自身はやはり政治的に考えますと、判断をした理由というものは非常に重みを感じるというふうに思いますが、その辺の政治的な意義といいますか、そういったことについて市長のお考えを伺います。


獅山向洋市長
 この件については、随分昔から議論してきたことでございまして、そういう意味で、私の立場そものは議員の皆様も十分理解しておられたと思っております。
そういう背景のもとにあのような発言をしたものでございまして、そういう意味で、政治的な意味というと、あんまりございません。
率直な感想を述べただけでございます。
また、ご理解いただきたいのは、市長の方針と市議会のこういう請願の採択とが食い違うこともままあることでございまして、そういう意味であのようなコメントをしても私は別におかしいことはないと考えております。


田島茂洋議員
 市長は政治家でもあり、また弁護士さんという法律家でもございます。
そういうような立場の方でございますので、ただのコメントだと、そのように受けとめるということは非常に難しいのではないかなと私は思ったんですけれども、今おっしゃったようなことでございましたら、今後は我々議員が判断したことにつきましてはそれなりの評価をいただきたいと思いますので、そのことにつきましてはまた次の機会にでも話し合いができればお伺いしたいと思います。
 次に2番目でございます。
 市長公約の履行不履行についてということで質問をさせてもらいました。
このことにつきましても文章はつけておりませんが、市長公約ははっきりとした文言があって示されているものと思っています。
獅山市長の公約においても、履行できたもの、あるいはできなかったものがあると思いますが、いかがお考えになっておられるかということについてのお考えをお伺いしたいと思います。


獅山向洋市長
 市長公約については、例えば何らかの事業を進めるというような場合に、いろいろな事情でできなかったというようなこともあるかもしれませんが、今回のこの問題につきましては、私は以前に市長をしていたときから一貫してずっと反対しているわけでございまして、しかもこれは私の考え方一つで履行、不履行ができる問題でございますので、そういう観点からいいますと、私としては、あくまでこの公約はきちっと果たしていきたいと、これがまさに私のマニフェストであるというふうに理解しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。


田島茂洋議員
 以前に市長さんをされたときの公約にたしかそのことはなかったんではないかなと私はちょっと記憶しておるんですけれども、これは今市長がしたとおっしゃるんだったら、どこかで言われていることが公約かもわかりませんけれども、ただ、やはり市長選挙に対しては、そういったことは私はなかったように思っております。
そういうことでございますが、市長があくまでも反対であるという、そういうものが心底にあるんだということでございますが、このことにつきましては余りくどくど申し上げても平行線でございますので、申し上げませんけれども、今後とももっといろいろとお話し合いをさせてもらいたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に3番目の、この事業の進出推進誘致についてということでございますが、これは冒頭申し上げましたが、当該実質地権者の強い思いであります。
法的には不備のない施設、人として認められている権利の履行、基本的人権の行使でありますことから、これを除外してはならないと私は思います。
したがって、この進出推進誘致について、市長さんのお考えを改めてお伺いしたいと思います。


獅山向洋市長
 進出推進誘致という意味が私もよくわからないんですが、とにかく前々から申し上げておりますように、これは交通問題とか青少年問題とか、後ほどご質問に出ます大学の問題とか、あるいは地元の反対、また私自身が聞いている限りでは、市民の中でやはり反対する方が多いというような理由から反対しているものでございます。


田島茂洋議員
 そのことにつきましては、反対されている方も確かにあると思います。
しかし、この前の誘致に対する賛成の署名というものも非常にたくさんの方がご賛同いただいたと、こういう経過もありますことから、一概に全部がだめだというものではないと思いますので、また今後いろいろとお話し合いをさせてもらいたいと思いますし、また、12月定例会の私の質問に対しましても市長は、そういったいろんなことの条件が整うならば、あえて反対をするところもないんではないかと、このようなことも述べておられますので、その辺につきましても、また今後の私どもの考え方も申し上げながらいろいろとお話し合いをさせてもらいたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、4番目の青少年問題についてということでございます。
 これについてのご答弁も、先日の答弁では、平成3年あるいは5年の事件等を出されてご答弁いただきました。
そのことはそのこととしていいんですけれども、しかし、それはそれなりのその後の経過もあって改善されていると思います。
そういったことも考えますと、私たちが視察をいたしました笛吹市の青少年に対する問題というものにつきましては、全く現在ありませんと、このようなことも聞いております。
そういったことにつきましても理解をされたいと思うんですけれども、その辺につきましてもお伺いをしておきたいと思います。


獅山向洋市長
 青少年問題については、既にご答弁したとおりでございますが、念のために繰り返しますと、いわゆる未成年者がこういう場外馬券売り場に来る可能性がある。
それに対して、警備員を配置しているから大丈夫だというような説明が常になされているわけでございますが、こういうような体制の問題じゃなくて、まさに現実の問題としてとらえていただきたいと思うんでございます。
そういう意味では、平成3年や5年のころよりも今の方がもっと青少年問題は重大化しているわけでございまして、そういう観点から、私はやはり危惧というか、非常に心配であると言わざるを得ない。
また、現実を直視したときに、本当に青少年を見分けられるのか。
本当に行く気のある青少年は幾らでも大人の格好をして行っているわけでございまして、そういう観点から青少年問題というものを考えていただきたいと思っております。


田島茂洋議員
 余り感情を高めては言いたくないんですけれども、要するに、今おっしゃいましたようなことは、やはり青少年を信頼するということも大事だと思います。
決してそんな子どもたちばかりではないと。
あえて申し上げるならば、各中・高校生の中でも若干の方はそういう方がおられるかもわかりませんけれども、しかし大半の方はそうではないということもやっぱり大事だと思いますので、またその辺につきましても議論をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 5番目といたしまして、大学が市内にはあります。
そういったことで、市内大学とのかかわりについて、先日のご答弁では、「本市には大学が3つもある。学園都市にはそぐわない」とおっしゃいました。
しかし、全国には約28カ所のウインズ、勝馬投票券発売所があります。
そういったことを考えますと、必ずそこにはそういう大学もございますし、またそういう教育施設もたくさんございます。
そういったところにつきましても、すべてがそぐわないというふうに私は思わないんですけれども、市長はあえてそういうことをおっしゃいましたけれども、その辺のところの考えの違いはありますけれども、ぜひご理解をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


獅山向洋市長
 まず1つは、こういうウインズがある都市の人口というものをぜひ考えていただきたいと思います。
かなり彦根市よりも大きい町あるいはまた極端に小さい町があって、11万人というような都市に本当にあるかということを一度お考えいただきたいと思います。
それともう1点、大学とのかかわりの問題でございますが、私は非公式に大学の先生にいろいろとご意見を聞いております。
どうか一度大学の先生方にどうだろうということを聞いていただきたい。
これからは大学は少子化の時代でございますので、非常に大学の環境の競争が激しくなってきているわけです。
そういう観点からいいますと、こういうウインズのようなものがある町ということについて、やっぱり学生募集のときにかなり障害になるんではないかなというふうに思っております。


田島茂洋議員
 そのことはよくわかります。
もちろん私どもも正式ではございませんけれども、やはりいろんなところで教授とお会いしたりすることもございますので、お話を伺っておりますけれども、ただ、違いますのは、これはいわゆる複合ビル、こういうようなこともございますので、そういったことも含めながらいろいろと伺っておりますと、必ずしもそういうような厳しいお言葉というものは私自身は余り聞いておりませんので、そのことを申し上げておきたいと思います。
 最後の項目につきましては一応割愛をさせてもらいますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 先ほどからも申し上げておりますように、何としましてもこれは懸案の事業としてとらまえている地域の方々の思いというものがございますので、ぜひ市長にも格段のご理解をいただくように、これから私どももいろいろとお話し合いをさせてもらう機会をつくってやっていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。