2006.12.11 彦根市議会 (一部抜粋) |
田島茂洋議員 彦根市にJRA場外勝馬投票券発売所誘致についてであります。 「彦根ウインズ(仮称)」誘致についてお伺いをいたします。 彦根市長と原開発委員会との開発協定であります。 私たち公政会では、今年度に入りまして、本市の財政状況の歳入について、お金がないからできないことを考え、企業誘致などを基盤とした歳入源を考えていましたとき、以前議論がありましたJRA場外勝馬投票券発売所について研究することになりました。 そして、関係者の話などを伺って非常に有利な企業であることがわかったのであります。 誘致にはどうしても市長の同意が必要であり、それがあって初めてJRAとの話し合いが推進されることになっていますので、基本的に反対の立場をとっておられる市長をどう説得するかが課題と思い、誘致に向けての本質を深めているのであります。 この事業誘致についての反対については、約15年ほど前からと思いますが、建設反対請願の審査からであります。 今から約5年前の請願審査を最後に今日に至っています。 しかし、多くの請願と誘致反対署名を出されましたが、すべてその時々の議論によって不採択となっています。 本年それらの請願内容を分析し、実際に教育環境の悪化、すなわち青少年への悪影響があるかどうかや生活環境を脅かす悪化があるかどうか、すなわち交通渋滞や商店街のさらなる落ち込みや本市には多くの大学が存在する中での影響の悪化があるかどうかなど、つぶさに研究をするため、先進地の山梨県笛吹市のウインズ石和に行政視察をいたしました。 結果、笛吹市の行政の方々の説明の中でも少数ではありますが、町の人の声、多くの方と接しておられるタクシー運転手の方のお話などを伺ってみましても、何一つ懸念するところはありませんでした。 むしろ合併特例債を使わなくてもよいほど財政はよくなったと言われていました。 さらにお許しを得て申し上げますと、彦政会のとられたアンケートでもそれらのことが少しケースは違いますが、幅広く証明されています。 私たちは、鳥居本町を挙げてこの事業の誘致に積極的であることを理解し、土地の有効利用と財政への貢献をかんがみて、誘致に向け運動しているところであります。 そこで質問でございますが、市長と原開発委員会との開発協定について、現在もその内容は確かなものなのかどうか、生きているならば、中身についてお伺いをいたします。 獅山向洋市長 ご承知のとおり、1万m2以上の開発事業を計画する場合には、開発事業者はまず最初に、滋賀県土地利用に関する指導要綱第5条第1項に基づく事業計画の届出が必要でございます。 また、滋賀県および本市の関係各課との協議が整った後に、同要綱第7条第1項に基づき本市と開発協定書を締結することになります。 その後、都市計画法第29条第1項の開発行為の許可を得て、初めて開発事業に着手することが可能になるわけです。 ただいま申し上げた開発行為の許可を得るまでにいろいろと開発事業者は協議するわけでございますが、この事前協議という中に開発協定書というものも含まれるものと理解しております。 今おっしゃっていたこの開発協定書は、平成10年2月10日付で彦根市と開発業者との間で締結されたものであると考えますので、それを前提にしてお答え申し上げたいと思います。 そこで、ただいま申し上げました開発協定書は、平成10年2月10日に締結されたものでございまして、今日まで既に8年10カ月、そろそろ9年目になろうとしているわけでございまして、事実関係としては8年以上前のことを前提にした開発協定書であるということでございます。 また、最終的にはこの開発許可申請が出るわけでございますが、このように長い年月が経過しておりますので、まずこの開発業者として当事者が同一であるかどうか、あるいは事業内容も変わっていないのかどうか、あるいは開発協定時のさまざまな状況に関して、それが変化していないのかどうか、こういうような問題があるわけでございます。 そこで、ただいまのご質問でございますけれども、現在もその内容は確かなものかどうかと言われましても、比較検討するものがございませんので、そういう意味で確かかどうかということはお答えできません。 また、生きているかどうかということにつきましても、これはやはり開発協定書というものと、それに伴う開発許可の内容によって、生きているか生きていないかということも判断せざるを得ないので、そういう意味で、現段階ではその内容が明確でなく比較しようもないので、市としてお答えするわけにはいかない、またお答えすることが不可能であるというふうに考えております。 この中身ということについてでございますけれども、少なくとも平成10年2月10日付の開発協定書が存在するということは否定するわけではございませんので、そういう意味でこの中身は協定した当事者が所持しているはずでございますので、ご確認いただきたいと、こういうふうに考えております。 以上です。 田島茂洋議員 今伺いますと、開発協定書につきましては当事者が保持しているというふうにおっしゃいましたんですが、もちろんその相手である彦根市にも当然あると思いますので、その辺のところはご配慮いただくよう申し上げておきたいと思います。 なお、今ほど長い年月が経過をしているとおっしゃいました。平成10年の2月10日に開発協定書を結びながら、そして今日までに至ったということにつきましては、これは申請をしたところだけではなくして、やはりそこにいろんなクリアできなかったものもあったということでございますので、その辺のところは市長もご理解をいただきながら、今後、今おっしゃっておりましたように、事業主体のところが新たなものを打ち出すか、あるいはまた現在の開発協定書を中心としたものを持ちまして、申請し直すかどうか、この辺のことにつきましては、また市長のご判断をお願いしたいなと思いますんですけれども、その辺の非常に重要な部分でございます。 これは開発の許可を申請するという前段階においても大変重要なことでございますので、この辺のことにつきましては、ぜひこれからも積極的に活動される、また運動されると思いますので、その辺のご協力をお願いをしたいと思います。 続きまして、場外勝馬投票券発売所計画の確認内容について、確認をされているそういう内容について、その中身と、それに対しますお考えがあるか、ないかどうかということでお伺いをしたいと思います。 このことは以前に確認されている内容について伺いますのと、また内容外についての市の考えがないのかということにしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 獅山向洋市長 この場外勝馬投票券発売計画の確認内容のご質問ですが、この確認書も一応年月を指定して確認させていただきたいと思うんですが、まず、確認書としては平成7年10月30日にございます。 それからまた変更確認書が平成9年12月12日に取り交わされているという事実はございます。 ただ、先ほども申し上げましたように、これらの確認書やあるいは変更確認書は非常に年月が経過しておりまして、当時のこの状況と現在の状況と、さらにこの確認書を何らかの形で利用されて許可申請が出された場合、どのようにお使いになるのかという点が全然わからないわけでございまして、そういう意味でこの内容については市としてお答えするよりも、むしろ今後開発をされるならば、その中でどのようにお使いになるのかと、それが問題でございまして、市としてそれに対してコメントするわけにはいかない、そんなふうにお考えいただきたいと思います。 田島茂洋議員 非常に難しい問題でございますけれども、年月がたっているということから難しいという問題だと思います。 今おっしゃいましたように、開発、使用を希望されているところがどういうふうな内容になるかということについてもまた新たなものをつくってもらいながらとなるのかもわかりませんけれども、よろしくお願いしたいと思います。 最後に、彦根市の本事業誘致に対するお考え、このことをお伺いするのと、それからそのことに関する理由などもお述べいただければと思いますので、よろしくお願いします。 獅山向洋市長 この問題は私が以前市長をしていたころから始まった問題でございまして、その当時から私自身は場外馬券売場については反対の立場を堅持してまいりました。 その後、車券・舟券売場というような計画も出てきたわけでございますけれども、これと馬券売場とのどういう関係になるか私はわかりませんけれども、全体的な趣旨としては、私は彦根市にはギャンブル施設は要らないという考えから反対の立場をとっているものでございます。 もちろん、大学が3つもあって、若い方々がこういうところへいらっしゃるのはどうかという考え方もありますし、また市民がギャンブル場が近くにできたためにそういうものに熱中してしまって、破産や夜逃げとか、そういうものが生ずるのも市長としては歓迎しないという意味もございます。 また、周辺の住民の方々もかなり反対しておられる方が多いと私は思っておりますので、その辺についてのことも考えますときに、私は今回の選挙では車券・舟券を反対の公約に掲げておりましたけれども、同じ趣旨で場外馬券売場についても反対するということでございます。 以上です。 田島茂洋議員 先ほど冒頭に申し上げました、私ども公政会で視察に行きまして、そのときの内容につきましても申し上げましたんですけれども、市長は感覚的といいますか、いろんな抽象的なそういうようなことで反対をされているようにはちょっと見受けられるんですけれども、実際に現地へ行きましたら、そのような懸念はひとつもなかったということを申し上げましたのはこれは事実でございます。 やはりそういったことを実際によく考えていただきまして、ぜひご理解をいただきたいなと思います。 特に先ほど申し上げましたように、歳入面での利益といいますか、本市にとります有利な面というものも非常に多くあるということもわかっておりますし、そういうことにつきまして、このことにつきましてのお考えをどうすればいいかということも相談もさせてもらいました。 そういったときに、しっかりとしたコンサルタントを立てなさいというご指導もいただいたことも事実でございます。 こういったことを通じまして、私どもはコンサルタントを通じて、どのような施設になっていくかということも18項目にわたりまして質問もさせてもらいました。 その内容につきましては、ここでは時間がございませんのでできませんけれども、しかし、その中で、やはり立派にやっていけるという、そういう自信を持ったものでもございます。 一概に今おっしゃいましたように、ギャンブル施設というだけではなくして、行ってもらったらわかると思いますけれども、実際に行きますと、その施設というものはそのようなたぐいのものではなくして、本当に整然としていて、青少年の問題につきましても問題がない、あるいは交通渋滞も実際には起こっていないと、こういうような非常にいい面を見てまいりました。 大学生が行くんじゃないかというお話もございますけれども、しかし、大学生でもこれは権利として認められていることでもございます。 いろんなことを考えますと、企業誘致ということを提唱されている市長としましてもぜひそのことを理解いただきたいと思いますが、そういったことでどのようなことをクリアしていけば本当になるのかならないのか、その辺のところにつきましても再度お伺いしたいと思います。 よろしくお願いします。 獅山向洋市長 今、私がコンサルタントについて指導したようにおっしゃいましたけれども、これは間違いですので、訂正していただきたいと思います。 私は、このような大きな事業について、どうしてコンサルタントさえ入っていないんですかと、こういう質問をしたわけです。 それについて私があたかも指導したかのようにおっしゃるのは、私はこれはおかしいと思っております。 現在、コンサルタント的な人をお入れになったということは私も承知しております。 こうなれば、やっぱりコンサルタントの方にはっきりと私も物が申し上げられるわけでございます。 そういう点で私はお入れになったのはよかったと思っておりますが、別に指導した覚えはございません。 それから、財政的な問題をおっしゃいましたけれども、確かにこの要望書なり上申書なりそういうものについては、彦根市にこれだけの有利な面がある、例えば具体的にお金の問題まではっきりお書きになっていましたけれども、だからといって、その内容が本当にそうなのかどうかということについてははっきりしたものはございませんでした。 そういう点で、皆様もご承知かもしれませんが、今年のどうも言葉として、「イナバウアー」と一緒に「品格」という言葉が入るようでございますけれども、私は彦根市というものを皆さんがどういうふうにお考えになるか、特にインターチェンジの入り口のところにそういう施設がある場合に、私はやはり彦根市民の品格に対する考え方が問われるのではないかと、こう思っております。 それと、一番具体的な問題は、これは関係者の皆様にもお話ししたんですけれども、どうして地元の方々をしっかり説得されないんですかということをお話ししました。 これは、私の公約ははっきりと反対でございます。 しかしながら、やはり議員の皆様はもとより地元の皆様も市民の皆様も、やっぱりこれはいい施設じゃないか、ぜひとも誘致しなさいと、こういう雰囲気といいますか、環境が盛り上がったときには、私だって決して苦渋の決断ではありません。 むしろ皆さんが望んでおられるから、それに対して公約はこうだったけれども、よくわかりましたということは言う可能性はあるよということは言ってあるわけです。 けれども、今の段階では全然そういうものはございませんので、そういう意味で私ははっきり反対だと、こういうふうに申し上げているわけでございます。 どうかご理解をよろしくお願いします。 田島茂洋議員 非常に残念といいますか、ご理解いただけないということではありますけれども、先ほど指導と言いましたのは、これは言葉の使い方がちょっとまずかったんですけれども、実際にコンサルタントを立てまして、1回しかお会いはいただけなかったようでございますけれども、しかし、この方の誠実な姿というものを見てもらいたいなと思いますし、また、財政的なことの内容につきましては、もう既に笛吹市の方でその資料は取り寄せております。 つぶさにそのことも出ておりますんですが、なかなか行政の方が受け取ってくれないというのは事実でございますので、その辺につきましても申し上げておきながら、ぜひともひとつ市長、何とか議員の皆さん方のご理解を得ながらやっていきたいと思っておりますし、また、地元の方への説得につきましても十分にさせてもらいたいと思いますので、その点につきましてはぜひご理解をいただきたいと思います。 よろしくお願いをしたいと思います。 |