2004年9月27日 彦根市議会定例会 請願書採決 |
辻橋正一 産業建設常任委員長 産業建設常任委員長から審査結果についてご報告申し上げます。 請願の審査結果についてご報告いたします。 請願第4号場外舟券・車券売り場設置に反対する請願書につきましては、内容を詳しく調査してから採決するため継続審査を求める意見や、この開発に期待する声があるので、開発に賛成、請願に反対する意見、そのほか幾つかの質問がございました。 このため継続審査についてお諮りをいたしましたが、起立少数で否決、その後、本請願採決の結果、起立なしのため不採択となりました。 山田多津子 議員(日本共産党) 請願第4号に対しまして賛成討論を行います。 請願第4号の場外舟券・車券売り場設置に反対する請願書ですが、この件につきましては、今年の6月・9月議会でも質問いたしましたけれども、先の6月議会で市長は、場外舟券・車券売場については好ましい施設とは考えていないが、その他の施設については、市民の憩いの場として、また市外からの来場者が見込める集客施設として、また雇用の拡大が見込めるとの見解で、場外舟券・車券売場がギャンブル施設であることを認めながらも、計画を協議することに同意しています。 ご存じのように、この地域は場外馬券売場が計画され、10年以上にわたり場外馬券売場建設反対運動が取り組まれた地域です。 城下町に、また学園都市にギャンブル施設は要らない、この声は市内全域から沸き上がりました。 国宝彦根城を有する彦根市として、全国に「ギャンブルのまち」との名をはせていいのでしょうか。 また、さらには、土曜日、日曜日が開催となっていました場外馬券売場にも増して、競艇と競輪という2つのギャンブル施設でほぼ毎日の開催となり、利用者数は舟券発売所で1日に1,000人、車券発売所では800人の利用が予測されているという途方もない施設が及ぼす問題は、青少年への影響や交通問題など危惧されることばかりです。 場外馬券売場計画が出され、反対運動をされる中で周辺住民の方々は、観光シーズンの土曜・日曜日ともなると渋滞ぶりは異常なものがあり、国道306号線から8号線、そして彦根城に出るのに有する時間を調査されたことがあります。 わずか200、300m進むのにも30分以上かかった、その上、全国から場外馬券売場に来る人々の数を想像しただけでも、自分たちは土曜日・日曜日はもう外へ出られないのではないか、こんな心配をされていました。 しかし、またぞろ同じところに同じようなギャンブル施設の計画が持ち上がり、しかも開発主体者がいまだに公表されていないなど、周辺住民や市民の不安はぬぐい切れないものばかりです。 市長は、さきの場外馬券売場建設に反対する市民の声を忘れたのでしょうか。 過去の轍は二度と踏まないためにも、直ちにこのギャンブル施設計画をストップすべきです。 彦根市民憲章にあります、「豊かな自然と歴史遺産に恵まれた彦根市に住むわたしたちは、先人のたゆまない努力によって築かれた郷土に誇りと責任をもち、風格と魅力のある都市を創造していくために努力します」と掲げられています。 毎年、何万人という観光客が訪れるまちです。 「東の玄関口」である名神彦根インター入り口にこのようなギャンブル施設は絶対に建設すべきではありません。 以上のことからも、ぜひこの請願書に議員各位の賛同をお願いするものです。 岩崎国次 議員(公政会) 私は、請願第4号場外舟券・車券売り場設置に反対する請願書を不採択、つまり反対するという立場から討論を申し上げます。 市内原町の人々が所有する約8万m2の土地の利活用について、同町では、主として開発委員会が民間企業との協議によって、リゾートやレクリエーション等の施設にあわせて場外での車券や舟券を商うことを計画されているわけであります。 これは複合事業でありまして、鳥居本学区の学区内での各団体・組織、例えば自治連、社協、青少協あるいは体育振興会等では、これを地域としても支援し、土地の有効活用や雇用確保のため、さらには地域の活性化のためにもその実現を期待して今日に及んでおります。 この事業では、民間企業が事業主体者となって、この土地を賃借し、温浴施設を基本にした休養の場や福祉施設、レクリエーションなどの交流の場を提供することを計画しているのであります。 競輪場や競艇場は、既に大津市や滋賀県その他の自治体などでも主催されておるものでありまして、競輪や競艇事業の車券や舟券を場外券として発売することから、集客施設として、あるいは地域の繁栄や観光面の活性化にもつながり、売上金は一定の比率によって県や市の財政の一部に充てられるものであります。 さらに、先ほども申しましたように、雇用の増加も期待できるものでありまして、幾つもの企業が本市を離れていく今日、経済上のメリットもかなり期待できるものと私は思っているわけであります。 地域の自治連合会では、総会や役員会、自治会長会議や評議員会等で詳しい説明や質疑応答も行われてきました。 そして、理解は相当進んでいるものと思っております。 また、地元自治会への説明会も済まされていることをつけ加えておきます。 そして、住民はこの計画が一日も早く完成することを望んでいるものであります。 なお、請願文では、ギャンブル云々のことに大きな関心を持っておられますが、そもそもギャンブルは昔から洋の東西を問わず人間社会の中で生まれたものであります。 これを悪と決めつけてしまうことはいかがなものでしょうか。 これを余暇利用の1つとしたり、あるいは趣味やレクリエーションあるいは交際の場として楽しんでいる人がおられること、これもまた事実であります。 なお、当事者は、懸念されているような生活環境その他につきましては、行政指導などに誠実に対応することを明白にしておられるのであります。 この事業は、土地の有効利活用を第一義的に考えられているものであることを再度申し上げ、また、今日までの地元地域での経過の一端を紹介しながら、この請願は不採択とされるべきものであるということを皆さんにお願いして、討論を終わります。 谷口典隆 議長 請願第4号場外舟券・車券売り場設置に反対する請願書を採決いたします。 本請願に対する委員長報告は不採択であります。 お諮りいたします。 本請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕 谷口典隆 議長 ご着席願います。 起立少数であります。 よって、本請願は、不採択と決しました。 |