2006年10月23日 陳情書 (滋賀県知事)



陳 情 書


平成18年10月23日

滋賀県知事 嘉田 由紀子 殿



場外舟券・車券売場建設に反対する自治会連絡協議会
場 外 舟 券 ・車 券 売 場 建 設 に 反 対 す る 会


彦根市原町の場外舟券・車券売場並びに場外馬券売場などのギャンブル施設の建設反対について


[陳情の趣旨]
 はじめまして、私たちは彦根市の名神彦根インターに近接する四つの自治会(原町西団地、原団地、湖上平地蔵、西沼波東部)により設立した「場外舟券・車券売場建設に反対する自治会連絡協議会」のものであります。また、「場外舟券・車券売場建設に反対する会」は思いを同じくする市民の集まりであります。
 私たちは、平成2年のJRAウィンズに始まり、平成16年の場外舟券・車券売場を合わせ誘致するという名神彦根インター脇へのギャンブル施設誘致計画に対し、一貫して後述の理由により反対運動を続けております。
私たちの思いは、嘉田知事が7月の定例会の知事提案説明で述べられた以下の三つの改革の柱に合致するものと考えております。
 1つ目は、税金のむだづかいもったいない。
 2つ目は、琵琶湖や自然本来の力、壊したらもったいない。
 3つ目は、子どもや若者の自ら育つ力、損なったらもったいない。
 市場経済がもたらす拝金主義は、ギャンブルまがいの投機・投資や労働に見合わない賃金格差などを生み、大人社会のストレスが子供にまで害をおよぼすようなゆがんだ社会を作り出すに至っています。
 また、科学技術の進歩が人間の傲慢さを助長し、大規模かつ深刻な自然破壊が行われています。
 このような中で次世代の育成は、大変重要な案件であります。彼ら自身が健全な社会環境、地球環境におかれることはもちろんのこと、人間社会と地球環境が最も良いバランスで持続させることのできる知識社会が構築されなければなりません。
 そこで、生活環境だけでなく青少年の育成に悪い影響を及ぼすギャンブル施設の建設は大きな問題と考えます。人間と同じように都市の育成には長い年月がかかります。目前の微々たる利益のために、将来を売るのではなく、あるべき将来のために今英断すべきであります。
 私たちは彦根市原町の場外舟券・車券売場建設計画に反対しています。
貴職におかれましては、私たちの反対意見を十分ご理解いただき、当該場外舟券・車券売場を設置されることのないよう陳情いたします。
[反対の理由]
@ 名神彦根インター横の建設予定地は恒常的な交通渋滞地域にあり、現在の交通状況のまま場外舟券・車券売場が設置されますと国道8号線、306号線、中山道の渋滞にいっそう拍車をかけるだけでなく、渋滞を避ける車両が周辺の生活道路に入り込み交通事故の危険性が増えることになります。
A 年間55万人のファンが押し寄せる巨大ギャンブル施設の出現により 「歴史と文化のまち彦根」は「ギャンブルのまち」へと変わってしまい、地元の商業と観光産業は大打撃を受け経済的地盤沈下を余儀なくされます。
B ギャンブル依存症による犯罪や家庭崩壊、さらには青少年の非行が増えるなど生活環境、教育環境の悪化を招きます。
C 地権者の「原開発委員会」と開発事業者の「潟gランスワード」は、設置によって最も影響を受ける周辺自治会と話し合いすら持たず、「鳥居本学区自治連合会」等とのみ基本協定を締結し計画を推進しています。これは地元との調整について定めた通達に反する不当な手続きで承服できません。
D この計画はグループホーム施設やディサービスセンターなどの福祉施設、更に未成年者を含む家族連れを対象にした温泉プール、フィットネス施設、入浴施設、レストランなどの複合施設に場外舟券・車券売場を併設しようとするものです。また、1km以内には幼稚園、中学校や障害者施設等もあります。これは文教施設および医療施設から適当な距離を有することとした設置許可基準の趣旨に反するものです。
  以上の理由により彦根市原町の場外舟券・車券売場の設置計画に反対するものです。
 よって、貴職におかれましては琵琶湖競艇の施行者として当該場外舟券発売場を設置されることのないよう陳情いたします。


以上