大津びわこ競輪:赤字続けば、終結も
目片市長が言及
2009.7.11 「毎日新聞」


 

 5年連続で赤字決算となる見込みの大津びわこ競輪について、大津市の目片信市長は9日の定例会見で、「今後3〜5年の長期の低落に入ったら、一定考えなければならない」と述べ、今後も赤字が続けば事業終結を検討する考えを示した。
目片市長が事業終結の可能性について具体的に言及するのは初めて。

 市長は会見で「赤字になったから次年度にやめるというのは競輪の果たしてきた役割に対する思いに欠ける」とする一方、従業員の退職金や選手への補償など終結への課題について、「赤字が続けば、納得してもらえるだろう」とした。

 同競輪の昨年度決算は1億7800万円の赤字となり、累積赤字は約14億円に上る見通し。
市は今年度の黒字化を目指す収支改善計画を発表したが、年間収入の7割強を占める先月の「高松宮記念杯」(4日間)の売り上げは昨年より1割少ない123億7000万円にとどまった。
定額給付金支給直後で競艇などに競合レースもなかったことから期待され、入場者数は微増したものの、1人当たりの購入額が約2万8900円とピークだったバブル期の半分近くまで落ち込んだことが響いた。【稲生陽】