びわこ競艇場、県収益が過去最低

本年度見通し2000万円に
2009.3.17 「京都新聞」


  滋賀県が運営する「びわこ競艇場」(大津市茶が崎)の業績が振るわず、本年度は県に入る収益金が過去最低額と同じ2000万円にとどまる見通しであることが分かった。16日の県議会では、議員が「競艇場の存廃を判断する事態に追い込まれる危機だ」と指摘し、業績アップに向け奮起を促す場面もあった。

 同競艇場によると、本年度は約340億円の総売上を見込み、うち100億円をグレードの高いドル箱のレース「G1新鋭王座決定戦競走」で確保する予定だった。しかし、同レースの売り上げが約70億円にとどまり、総売上も約20億円減る見込みとなった。

 この結果、県に入る収益金も1億5000万円の見込みから大幅に減少する。2000万円にとどまるのは2005年度、07年度に続き3回目となる。

 ピークだった1990年度には47億円の収益金を上げるなど県財政を潤してきただけに、質問した山田尚夫議員(自民党・湖翔クラブ)は「まだまだ競艇場の復権の可能性があるなら有効策を示すべきだ」と低迷脱出を促した。

 レジャーの多様化などで全国的に競艇の売り上げは減少しており、川口逸司県総務部長は「これという決定打はない」と苦悩を見せながらも、「いろいろな策を組み合わせ、職員一丸となって経営改善や繰り出し金(収益)の確保に努める」と答えた。