平成19年9月2日  8月の東下り

 夏休みの終わりを目前にまたまた東下りをした時のお話.....。この時の主な目的は前に読者の広場にも書きましたが、東京の一口坂ギャラリーで開催されていた「叢雲会」の展覧会を見るのと、静岡の佐野美術館で開催されていた「日本刀の匠たちー私の最高傑作」でちょっと用事を済ます事でした。

 他にもちょいと寄る所が有りましたので、この日は朝4時に起きて(前の日は夜更かしをしてしまい2時に寝てしまったのですが。)4時半には家を出て、6時過ぎの新幹線に乗り込み、10時前には東京に着きました。最初は市ヶ谷の一口坂ギャラリーに向かいます。

 会場に着くと顔見知りの刀鍛冶が数人たむろしていて、皆楽しそうにわいわいやっています。無鑑査の三上さん、今年新作刀展で特選の第一席に入った久保君や日向の松葉さん、それに山口の杉田さんの顔も有ります。挨拶をして作品を見せてもらい、その後はお仲間に入れてもらい、出品してある作品をネタにほめたりけなしたり、あれやこれやと話し込んでいましたが、同業者の刀鍛冶はあまり見学に来ていないようで、せいぜい千葉の松田さんが前日に来たぐらいだったようですが、流石に松田さんは勉強熱心ですね。ライバルの作品がこれだけまとまって見られる機会は少ないのに、みんな興味が無いのでしょうかね? コンクールの作品と異なり、このような発表会では、色々な事を試している作品が見られるので、結構面白いと思うのですがね。


見学客で賑わう会場

 皆さんと話が弾み、また藤代先生ともご挨拶をして、なんだかんだと話していると予定時間を1時間近く過ぎてしまいました。まだまだ話したい事が沢山会ったのですが、そうもしておられず、昼食もとらずに次の用事にまっしぐら。あちらこちらで用事を済ませ、東京駅には3時過ぎに着きました。これから三島の佐野美術館へ。

 新幹線の車内で常備食のカロリーメイトをかじり、佐野美術館へ着いたのは4時半午頃。佐野美術館では丁度展覧会の出し物の一つ、小刀の焼き入れをやっていました。これは予め予約をしておいた素人さんが、刀鍛冶の作った小刀に土を塗って自分で焼きを入れて、自分の小刀を作るという企画です。ここには今回の展覧会の仕掛人の広木さん、山梨の伊藤さん、千葉の田中君、群馬の工藤君、その他.....あ〜〜〜わすれちゃった。それから一連の展示で来ていた、うちのご近所さんの白銀師の中田さんもいて、話し相手に事欠かず、またまた色々話し込んでしまいました。

 そうこうしていると館長の渡辺先生が、この後懇親会が有るので出ませんかとのお誘い。ちょっと用事で顔を出しただけなんで、すぐに帰るつもりだったのですが、ただで飯が食えるとなると事情はちょっと変わってきます。それではとばかり、お相伴にあずかる事にしました。

 でもこれが間違いの元でした。さんざん食べて皆さんと話が盛り上がり、そろそろと帰る為に最終の新幹線に乗ったのですが、何と落雷で新幹線が大変遅れているとの事。もう西明石まで帰ると新幹線を降りた後の乗り継ぎの列車が有りません。それではと新大阪で下りて、最終の在来線で車の止めてある垂水まで行く事にしました。垂水に着いたのは午前1時過ぎで、家にたどり着いたのは午前2時半。何と実動時間22時間の強烈な出張の一日となりました。

 今日の教訓、いくらただ飯が食えるからといっても、いやしんぼはするものではありませんね。

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