平成18年2月12日

 今日は弟子の非日常の様子をお伝えします。最近の若者は日本文化に着いてあまりにも無知で、行儀作法と云った物は殆ど教わっていない様に見えます。私にとっては箸の持ち方から靴の脱ぎ方と云った極当たり前の事まで気になってしまいます。それで、基本的な立ち居振る舞いを勉強してもらおうと、弟子達にはこの町の文化教室の茶道の講座に通ってもらっています。かつては私も通っていたのですが、茶道を習うと、多くの日本の伝統工芸にも触れる事が出来る様になりますし、職人として仕事をする時の心構えなどの勉強にもなりますから、一石二鳥どころか三鳥四鳥の効果があるのですが、本人達は何処まで分かっているのやら.....。

 
真剣な面持ちで?? お茶を立てる弟子達

 2月11日は町の文化祭の様な物で、色々な文化講座の生徒さんも日頃の自分たちの勉強の成果を発表する日でした。彼らも当然お客様の前でお手前をする訳ですが、やはり主役は奇麗な着物を着たお嬢さん方で(昔のお嬢さんもおられますが)彼らには主に裏方の仕事をやってもらいます。奇麗な着物にお抹茶が着いたり、お茶碗を洗う時に汚れたりすると大変ですからね。そんな訳で彼らの着物は仕事に使う真新しい仕事着を着ています。(彼らに新しい着物や袴を作ってやるほどの余裕は無いですしね。)でも田舎で若い男の子がお茶を立てるのは珍しいのか、時折出番が来ると結構人気者になっているようです。

 ちなみにこの時使っている水は、近所の山で出ている「松が井の水」と云う代物で、名水ブームも手伝ってこの地方では結構人気があります。


辺りには雪が消え残っている松が井の水汲み場

 昔は車がやっと一台通れる細い峠道をくねくねと登って行き、ちょろちょろと湧き出る水を汲んでいたのですが、峠には新しい道が作られて、わざわざ奇麗な水汲み場も整備され、今では平日の昼間でもこの通り。4つ有る汲み口はポリタンやペットボトルを沢山持ち込んだ人で常にふさがっています。冬場は寒いので順番待ちの人は車の中で待っている状態です。

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