平成17年1月7日

 今回はこのホテルに沢山置いてあるオブジェについてです。

 このホテルのそれぞれの建物を繋ぐ長い廊下には色々な置物が置いてあります。その多くが仏像でその他の物も東洋美術が多く取り入れられています。おそらくリゾートホテルとして異国情緒を醸し出す為の演出かと思われます。しかしほとんどが模作で、しかもかなり出来の悪い物も多く混じっていて、それらは醜悪にすら見えます。これらの展示物だけでもこのホテルの格をどん底に突き落とすほどの威力が有ると思います。

東大寺南大門の阿形像のつもりか?

 更に、展示の方法に至っては実にいい加減で、ハワイの工芸のコーナーや、日本料理店近くには雛人形などを展示するの日本コーナーぽい物があるものの、他は統一性が無く、何がなんだか分からない配置です。おそらく、このディスプレーを考えた責任者は東洋美術や宗教の知識を殆ど持たない人だと思われます。

廊下に立たされているヒンズー?の神様

 そもそも、仏像は信仰の対象で、オブジェでは有りません。仏像をこのように扱うこと自体おかしいと思います。想像して下さい。色々なパターンの十字架に掛かったキリストの像を、廊下の至る所に配置してあるリゾートホテルなど何処の有るでしょうか?おそらくキリスト教徒ならリゾートどころか、遊び気分が萎えてしまって苦情が来てしまうかもしれません。

 このホテルは最近日本人の客も多い様ですが、殆ど信仰も知識も持たない民族の日本人は何も感じないのでしょうね。

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