大阪府立吹田高等学校硬式野球部 活動理念

大阪府立吹田高等学校硬式野球部員は常に本気でなければならない。本気とは以下に示す10項目を満たすことである。本気で無いものは、野球部員である資格はない。

本気の10カ条

1.自らの意思で動く

2.一切の弱音を吐かない

3.考えずに即行動する

4.人と自分を比較しない

5.環境に甘えない

6.困難に自ら挑戦する

7.自己犠牲を惜しまない

8.一切の理屈を言わない

9.自らの愚かさを素直に認める

10.今の自分に満足しない

西田文郎氏 本気の10カ条を引用

1.自らの意思で動く

 誰かに言われて動く、それは所詮「一生懸命」のレベルである。誰に言われるでもなく、自らの意思で行動しなければ「本気」とは言えない。

 

2.一切の弱音を吐かない

一生懸命の人は、その一生懸命さに対して周りの評価が欲しいし、本人もつらいので弱音を吐きたくなる。逆に本気の人は、周りからの評価ではなく自己評価で生きているし、好きでやっているので弱音を吐かない。弱音を吐いても何も変わらないが、弱音を吐かない事で何かは変わる。

 

3.考えずに即行動する

 本気の人は、即行動している。やらない理由、できない理由を並べたりせず、それを解決しようとし、気づけば行動しているのが本気の人である。失敗を恐れず行動せよ。真の失敗は、何も行動を起こさないことである。

 

4.人と自分を比較しない

 身近な誰かと自分を比較すると、萎縮してしまうことがある。または身近な誰かより自分が優れていることに優越感を感じていると、成長のチャンスが失われる。本気に優劣なんてない。
赤が青をうらやんで歎くのではなく、よりキレイで鮮やかな赤になればいい。比べるのは他者ではなく、昨日までの自分である。自分を本気で信じ、突っ走れ。

 

5.環境に甘えない

 自分が達成したい目標を達成しづらい環境にあるとき、人は「自分が目標を達成できないのは、この環境によるものだ」ということを言いたくなる。環境に原因を求めていると、自分に要因があるのに気づくことができず、成長のチャンスを逃してしまうことになる。本気の人は、こういうときに闘争本能が働き逆にモチベーションが湧いてくるはず。厳しい環境の時こそ自分を成長させるチャンスととらえ、全力を尽くせ。

 

6.困難に自ら挑戦する

 「ピンチはチャンスだ!」という言葉の意味は、この危機的状況になぜなってしまったかの要因をしっかり自分自身に問いかけ、大反省をし、改善し、自分が変わり、成長できるありがたいチャンスをいただいた、成長の大チャンスだ!という意味である。本気の人は、苦しいことをごまかさず、むしろ胸がやけるような後悔を味わったり、どん底までへこんだりしながら、それでもただまっすぐ歩いていく。本気の人は、絶対に逃げない。

7.自己犠牲を惜しまない

 自己犠牲のない所に成功はありえない。なにかに本気になったときなにかを犠牲にしなければならない。大小はあれど、自己犠牲をともなわない本気は存在しない。なにかを選ぶと、なにかができなくなるはずである。「何かを犠牲にしてでも成功する!」という積極的自己犠牲ができてこそ、本気であると言える。

 

8.一切の理屈を言わない

本気の人は、理屈(屁理屈)を言わない。本気の人は、言い訳をしない。本気の人は、ただ、一切の理屈を捨てて、前進を選んでいるだけ。行動を選んでいるだけである。本気の人は、一分一秒を、信じたことに懸けていく。本気人は、ただ、やるだけである。

9.自らの愚かさを素直に認める

 自分の欠点や至らない点を指摘された時、言い訳をしたりそれを言ってくれた人を悪く言ったりしがちである。しかしそれを素直に受け止め、感謝できるようになれば大きな成長のきっかけとなる。本気の人は、全てのことを「自分の成長のきっかけ」ととらえることができるはずである。

 

10.今の自分に満足しない

 満足した時点で成長は止まる。満足した時点で今までの1〜9の事はできなくなる。本気の人は常に何かを追い続けている。何かを成功したとしても、それはさらに高い目標への通過点と思えなければいけない。本気で頂点を目指し続ける事が大切である。

 

大阪府立吹田高等学校野球部員は本気で日本一を目指さなければならない。その為に以下に示す3つの事をやり切らなければいけない。

 

1.全力疾走

 グラウンド内は常に全力疾走でなければならない。「駆け足」ではない。練習時間の短縮やトレーニングなどの意味もあるが、真の意味は「準備」である。ポジションまで全力疾走をすれば、その後に飛んでくるであろう打球に対する色々な準備ができる。全力疾走をする事で身体にキレを出し、それが次のプレーに生きるのである。

2.最大発声

 「声」には「指示の声」「確認の声」「指摘の声」「呼ぶ声」「盛り上げる声」「勇気を与える声」など、様々な意味がある。野球で使う「声」は、ただ何かを叫ぶだけではなく相手に自分の思いを伝えるために使われる。意思の疎通ができないことでミスが起こり、それが敗戦につながる事も多い。だからこそ、自分の出せる最大の声で思いを相手に届けなければならない。究極の目標は、相手を自分の声によって正しい方向に動かせる事。

 

3.最後の3%までやり抜く

 「最後の3%」で成果が決まる。全てはこの部分がきっちりできているかである。30mダッシュでいえば、最後の5メートルを抜くが、走り切るか。W−UPの種目の最後の1回まで気を抜かずにやり切るか。授業でもチャイムが鳴る瞬間まで集中できているか。そういう所にこだわってできるかどうか、これが目標達成を大きく左右する。

 

以上の3つの事をチーム全員で本気でやり切れれば自分達が上手くなるだけではなく、試合で対戦する相手チームへのプレッシャーとなる。そしてこれらをやり切っていることが自分達の自信や勇気となり、結果として勝利につながるのである。

 

伝統ある大阪府立吹田高等学校硬式野球部員として本気で日本一を目指そう!

硬式野球部監督 50期生 大枝 聖也