オーディオ 12 笑っちゃう!!!
TA2041製作記
私のスピーカーも、ユニットや塩ビ管や、さまざまな工業製品を材料にして、自己流に料理したものだ。自作といっても畠から野菜を作っているのではない。(日頃はおざなりの賛辞しかかけていただけなかった家人も、今年は台風のせいで私の拙いひょろひょろ大根の葉も、ありがたがってくれる。というのは余談として)それらの素材をどう料理するかに、センスがかかっている。
オーディオでは、ブランド志向というより、より高額なものが、いいものであるという馬鹿げた刷り込みが消費者になされていて、メーカーも高額な値段をつけたほうが良く売れるという。作る方と買うほうの、お互いの欺瞞の上に築かれた世界。 アッハッハ!
100万円の装置と1000万円の装置とでは、1000万がいいのに決まっている。その差が出ていないとすれば、セッテイングの腕と耳の悪さだという議論がある。それは盛り付けだけを競う議論であって、それでは何かが違う、まして満足が得られないと言う者が自作に手をつける。
私の提案するスピーカーも実際に、てまひまかけて作ってみなければ、なにも判らない。そこまでする者も少ないから、反論もない。しかしその数少ないうちに、実際に作った人からぼちぼちメールで反響がきている。そのどれもが、既存のスピーカーが何だったのかという疑問を呈しておられる。そして「笑っちゃう」である。私もこの際表明してしまうことにする。私も笑っているのである。
500円ほどのパソコンのジャンクユニット。総額ペアで7000円で出来るスピーカーの音出しした瞬間、笑っちゃうのである。そこで刷り込みや呪縛が解けて、はじめてまともなオーディオが始まる。


TA2041製作記
私は何事にも、まず真っ先には手は出さない。ある程度定評がついてからぼつぼつ手を染める傾向がある。これは私の読書の癖からでたものだ。
数多ある新刊に飛びつくのではなく、定評が付いてから読むのが無駄のないことだと思っている。
オーディオではもう大分以前からデジタルアンプが話題になっていることは承知している。シャープの1ビットや、やれパナのXR50や、その他もろもろ。
球から石、そしてICへと、ここへきてアンプもどうやら新しい世代を迎え始めているような。
それならデジタルアンプがいったいどのようなものか知りたくなってきた。
2chのスレタイを見ているだけで、今何が話題となっているのか興味深いものがある。
以前管球アンプのVP Mini84の製作のときにもお世話になった。臆病な私はもちろんROMるだけだが、今回も
トライパススレにはおせわになった。
今はTAKE 5まできているが、私は初めから、四千数百の発言をよんだ。それだけ労力を使うと、もうとりつかれてしまう。もう欲望が放してくれないようになる。
とにかく作らなければ解放はない。
最初に発売されたTA2020は、電源を強化したり、コンデンサーや抵抗をグレードの高いものに変えたり、手巻きのコイルなど、改良の発言が続いた。管球KITをどうやら組んだ初心者にはどうにも敷居が高いものだった。
やがて2041の発売となり、これはこれでKITのままでも、いい音であるとのことであった。断然2041を作れという意見に押されて、購入となった。
すべてがそろっているKITではなく、基盤のみであるから、それ以外の部品も自分でそろえなければならない。この辺も敷居が高い原因である。
しかし製作は、あっけなく簡単なものだった。
以下くわしく製作の過程をUPするべきだろうが、そんな必要もない。
ゆえにだらだら雑談風の文になるが、まったくの初心者が背伸びせずにそう言うのだから、付いてきていただきたい。
まず電源の用意である。
トライパスのサイトを覗いてみるとどうやら10V〜21Vまでの物が必要らしい。
ジャンクアンプの電源部だけをとりだして使用すれば、より音がいいらしいが、そんな知識と経験不足の不安なことは今回止めにした。KITの推奨はスイッチング電源である。デンセイラムダが良いなど実作例を参考にして、若松通商 カマデン 共立 など日頃見ることのない部品をさがした。
私にとって「スイッチング電源」等初めて聞く用語だが、あきれたことに家にごろごろしているACアダプターがそれだという。そこで電気屋をあさったら、ジャンク品で「日本コンピュータ」のシールが張られた、液晶ディスプレイ用のアダプターが手に入った。12V。3.8A 350円である。
必要な電流は4A以上といわれていて、48Wクラス以上の電源がいいらしいが、これでいく事にした。
注 家にごろごろしているACアダプターはたいていずしりと重い、これはトランスが入っているためで、スイッチング電源ではない。ジャンク品をあさるのには軽くて、定格がおおきくて、平べったいもの、素人考えでの判別方であるが、間違っているかもしれない。たまたま私は運がよかっただけ。
さて勇躍日本橋の共立へでかけた。
2041のキットは一万ちょっと。それ以外に入力の端子赤、白。スピーカー端子。
ボリュームは10KΩか20kΩのA型。二連がいいのだが、オーディオ用のは高い。そこで左右で二個の単のボリュームを購入した。一個300円〜400円である。とにかく組んで、鳴るかどうかが判らないのでロウコストに徹する。 インジケーターに青色ダイオード12V用を一個。
ケースはアルミ。 250×170×50 1200円程。シール上アルミがいいかなと思っておごった。
IC用の20W 先の細い半田こて。ダイソーで300円。ついでに半田吸い取り器というものを200円で購入。
購入はこれだけである。
ところで組み始めて、しまったと思う点を上げる。
まず基盤はそのままケースに入れられない。当然足がいるのだが、そんなことまで気が回らない。私の場合は、ねじの箱を探っていたら、どうしてそんなものをとっておいたのか思い出せないのだが、丁度4個プラかポリ製のぱちんと押し込む 基盤の足が出てきた。
つぎに絶対必要なのはヒートシンクである。これによってケースの高さも違ってくる。KIT購入の際に、そのICにあうシンクを店員に教えてもらい、その上でケースを検討するというのが順序となる。私は後の祭り。しかし私はめげない。
以前コンピューターの電源が駄目になって交換したものがあった。そのヒートシンクをネジ一本でICに止めてある。いよいよそれで下の写真である。ちなみに配線のコードもその電源のを再利用している。


基盤の大きさは150×110.である。ごらんのようにケースの半分に収まっている。アダプターを外付けにすれば、もっとコンパクトにできる。私はひょっとしての電源の乗せ換えも可能性としておいてこれでゆく。
RCAの入力のすぐ後にボリュームが入る。その線を長く引き回さないために(ノイズ対策)前面につけた。右上から最短でスピーカーターミナルへ。ACアダプターのシールド線はそのまま基盤に直付けしている。インジケーターのダイオードはそこに接続した。ご覧のようにスイッチがない。ACコードをそのまま抜き差しする。
このアダプターはめがねプラグで接続できるようになっている。だからケースの後ろにソケットが覗くようにしてある。手抜きだがこれはこれでそんなに不便ではない。軽くて弁当箱のようなものだから片手にぶらさげて、1Fで聞いたり2Fへ持って上がったりと、従来の重厚なアンプと違った使い方をしている。
貧乏性のゆえにボリュームを単連にしたが、これもこれで面白いものだ。ギャングエラーがあればイヤだったという理由もあるが、これでバランススイッチも兼用できることになる。今のところ私には不必要だが。
すべてが簡易で単純にしてある。少なくとも音に悪いわけはない。
このICは2つの入力と、4つのスピーカーがつなげるようになっている。モノラルアンプが4台分だ。
すべての部品をつけて4台分の基盤を作りながら、ここで私は少なからずの決断をした。
それは2CHアンプとして利用し、後の2台分のアンプを殺すことである。
1と2を使用し、3CHと4CHを使用しない。そのためにICの17番と21番の足を跳ね上げてある。
これで電源の非力も、間に合わせのヒートシンクもカバーしてくれるに違いない。
すべてをつないで音だしである。ここで又音が出ないのである。まるで管球アンプの二の舞である。
部品を変えたわけではなく、KITどおりに組んで、えらそうに言うアレンジはなにもない。
ただ初めの画像をみてもらいたい。パイロットランプは前につけるという当然の常識は止めた。
青色ダイオードの性能があがって、そのままでは下品なほど明るい。管球アンプの時にそれを感じて、ビニールテープを球の前に張って照度を落としてある。抵抗をつけて照度を落とすことも出来るそうだが、めんどくさい。
今回はシャーシーの真ん中につけた。ふたの右横にはドリルで孔が7つほど開けてある。そして真ん中ヒートシンクのの上辺りに孔をあけている。空気の対流は右横から基盤を通って、ヒートシンクを冷やして真上へ抜ける。
その孔から青色の光がみえる。
こんなオリジナルが自作の楽しさである。
つづく