★ 近況(2011年5月〜8月)★ 

  

2011年5月7日(土)  『大学の授業』
  担当する学生は小学校の教職課程がほとんどですが,実は,小学校の教科書は,今春,歴史的ともいえる大変革を遂げています。学生は大変だと思いますが,変化はいろいろな意味でチャンスです。今日は,アルコールランプとガスバーナーを題材にして,教材開発の必然性を知ってもらいました。その関連で,ランプと燃焼,照明,光のスペクトルなど,他では学べない(学ばない)内容としました。
2011年5月9日(月)  『原稿送付』
  RikaTanの原稿「NEW樟脳ボート」をメール添付で送信しました。時間的な余裕を考えて,徹底的にチェックしたつもりです。しかし,送信の直前に,何度もミスに気付きます。いつものことですが,不思議なくらいです。
2011年5月14日(土)  『大学の授業』
  科学技術と文明をテーマに,炎と製鉄,電池の発明などを人類史と関連付けて授業しました。もちろん,究極の簡単手作り電池の実験を行いました。今回に限らず,皆さんへのお土産を毎回用意しています(今回は2セット)。意義深い,珍しい,安全,安価,入手が容易なモノ…というのが「お土産教材」。理科はモノがあって成り立つということなんですが,考えるのは結構大変です。
2011年5月19日(木)  『作品展,奥さんの出版物』
  高島屋のギャラリーで娘のご主人の作品展(即売会)があり,少し心配しながら出かけました。しかし,短い間に様々な作品を創っていたことに驚き,とても嬉しく,安堵しました。
  奥さんが,書籍(共著)を出版しました。オールカラーの書評で,グループの丁寧な取組みは頭の下がるものです。私も校正を手伝いました。
2011年5月21日(土)  『岐阜の郷,バラ公園』
  今週は大学の授業もなく,娘もお休みだったので3人で岐阜の郷へ行ってきました。庭のピラカンサには白い花で覆われ,まるで雪を被っているいるようでした。バラが地域のシンボルで,多種多様な見事なバラが咲き誇るバラ公園を見学できました。
2011年5月27日(金)  『RikaTan6月号』
  パスカル電線の掲載されたRikaTan6月号が送付されてきました。4ページに要点を詰め込むのは至難で,十分とはいえませんが良い機会を与えていただきました。電磁気の原点といえるエルステッドの実験を簡単に再現する方法はパスカル電線の他にはなく,遅かれ早かれ世界に普及すると思います。日本の教育界は保守的で,世界に遅れないかと心配です。
2011年5月28日(土)  『大学の授業』
  今回は,電気の世界をテーマとしました。学生たちが電気の苦手なことはわかっています。そこで,狭く深くではなく,広く浅くでもなく,回路,金属,電気化学などを関連させたストーリー性のある実験授業としました。先生は,自然と社会の関連を認識し,未来を指し示せることが大切だと考えるからです。
2011年5月29日(日)  『最終校正原稿送付』
  RikaTan7月号「NEW樟脳ボート」の最終校正原稿を送付しました。長い元原稿を雑誌用に短くまとめるのは大変でした。それでも図が多く,編集部にはご迷惑をおかけしました。原稿提出は,昔と違って簡単なメール添付ですが,ボタンを押す時は独特な感慨があります。
2011年6月3日(金)  『パスカル電線送付依頼』
  RikaTan6月号の影響で,パスカル電線送付依頼が続きます。ありがたいことですが,在庫は少ししかなく,増産に励んでいます。NETで無料配布の受付をしていますが,当初,短期間のつもりが10年以上も続けています。送付するパスカル電線は,ほぼ同じ形状のままですが,レポートは改良を続けています。
2011年6月4日(土)  『姪が大賞受賞!』
  昨日,第27回読売広告大賞「読者が選ぶ広告の部」「読者大賞」の発表が新聞紙上であり,姪の作品が大賞を受賞しました。こんな嬉しいことはありません。イレストレーターは岐阜の郷の知人の娘さん…イギリスで偶然に出会ったことがきっかけという不思議なご縁です。贔屓目ではなく,正直,素敵な広告だと思いました。
2011年6月7日(火)  『パソコンとプリンター』
  愛用ののディスクトップパソコンの動作が重くなって,「XPもそろそろ限界か!?」と新しいパソコンに買い換えました。メモリ増設などでの延命策も検討したのですが,十分なスペックのものがびっくりするほど安価…こんな時代になってきたのですね。買った後で他の売り場を見ていて,スキャナー付きのプリンタも衝動買い。呆れるほどの安かったのですが,プリンタは,後でインクで儲けるわけですね。
2011年6月10日(金)  『授業準備』
  明日は,学校の都合で2校時の連続授業となりました。いつも,前日に授業準備をしますが,倍の量となり,準備が大変なことになりました。少しでも無駄な時間をなくす効率的な授業には丁寧な準備が不可欠です。
2011年6月11日(土)  『大学の授業』
  一校時は,小学校で新登場したジュール熱の意義,そして,回路結線の原理と問題点(教科書記述の間違い指摘を含む)などとしました。もう一校時は,講座名の「教材開発法」に最も合致した内容としました。それは「いいもの見つけた! 私もできる教材開発」というもので,具体的なノウハウの集大成です。この日のために,京都市内を自転車で走り回って取材しました。Power Pointに数十秒〜数分登場させるために一日費やす施設もありました。また,教材探しの例ということで,京都パスカルの仲間と研究旅行までしました。提示しながら,特別な感慨にふけりました。
2011年6月19日(日)  『岐阜の郷へ』
  昨日から岐阜の郷へ行きました。柿畑に入ると,柿の葉が少し光を透かし,気持ちの良い若草色の新緑です。さて,今年の収穫はいかがなものでしょうか!?
2011年6月20日(月)  『パソコンディスプレイ』
  そろそろブラウン管ディスプレイの時代でもなかろうと,27インチの大きなディスプレイに買い替えました。歳のせいか,少し見にくくなってきたという事情もあります。設置し,大きさによる抜群の見易さに感激です…こんなにありがたいものとは思いませんでした。
2011年6月25日(土)  『大学の授業』
  最後の授業ということで,今回は,児童,生徒対象の講座そのものを再現しました。テーマは「樟脳ボート」で,「おもしろいだけではダメ! 学ぶ意義のある教材が必要。」ということが気づいてもらいたのいです。キャンパスで毎日見ているクスノキに日本の富国強兵,独自の化学工業の発展史が隠されているということ,その中で生み出された日本独創の科学おもちゃ「樟脳ボート」の再現という展開です。
2011年6月26日(日)  『掲載雑誌が届く』
  「私のイチ押し!科学工作」として「NEW樟脳ボート」が掲載された「RikaTan7月号」が届きました。テーマの科学工作としてだけでなく,人と自然と科学を考える数少ない見事な事例だと思います。今回もページ数が少なく,不十分ではあります。しかし,長年の成果の掲載を喜びたいと思います
2011年6月29日(水)  『病院へ』
  いつもの持病で,府立病院の予約外来へ行きました。良くもないが症状が悪化しているようでもない!? しかし,まともに立ち上がれない時もあり不安が続きます。それでも,予想より進行は遅いようで,良しとすべきのようです。
2011年7月3日(日)  『講座打ち合わせ』
  NPO法人「あいんしゅたいん」の「科学研修普及員研修会(インストラクター研修)」の講師を務めるということで,打ち合わせへ京都大学可視化実験室へ行きました。午後は,同じく,「あいんしゅたいん」の主催する「第1回公開講演討論会」に参加しました。放射線の人体への影響についてというタイムリーな内容でしたが,判断のつきかねる微妙な内容で解釈に悩みます。
2011年7月6日(水)  『立命館小学校講座』
  立命館小学校アフタースクールの講師をしました。この地は,かつての母校(中,高等学校)があったところ…それだけに,嬉しくてありがたい機会でした。恐らく最初で最後だろうと張り切りました。
  子どもたちの興味関心事項や予備知識などがわかりません。反応を見ながら丁寧に進行すればよいのですが,時間がもったいない…エーイ!と割り切りました。時間内に,とにかくやれることを詰め込むことにしました。駆け足で突っ走り,児童が追っかけるような状況も経験です。不安でしたが,元気いっぱいの「わいわい!」で,すごい!…そんな中,冷静に手助けや助言をくれる児童もあり,感心しました。
2011年7月7日(木)  『失明か!?』
  昨日の講座の朝,右目に曇りがあって気になっていました。しかし,講座の準備に追われ,忘れたり,思い出したりでその日は終わりました。今朝起き上がると更に悪化しているようで,前がよく見えません。慌てて眼科へ行くと,かなり重症のようで,「視力は回復しないかもしれません。」という診断で慌てています。
2011年7月8日(金)  『やはり失明か!?』
  失明の危機との事で,他の医者の診断も聞くことにしました。そこで,京都で一番という評判の眼科専門の病院へ行きましたが,同じ診断…結果,近所の眼科医で継続治療することにしました。危機的な症状は間違いなく,更に気落ちします。
2011年7月14日(木)  『眼の手術』
  府立病院で眼球へ注射をしました。手術扱いということで,保険適用であってもとんでない高額医療となりました。所持金不足で,支払い猶予の書類を書いて病院を後にしました。
  当然ながら,申し込んであった12〜14日のツアー旅行はキャンセルしました。久々の家族旅行で,無理して休みをとった娘には申し訳ないことになりました。直前のキャンセルでかなりの違約金が発生しました。
2011年7月15日(金)  『不安…』
  恐る恐るパソコンのメール画面を開きました。症状は同じで,右目は霞んで良く見えません。破れた血管から眼球内に血液が飛び散っているのですから,簡単ではありません。それでも,大きなディスプレイの良さで,顔を少し右に動かし,主に左目を使えば何とかなります。しかし,かなり見難くく辛いです。
2011年7月16日(土)  『祇園祭宵山』
  気がつくと,もう祇園祭宵山です。目に不安を抱えながらも,京の一大イベントを楽しみました。久々にFinePix S5 Proに24mmf1.8のレンズを付けて,夜の鉾を撮影しました。ファインダーを覗く左目は無事なのでほっとしますが,液晶画面での画像確認はしにくく,気持ち良い撮影が難しくなっています。
2011年7月19日(火)  『コクリコ坂から』
  視力が少し回復しつつあるようなので,試しに映画観賞をしました。「コクリコ坂から」ですが,どうやら私の年代より,ほんの少し前が舞台のようです。なんとも懐かしい,過ぎ去った世界,忘れ去った世界が映画で展開し,同じ世代の製作者と共有するものを感じました。こんな映画を創れるジブリのスタッフに驚きます。
2011年7月20日(水)  『理科教育ニュース監修依頼』
  少年写真新聞社からのメールがあり,「理科教育ニュース」の監修を頼まれました。以前にも数回頼まれた事があり,同じように簡単に済ませることができると考えました,しかし,かなりの工夫,改善を要することがわかりました。また,解説原稿も必要ということです。更に困ったことに,締め切りは8月1日,つまり10日間しか余裕がありません。大学への成績提出作業も最終段階で多忙,しかし,引き受けた以上,やるしかありません。
2011年7月24日(日)  『アナログTVの砂嵐』
  砂嵐を見ようと期待しましたが,しばらくは電波を飛ばしているようです。昨年末からのテレビ買い替えは,補助もあって凄まじいものでした。家電メーカーは,この反動による売り上げ減をどうするつもりでしょう。また,一斉放送という前近代的な遺物を存続させて(永遠に貴重な電波帯を占拠!),どうするつもりでしょう。本気でスカイツリーまで作ってしまうのには,驚き呆れます。近々,NHKに契約解除の申し入れをしましょう。
2011年7月29日(金)  『成績提出,理科教育ニュース監修』
  学生の成績処理では,とても悩みました。課題はレポート提出としましたが,読んでみると私の至らなさを痛感するばかりです。また,温かい感謝の言葉も多く,嬉しくて涙が出る思いです。わが身の評価でもあり,反省しつつ終えました。
  少年写真新聞社に依頼されていた「理科教育ニュース(ファラデーモーターを作ろう)」の監修も終えました。課題については,私のアドバイスで編集部が改善実験を繰り返してくれました。それが,ありがたいことに良い結果を得ました。私の解説資料も完成し,この短期間に,ほぼ理想的な「理科教育ニュース」が完成しました。奇跡とまでは言いませんが,ラッキーだと思いました。
2011年7月31日(日)  『ハス祭り』
  琵琶湖の烏丸半島の「ハス祭り」へ義父を誘って行きました。花の独特な姿は,いつもながら見事です。「水生植物公園みずの森」のスイレンなどもあって,琵琶湖の恵みはすごいと思います。義父は,涙を流して喜んでくれました。
2011年8月4日(木)  『初孫誕生』
  本日,午後2時47分,初孫誕生…不安で何とも落ち着かないのですが,娘には何も出来ませんでした。しかし,生まれたての孫は元気な様子で,ほっとします。既に「智葵」という名前を決めていたようです。出産には頼りになる親戚の助産師さんに,こそっと付き添っていただき,その心強さは大変なものでした。
  午前は眼科受診…眼底の腫れは少し引いてきたそうです。ただ,右目の春霞はそのままで,あまり変化を感じません。
2011年8月5日(金)  『講座打ち合わせ』
  NPO法人「あいんしゅたいん」の講座打ち合わせに,京都大学「可視化実験室」へ行きました。いつもながら理科の話題で満ち溢れた楽しいところです。
  夜,孫「智葵」のお母さんの母乳が出て,ほっと一安心。
2011年8月13日(土)  『S-cable講座1』
  NPO法人「あいんしゅたいん」の講座「科学普及員研修会,理科実験コース」で,「S-cableを活用したエルステッドの実験から始まる電気の時代」というテーマを担当しました。私の十八番の集大成といえるもので,時間的余裕もあり,かなり丁寧な内容となりました。参加者の気持ちが一番大切ではありますが,私としては満足できました。このような機会を与えていただき,感謝します。
2011年8月14日(日)  『S-cable講座2』
  昨日に引き続き,S-cableを用いた核心となる電磁気実験を行いました。「30分もあれば,電磁気の原点『エルステッドの実験』から『電磁誘導』までを理解できます!」という内容ですが,なんと初めての披露でした。従来の,歴史的な発見に沿った内容は難しく,理解しにくいと判断しました。S-cableを用いると,画期的に簡単,簡潔,明瞭な展開が可能となります。このプランを,できれば,世界に広めていきたいものです。
2011年8月17日(水)  『送り火パーティ』
  NPO法人「あいんしゅたいん」理事長さん宅での送り火パーティに参加しました。ご自宅のすぐ前から「左大文字」の送り火が見えました。せっかくなので,いつもの少し変わった「○穴分光器」を持参しました。そして,東京から来られた先生が持参された通常のスリット式分光器と送り火観察をしました。結果はわかっていたのですが,スリット式では,ほとんど見えません(小絞りで入射光量不足)。異端ではありますが,他にないメリットのオリジナル分光器であることが示せました。
2011年8月20日(土)  『バイカモ』
  昨日は醒ヶ井経由で,岐阜の郷を訪問しました。清流にバイカモがゆらめき,何とも涼しげなところです。
郷の柿の木は,アメリカシロヒトリで大変な状況でした。ピンセットで駆除を始めましたが,全体に広がってしまうと,いくら捕っても減った感じがしません。自然の中で,人間は小さな存在だと思いました。
2011年8月26日(金)  『光万華鏡と簡易分光器』
  送り火パーティで依頼された「光万華鏡と簡易分光器」を可視化実験室へお届けしました。20年近く改良を続けたオリジナル教材ですが,手持ち部品は少なく,喜んでいただける方へ手渡せるのが最後の楽しみです。何とか普及したいいとは思うのですが,もうすぐ消えてしまいます。自分で言うのもなんですが,もったいない!
2011年8月30日(火)  『光る石と圧電効果』
  科学の祭典の冊子原稿をメールで事務局へ送信しました。明日が締め切りなので,一日前がよかろうということです。こういったテーマは,他では見かけません。できるだけオリジナルネタと思うのは,楽しいから!…しかし,難しいことでもあります。冊子1ページという短い原稿ですが,短いほど丁寧な点検が必要です。今回のかなりの日数をかけただけに,ほっとしました。