★ 近況(2006年9月〜12月)★ 

  

2006年9月1日(金)  「ご苦労さん」
イギリス留学する姪の荷物を引き取りに,妹夫婦が東京の六本木までレンタルしたワゴン車で行きました。そして,荷物の保管は,岐阜の空き家を利用することになりました。つまり,昨日から今日にかけ,「京都→東京→岐阜→京都」という経路での引越し作戦です。本当に,ご苦労様でした。姪の自らを磨き続けるエネルギッシュな行動は驚くべきもので,感動するというより,理解を超えた凄さです。
私は,相変わらず足を引きずる状態で,通院後,遅れて親睦会にタクシーで到着しました。終わって会場のホテルを出ると,玄関先に座り込んでしまいました。右足の故障なのに,右足と背骨も痛くなっています。無理な姿勢で歩くためだと思います。迎えに来てもらって,何とか帰宅できました。
2006年9月2日(土)  「自然誌の編集」
午後,我が家に集まって,巽先生の自然誌の編集作業をしていました。間違いがないかを確認しながらのページ打ちと汚れ隠し作業です。3人で夕方までかかり,304ページになることがわかりました。ずっしり重い原稿を手にし,感無量です。かなり変色していたものがあり,コピーしても地の汚れが目立ちます。これ以上,遅くなると出版は難しかったことと思います。巽先生は,来年,七回忌‥早いものです。
2006年9月3日(日)  「車と再会」
待ちに待った車の修理が出来,引き取りに行きました。引きずる足で運転を続ける自信はなく,奥さんに付いてきてもらいました。
朝,6時30分に家を出て,新幹線,特急を乗り継いで塩尻へ。対応は実に丁寧な修理工場で,恐縮するばかりです。修理は「燃料噴射ポンプ,コンピュータ,ディストリビュータ,プラグコード,プラグ,オイルなどの交換」や配線の通電不良箇所の修理や,各種調整など,大変だったようです。修理費用はかなりかかりましたが,頭をよぎった新車購入の1/20ほどで済み,ありがたいことでした。それどころか,修理前にあった変速ショックがなくなったのです。いつもお世話になっている京都の修理工場では,ギアの経年変化で簡単には直らないということだったのですが,実は,変速タイミングのコンピュータ指示がずれていたようです。
2006年9月4日(月)  「病院の日」
昨夜,寝る前に突然,目が異常‥視野が滲んだようになり慌てました。脳梗塞かと血圧を調べましたが,異常なし‥救急車を呼ぼうかとも思いましたが,目をつむれば,当然ながら気にならなくなります。安静がよいだろうと横になると,そのまま寝てしまいました。
今朝,すぐに病院へ行きたかったのですが仕事で気になることがあって出勤しました。そして,まず,昼直前に足の治療へ伏見の病院へ,そして,夕方は近所の眼科医へ行きました。足の外傷はほぼ治まり,治療の終結を言い渡されました。内出血で膨れたままで,触れれば痛いのに,外科の治療はここまでということです。眼科医の見立ては,時々現れるだけのようですから,様子を見ましょうということです。病院だけで1日がつぶれましたが,あまり成果のないことでした。
2006年9月8日(金)  「カルメ焼講座」
毎年,実施している定番の講座なので,私は前に出るべきではないと思います。しかし,同僚の病欠で,急遽,久々に登場することになりました。本音は,やりたくてたまらなかったので,時間が近づくにつれてうきうきしてきました。カルメ焼きとなると,単なる「おもしろものづくり講座」と思われそうです。しかし,理科の学習教材としてきっちり位置づけています‥というより,もともと,そのつもりで開発したわけです。参加した先生方は,奥の深さに驚かれたことと思います。
2006年9月9日(土)  「印刷会社」
巽先生の「自然誌」の印刷原稿を,京都芸大近くの印刷会社へ届けました。貴重な資料の出版に関われることは嬉しいことですが,気の重いのも確かです。それだけに,ほっとしました。印刷会社は幼なじみの経営で,とても信頼できます。今日は,機械を見せてもらいましたが,原稿・印刷・製本と,すべての作業ができるようになっています。こだわりの印刷屋さんであることがわかり,とても嬉しくなりました。
2006年9月18日(月)  「恩師」
お隣のエコロジーセンターの方からメールをいただき,私の恩師がボランティアで活動されているという連絡をいただきました。友人から聞いていたのですが,多忙で確認しないままになっていました。やはり,本当だったのです。校長もされていた,尊敬できる恩師です‥我母校は,不思議なくらい立派(この表現が最も適切)な先生が多く,未だに全く頭が上がりません。尊敬できる,憧れ続けられる恩師をもったことは,幸せなことだと思います。
2006年9月20日(水)  「ゲラ完成」
巽先生「自然誌」のゲラが完成し,洛西プリント社で受け取りました。紙束のずっしりした重さに,巽先生の思いを改めて実感します。作業は,ようやく峠を越え,安堵と喜びが重なった満足感は気持ちのよいものです。自分の執筆した本の出版より嬉しいことにも気づきました。これは,新たな発見です。
2006年9月23日(土)  「秋分の日」
午後,巽先生の奥様にゲラを見ていただきました。費用を援助していただき,単価を意外なほど安くすることができました。裏面の絵や背面の題字なども記入することにしました。少しだけお化粧を施したわけです。単価がどうなるか気になりますが‥。
夕方からは,勤務先の中等の歓送迎会,偶然ながら地下鉄の沿線となり,ありがたいことでした。世間の状況もあって,かなり前から,好きでないお酒を勧められることはありません。しかし,気まずくて居づらいのは確かで,終わるとほっとします。
2006年10月1日(日)  「ゲラ検討」
夜に「自然誌」のゲラが検討しました。頼んでいた柴田先生の娘さんの素敵なイラストも完成しており,裏表紙もおしゃれなものになりそうです。表紙も含め,無償の家内工業で準備が進みます。これも,巽先生の人徳だなと思います。来週は,洛西プリント社に届けますが,些細なミスも気がかりです。ネットと違い,印刷の重みを感じます。
2006年10月2日(月)  「誕生日」
昔なら,定年退職の年齢となりました。1日1日を大切に生きてきたつもりですが,青年老い易く‥何もできていない自身に涙すら感じます。楽しい誕生日パーティ‥なんてのはありませんが,あっても辛いだけ。やりたいこと,やらねばならないこと,何をなすべきか‥かなりわかってきたつもりですが,そのための体力と知力は,劣ってきたことをはっきりと感じます。尊敬する恩師の藤原秀夫先生,盛口襄先生らは,いつまでも元気一杯‥その驚異的なすごさに頭が下がります。
2006年10月3日(火)  「ゲラ入稿」
勤務時間終了直後に飛び出し(こんなことは初めて!),洛西プリント社へ「自然誌」の訂正ゲラを届けました。新たな要望も聞いていただき,費用も,こちらの都合の良い金額(端数がなくて販売し易く,利益も出ない金額)にしていただき,ありがたいことでした。幼馴染のK君は,仕事や社会に対して高い技量と認識をもっていることがすぐにわかります。団塊の世代の終わりに位置した私たち世代に共通するものを感じます。何十年も顔を合わせなかったわけですが,共通項がたくさんあるようで嬉しいことです。こういった出会いも,巽先生のおかげです。
2006年10月9日(月)  「中秋の名月」
6日は中秋の名月でした。しかし,月齢としては7日のはず‥太陰暦は月を基準にしているはずですが,実際に月齢15より,暦の15日を優先しているようです。そんなことを考えていると,海外の状況も気になってきました。ヨーロッパでは,狼男など,月夜の印象はよくないようです。メールでイギリス留学中の姪に連絡すると,隣の部屋の中国の人はパーティを開いておられたそうです。そして,月餅をもらいました‥ということです。日本の習慣というより,アジアの習慣として認識すべきなんでしょうね。
2006年10月12日(木)  「人間ドック」
休日出勤代わりの第2木曜の休暇はありがたいものです。平日しかできないことが可能です。このありがたさは,かけがえのないもので,現勤務先に心から感謝しています。
さて,今朝は人間ドック‥私は,また,新たな病気を付け加えようとしているのでしょうか? 病気を申告して気づきましたが,場違いな感じもしました。午後は,コピーのメンテナンスに来ていただきました。20年以上前から,業務用のコピー機を個人宅に設置しているわけで,あきれます。この機種にしてから10年以上経過しており,「直せるかどうか心配でした‥」というコメントを嫌味とは受け取れない状況です。今は,デジタル複合機の時代‥業務用アナログコピーは骨董品となっているようです。ガス器具の不調の点検にも来ていただきました。ずるずる時間を費やすだけで,修理する意思がないように見えます。そこで,「買いなおす必要があるのですか?」と聞くと,即座に見積書を作成されました。昨日,内部を調べて,十分に修理可能と判断をしておりましたので,困ったことです。他にも,銀行へ行ったり,買い物をしたり‥勤務日よりも疲れます。
2006年10月14日(日)  「休日出勤」
午前中は,「京都サイエンスコンテスト」の表彰式,午後は,「大人のための講演会」,夜は,「星と音楽の夕べ」‥帰宅すると10時近くになっており,厳しい想定外の1日でした。体力仕事ではありませんが,とにかく疲れました。しかし,娘は,こんな勤務を続けています。
2006年10月21日(土)  「松本」
松本という早稲種の柿を採りに,岐阜の里へ行きました。今年は,丁寧に重なっている実を摘果したのですが,それでも不足だったようで,小さ目の柿がいっぱい実りました。また,農薬散布をしないので,カメムシ被害が多く,かなり,食み跡がついています。良さそうなのを選び,半分以上は,残すことになりました。味は問題なく,もったいないことです。近くの伯父さんの具合が悪いことを聞き,帰りに寄りました。不安なことですが,お元気な姿を見て一安心しました。
2006年10月24日(火)  「事前学習」
次年度センター学習に向けての事前学習がありました。今年,異動された同僚に無理に頼みましたが,本当に良かったと思いました。多忙で,それどころじゃない状況でした。夜は,洛西プリント社へ,印刷の仕上がった「自然誌」を受け取りに行きました。5冊づつ,丁寧に包まれたパッケージが60個,その重さと量に,嬉しくなります。急ブレーキをかけたりしないよういん,丁寧に運転して帰りました。今日,行かないと,いつになるかわからない状況でした。
2006年10月27日(金)  「高松」
昨日から2日間の日程で,高松で会議がありました。中学校でのイオンの復活,小学校での粒子概念の導入など,必要なことを提案しました。また,わずかな時間の隙間を見つけて,高松城の石垣のサヌカイトを見つけました。帰京時間をわずかに遅らせ,平賀源内の調査もしました。貴重で有意義な機会となりました。
2006年10月28日(土)  「自然誌のお届け」
巽先生の奥様に,印刷の仕上がった「巽正平 自然誌」を届けました。ほっと,肩の荷が下りる思いです。この冊子が多くの方の目に触れ,喜んでいただけることを願っています。
2006年10月29日(日)  「審査」
ある審査を依頼され,朝から出かけました。作業は午後からですが,それまでの準備作業が大変です。出品点数は少なく,ほとんどすべてに目が届くというよさはありますが,さて,中央審査のお眼鏡にかなうのはどれかと予想すると,とにかく悩みます。最終審査ではないので,こちらの思いだけで判断しにくいのです。
2006年11月12日(日)  「科学の祭典」
昨日から2日間の日程で,「青少年のための科学の祭典(京都大会)」を実施しました。恒例ではありますが,11回目ともなると,すごいなあと感心します。最近は,出来るだけ,私が前に出ないように配慮しております。新しい先生が,新しいネタを披露していただけることに期待してのことですが,寂しいですね。一歩,退くと,なかなか新しい芽が出なくなるようです。しかし,摩擦があっても突き進むようなことは,もう,できません。
2006年11月14日(火)  「京都賞講演会」
本年度の京都賞を受賞した「レナード・アーサー・ハーツェンバーグ さん」のお話が,展示場でありました。内容も興味深いものでしたが,家族一同が並び,その一人ひとりの紹介が温かいもので,それがとても素敵でした。いつも通り,センターの準備は万端でしたが,講演者が聴衆を楽しませる演出は見事なものです。挨拶は短いほど良いなどというのが日本ですが,長いだけの値打ちのある会でした。
2006年12月21日(木)  「伝達研修」
所内の伝達研修があり,高松での「化学部会」の報告をしました。文科省は,従来と大きく変わりつつあり,それを身近なところから理解してもらう必要があります。慣れないパワーポイントを用いて,出来るだけ,丁寧に,わかりやすいプレゼンテーションを心がけたつもりですが,十分に伝わったでしょうか? いつも,伝えることの難しさを痛感します。
午後は,人間ドックの結果を聞きに行きました。昔から病気とお友達のわが身は,やはり,新たな問題が見つかりました。人生の締めくくりをどうするか,具体的な準備段階に入ってきたようです。
2006年12月25日(月)  「RoHS指令」
発注していた電子部品(パスカル電線用)が届いたというので,電子部品の店へ受け取りに行きました。その額は,前回の2倍以上で,絶対に間違いとしか思えない高価なものでした。お店の方は,申し訳なさそうに説明してくれました。ひとつは,EU(欧州連合)の「RoHS指令」に伴う製品の作り直し,もうひとつは中国の消費による「銅の値上がり」ということです。「RoHS指令」も「銅の値上がり」も知っていましたが,自身に関係する身近な問題となり,ようやく,先行きに対する危機感に目覚めました。
2006年12月29日(金)  「安房科学塾」
27日(水)
東京へでかけました。観光地でもない東京へ,しかも仕事でもなく何度訪れたことでしょうか。新幹線に乗っていても,車窓からの景色をほとんど意識せず「日経ビジネス」を読みながら東京に着きました。この日は,1月13日に実施予定の,勤務先の先生を誘っての東京見学の下見です。「仮説社」や「国立科学博物館」「中村理科工業」「秋月電子」など,見て歩きました。おなじみのところばかりですが,下見となるとついでにあちこちを見て歩くことになり,意外と大変でした。
28日(木)〜29日(金)
恒例の「安房科学塾」に参加しました。この催しに「塾」という名前は最適なもので,学ぶことの多さを痛感します。しかし,ここの参加者は,よくも,毎年,こんなハイレベルな実践を携えて参加できるものだとあきれます。私なんか「参加することに意義がある。」程度ですが,そんな自身を「偉い!」と励ましております。ご高齢の盛口先生の取り組みのすごさは相変わらずですが,石井先生の魔術のようなお土産は,単純ながら理解するのは大変‥今年のモーターは,特に見事なものでした。また,持参した10冊の巽正平「自然誌」は,あっという間に売り切れました。この会の参加者の情報収集の熱意はすごいものです。