★ 近況(2006年5月〜8月)★ 

  

2006年5月4日(木)  「発熱」
昨日は休日出勤。閉館後,帰宅しようと車に乗ったところで,突然,スイッチが切れたように気力が失せました。車のアクセルに力が入らず,のろのろ運転で帰宅すると,そのまま倒れるように寝込んでしまいました。起こされると,目の前に,大好きな「さば寿司」‥奥さんの実家で作ってもらった特製品です。これが,また,特別に美味しかった。しかし,3切れ食べただけで再び寝込んでしまい,後は,わけがわからない状態で起きたり寝たりを繰り返し,ようやく朝を迎えました。体温は38℃あり,立ち上がるのも難しい一日でした。それでも,さば寿司を,少しづつ食べ続けました。予定では,昨夜に岐阜の郷へ行くつもりでしたが,それどころではありません。
2006年5月5日(金)  「エジソン展」
夕方になって少し歩けるようになり,気になっていたエジソン展に行きました。駐車場に車を置いて,会場まで歩きましたが,普通に歩けない状態でした。展示品は,ヘンリー幸田さんのコレクションをバンダイが購入したものですが,当時,私もアメリカ在住の幸田さんにメールで問い合わせをしていたのです。それだけに,懐かしいものに出会ったような気持ちです。学生の頃,マシュウ・ジョセフソンの「エジソンの生涯」という有名なエジソン伝を読んだことがあり,エジソンの実像をかなり知っているつもりです。「99%の汗」の言葉も,違った意味で使われたことを知っています。それだけに,手放しの賞賛に満ちた展示は,ちょっと引くものを感じます。しかし,実物の持つ強みは素晴らしいものです。ボランティアで活動している方など,エジソンにまつわる熱い思いが満ちている展示会でした。
2006年5月8日(月)  「病院へ」
結局,連休のすべてをつぶしても回復しませんでした。相変わらず,頭痛,喉痛,吐き気,全身のだるさが続きます。ふらふらしながらもなんとか仕事を終え,ようやく,病院で診察を受けることが出来ました。薬局で,たくさんの種類の薬を手にすると,嬉しくなりました。
2006年5月10日(水)  「学習視察」
学術顧問さんによる学習視察があり,本年度の学習もようやく固まってきました。いただいたご意見は,丁寧かつ大きな視点に立ったもので,考えさせられます。これで,一区切りつき,ようやく新年度の事業に取り組めます。
2006年5月11日(木)  「ミヤコワスレ」
平日の休日,一人というのはほっとします。久々に,小さな庭の整備をしました。ミヤコワスレの花期は終わり,雑草のような若葉が鉢一杯になっています。母がいちばん好きな花だったことを思い出し,2鉢に分けることにしました。鉢の中で根が大きく発達していることがわかり,結局は3鉢になりました。葉だけでなく花も地味なもので,母の気持ちが不思議でした。調べると,ミヤマヨメナ(深山嫁菜)の園芸品種名ということがわかりました。山里出身の母の気持ちが,少し理解できたようです。今は,同じく,母の好きだったシランが満開です。
2006年5月12日(金)  「田中直染料店」
京友禅の素晴らしさは,日本最高の染料店を京都に有していることでもわかります。ここのカタログを見たり,訪問すると,その熱意と技術力に感心させられます。それだけに,染色は,京都の子供たちの恰好の研究テーマとなるはずです。それが,今年の化学領域の研究テーマとした理由で,メンバーと調査研究に訪問したわけです。
2006年5月13日(土)  「自然誌の編集会議」
(故)巽正平先生の発行されていた自然誌「桂川」「都大路」が散逸する前に,まとめた冊子を作ろうということになりました。すべてを集める作業が必要になりますが,さて,見つかるでしょうか。検討すると,作業や考えることがいろいろと見つかります。発行母体は「京都パスカル」‥久々の活動再開です。
2006年5月27日(土)  「SSTA若手教員研修会」
SSTA若手教員研修会が花脊山の家で開催され,その記念講演を依頼されました。全国からやってこられるわけですから,他にない内容であるべきで‥といって,変わっているだけではダメです。依頼されるのは嬉しいのですが,困ったことで,悩みました。結果,今,興味を持っている新鮮な内容がベストだろうということで「あかりの歴史と時代の変遷」としました。参加の若い先生方の緊張した態度は驚くもので,こちらも緊張させられました。終わると,かなり疲れました。
2006年6月1日(木)  「児童館職員研修会」
児童館職員研修会で講演をしてきました。恐らく,すぐに役立つ情報がいっぱい求められていることと思いますが,形だけのノウハウ伝授はどうかと思います。また,最適な内容とは何なのかがよくわかりません。そこで,誰もが考えざるをえない「食」をキーワードにさまざまな実験と解説を行ないました。実は,この講座に合わせてパン焼きを繰り返していたのですが,内容に織り込めませんでした。そこが,ちょっと残念です。
2006年6月3日(土)  「槙の木」
家の裏にある槙の木は,北側の日陰になっているためか成長がゆっくりでした。ところが,先が屋根に近づいた頃から急成長‥太陽の恵みですね。しかし,傾けば家がつぶされそうな大きさとなり,切らねば‥と,1年以上も悩み続けていました。ちょうど,近所に庭師さんが来ていたので相談すると,「もったいない,剪定したげる。」ということで,やってもらいました。なるほど,ここまで葉を落とせば成長は抑制できるはずです。日光と光合成と葉と成長‥考えさせられました。
2006年6月10日(土)  「自然誌発行へ」
(故)巽正平先生の自然誌のまとめを発行するお願いをするため,ご自宅へ伺いました。広い庭は,奥さん手作りの素敵な花園となっています。しかも,驚くことに道路と隔てるものがなく,その開放感に感動しました。あれだけの優れた通信を発行できたのは,普通でない環境に恵まれておられたことも関係しています‥自然誌の納得の奥深さに気づかされました。
2006年6月17日(土)  「自然誌の印刷打ち合わせ」
(故)巽正平先生の自然誌印刷の相談に,「洛西プリント社」へ行きました。幼なじみが経営しているという情報を聞いてのことですが,その通りでした。40年ぶりとなりますが,年月を感じさせない近さを感じました。無理を聞いていただき,「これで出来る!」という確信で嬉しくなりました。ありがたいことでした。
2006年6月24日(土)  「柿の摘果」
岐阜の郷で,雑草抜きとともに,かなり丁寧に柿の実の摘果作業をしました。一枝に1個だけにするというのは贅沢なことだと思います。いつものほったらかしでは,数が多くても小さくて形も悪くなるからです。しかし,こういった摘果後に,害虫や病気や風水害が発生すれば全滅の危険性が高まります。出荷されている方は,賭けのような厳しい思いで栽培していることがわかります。
2006年6月30日(金)  「中学校研究講座」
担当する研究講座(教員研修会)を実施しました。「分光器と炎色反応」というテーマは長年の懸案事項といえるもので,ようやく実施できたという安堵感があります。なかなか踏み切れなかったのは,多くの検討事項が気になったからです。結果は,予想通りで,物理,化学,工作と,さまざまな困難が立ち塞がり,講座が近づくにつれて追い込まれました。間口を広げ過ぎたためかもしれませんが,多くの内容から最適なものを提案できるのがベストです。しかし,結果は,ひっくりかえしたおもちゃ箱を片付けられませんでした。いつもながら,少し前に踏み出すと,自身の無知に気づかされます。
2006年7月15日(土)  「祇園祭」
休日ながら,朝から夕方まで通常とは違った仕事が入り,近くの高校で四苦八苦‥大変でした。ようやく終了して夕食をとった後,突然「そうだ!祇園祭へ行こう。」となりました。気分転換がきっかけですが,結局は,いつものことながら教材探しが目的となりました。私は,光物のおもちゃ,そして10数年前に最後に出会った樟脳ボート屋さんとの再会も願っていました。結果は,滝のような夕立との出会いとなり,ずぶ濡れで車に戻りました。全身を拭いて車をスタートすると,小降りになりました。
2006年7月24日(月)  「化学領域歓送迎会」
車で時間的に余裕を持って会場へ向かいましたが,四条通の一部が交通遮断で渋滞‥焦り出しました。祇園祭関連のお祭りがまだ続いているらしく,京都の伝統はすごいなと思いました。車を駐車場に置いて徒歩で会場へ向かいましたが,怪しげな地図の影響で,行ったりきたりで,本当に焦り出しました。ぎりぎりで到着し,ほっとして参加者の顔を見て思いました。「類は友を呼ぶ」と申しますか,味のあるやり手ばかりが揃っています。改めて感心しました。
2006年7月29日(土)  「とんぼ玉100人展」
大阪府立弥生文化博物館で開催された「とんぼ玉100人展」を見学しました。私は,来月の9日にとんぼ玉の制作実演をしなければならないという切羽詰った状況で,作品とともに作家の実演を調べに行ったのです。作家さんは,簡単そうに次々と制作されますが,微妙なテクニックがあることはわかります。特に,バーナー加熱の微妙な頃合が難しいものです。結局,コツというのは長年の経験の積み重ねなんだろうな‥ということを認識したというのが収穫です。帰りは,紹介していただいた役立ちそうな器具を買いに東急ハンズ,千日前道具屋筋,日本橋の工具屋さんなどを巡り,とても疲れた一日でした。講座での実演は,ますます追い込まれた思いです。
2006年8月1日(火)  「来訪者」
名古屋の先生が,授業研究の相談に来られました。電気教材でおもしろいアイディア実験を提案され,興味深いものでした。電気分野は,かなり詳細に検討した授業の組み立てが必要で,話はどんどんと広がります。予定の時間はあっという間に過ぎ,これからというところで終了となりました。電気教材は,私が最も丁寧に取り組んだ分野で,とても楽しいひと時を過ごせました。しかし,その研究した大切なファイルを誰かに貸したまま返してもらっていません。ほとんど毎日,一度は気になっています。
2006年8月4日(金)  「自然観察指導者講習」
田末先生にお願いした講座を,深泥池で実施しました。とにかく暑い日で,高齢の田末先生への負担が気になったのですが,すごい元気でびっくりしました。NHKのカメラ取材もあり,普通以上に気を遣っておられたはずです。きっと,お疲れのことだったと思います。私の無理を聞いていただき,本当にありがとうございました。夜に電話すると,あの後も,自宅で取材が続いたそうです。私は,恩師といえる田末先生のような方が,全国にたくさんおられます。なんと幸せなことかと,しみじみ思いました。
2006年8月6日(日)  「ハス観察」
「草津市立水生植物公園みずの森」のハス祭りは,7月末の行事です。あと一週間早ければと思いつつ出かけたのですが,やはり少しタイミングがずれていました。結局はというか,予定通りというか,近くの道の駅で産直野菜をどっさり買い込んで帰りました。
家についてほっとすると,「庭の山椒をアオムシが食べていたよ。」という声‥すぐに退治に行くと,先の柔らかい部分の葉はすっかりなくなっています。アオムシはというと,既に蛹になってぶら下がっています‥アゲハチョウの羽化が楽しみになりました(-_-;)。横では,おもしろい木が育ち始めました。アボガドの大きな種子を埋めておいたら,芽が出てきたのです。小さな小さな庭ですが,楽しめます。
2006年8月7日(月)  「虫歯」
5月末から始まった虫歯治療が,ようやく終了しました。近所の歯医者さんは夕方の7時までで,数日おきながら,それに間に合うのに大慌てでした。歯が痛くなってすぐに治療を始めたのですが,こんなに長引くことになりました。患部を除去し,土台を形成し,さらに金属の歯をかぶせるという3段階の作業工程でした。また,治療中に他の歯も悪くなりました。年をとると,大変なんだなと思いました。
2006年8月8日(火)  「地域教育フォーラム」
科学センターは第3分科会担当で,そのお世話をしました。所長を始め,学校連携の企業や博物館,PTAなど,多くの参加をお願いし,とても気疲れしました。しかし,さすがに我社はイベント慣れしたメンバーばかりで,見事にスムーズに進行しました。予想通りではありましたが,ほっとしました。複雑な構造の京都国際会館にも,かなり慣れました。
2006年8月9日(水)  「とんぼ玉」
中理研の後期講座で,とんぼ玉の制作実演などをしました。当初,私が担当するとは思っていなかったのですが,なぜか,こうなってしまいました。手を付け始めたのは7月末‥これで,専門家のような顔をして実演するわけで,怪しげなことです。余暇でとんぼ玉教室を主宰している弟から特別製のガスバーナーを借りたり,岐阜の親しい先生の実演ビデオを送ってもらったり,専門家の実演を見てきたり,大阪や地元の製作用具販売店を訪問したり,歴史を調べたり‥短時間にいろいろとやりました。ただ,最大の問題点は,私が慣れていない‥しかし,だからこそ,見ている先生方に「私でもできそう!」と思っていただいたような気がします(自分勝手な解釈)。
もう一つの実演は,酸素バーナーによる鉄や石の融解実験‥これがメインのつもりだったのですが,あまり興味を示してもらえませんでした。ウーン!?
2006年8月18日(金)  「道中危機一発」
今年は,糸魚川経由という大回りで,岐阜の郷へ行くことにしました。翡翠とフォッサマグナに興味があり,関連の博物館を見学したり,現地の観察もしました。また,今,研究中の灯りの歴史の関係で「日本のあかり博物館」なども見学しました。そして,最後の目的地の岐阜へ向かう途中で,車が異常振動‥JAFに調べてもらうと,燃料噴射ポンプがフリーズして生ガソリンが噴出しているという危険な状態。火を噴いて走っておれば全国ニュースになったことだと思います。修理は簡単ではなく,仕方なく修理工場に車を置いてJRの最終で京都へ帰りました。荷物を山のように担いで帰宅すると,ちょうど深夜の12時‥体の疲れと精神的な疲れでぐったりです。
2006年8月19日(土)  「徒歩出勤でアア‥」
今日は休日出勤‥車がないので,公共交通機関を利用した徒歩出勤の途中,道路を隔てる墓石の半分くらいの大きな石柱にぶつかって大転倒。痛みをこらえながら,何とか勤務先に着きました。足を見ると,握りこぶし大に腫れ上がって出血もあり,とにかく痛い‥しばらくすると立っていられない状態になり,仕方なく病院で診てもらいました。そして,そのまま帰宅‥あちこちに迷惑をかけ,恥ずかしいというしかないミスでした。
2006年8月24日(木)  「取材」
地元の新聞の付録雑誌の取材がありました。子供へ指導する「理科教育のすすめ」のような内容で,ありがたい依頼です。嬉しくて,久々にしゃべりまくりました。12月号に掲載ということですが,さて,どんな記事にまとまるのでしょうか(-_-;)
2006年8月25日(金)  「出版準備中!」
神戸のY先生から,自著の出版準備中とのメールがありました。そして,挿絵は「遊々サイエンス」のイラストレーターに依頼する予定ということ‥驚くとともに,とても嬉しく思いました。彼女は,その無駄のない要点を抑えた丁寧さで,素晴らしい挿絵が期待できます。もちろん,Y先生の実践内容は全国的に知られる飛びぬけたもので,見事な本ができるのは間違いありません。出版を心待ちにしています。
2006年8月26日(土)  「ごろごろ」
休日出勤日でしたが,代わってもらって足の通院。夕方に予定されている宴会もパス。一週間経っても,立っていられるのは30分程度が限界という状況で,ほとんど回復していません。ごろごろしていると大丈夫ですが,精神的に落ち込みます。
休職してイギリス留学する姪のことで,妹がやってきました。また,ニュージーランドでヘリスキーを楽しんだというメールもありました。科教協の全国大会の発表資料を送付していただきました。痛みに耐えているだけなので,余計に羨ましい刺激となりました。
2006年8月31日(水)  「科学の祭典の原稿」
今日は,8月の最終日です‥ということで心配していた「青少年のための科学の祭典」の原稿ですが,ドドドーとメール添付で届きました。特に催促したわけでもないのですが,皆さん律儀なことで頭が下がります。