★ 近況(2004年5月〜8月)★ 

  

2004年5月1日(土)朝  「中等歓送迎会」
勤務先での,このような歓送迎会に,何度,出席した事でしょうか。いつも,送るほうで,ずいぶんと年月が経ってしまいました。何度も,現場復帰のチャンスがあったのですが,さまざまな都合で,長期滞在となっています。しかし,異動された先生方は,いずれもが,とても楽しそうです。結構な事です。
2004年5月3日(月)  「美濃」
岐阜の留守宅の様子を見る前に,近所の美濃市の見学に行きました。今日の美濃市はお祭りのような状況で,古い家を開放し,さまざまな芸術作品を展示していました。うだつの町並みだけでも魅力的なのに,展示されている作品も素晴らしく,ずいぶん長い時間,見学を続けました。深夜に出かけたので,行きの渋滞はなかったのですが,留守宅への移動は大渋滞。こんな時期に出かける方が悪いのですが,閑散期に出かけて面白くないのも確かです。
2004年5月4日(火)  「祭り」
4日の深夜1時頃から里の祭りが始まりました。従兄弟が神輿の先頭ということを聞き,3日夜に帰る予定を延ばしました。雨の中,デジカメに大型ストロボを取り付け,1時間30分ほど神輿を待っていました。人ごみの中,シャッターチャンスはめったにありません。次々に神輿が駆け抜けて行きますが,ようやく押せた1カットに,なんと従兄弟が写っていたのです。その後は,デジカメに水が入ったらしく作動不良。偶然の一枚に驚き,感激しました。
しかし,この祭り,かなり奇異なもので,一見の価値は十分にあります。
2004年5月5日(水)  「寝る」
昨日(4日)は,朝帰りで,疲れきっていました。結局,寝続けて,今朝,ようやく起き上がりました。ほぼ,24時間寝続けというのは,幸せなのか,堕落なのか,年なのか…いずれにしても無駄な時間を過ごしたものと,呆れました。
2004年5月8日(土)  「祝賀会」
昔の同僚である,先輩の先生の叙勲祝賀会に参加しました。現役時の,さまざまな実践披露がありましたが,良く知っているのは私のみ…。その意味で,私にとっても意義深いものでした。この先生の優れた実践を横で見ていた関係で,自らの目標を,ずいぶんと高いものにせざるを得なくなったのも確かです。そして,ずいぶんと無理して背伸びをし続けているようです。振り返ると,自信のない不安な自身に気付きます。
2004年5月13日(木)  「電子パーツ」
大阪日本橋で,恐らく最大の売り場面積を誇る電子パーツ店が閉鎖するという噂を聞き,調査を兼ねて出かけました。やはり,別の店になっており,驚き,ショックでした。同系列の京都支店の電子パーツ売り場はどうなるのでしょう?…電子立国日本の足元が揺らいでる様子をひしひしと感じます。勤務先でも,電子工作のできる先生は消えつつあり,日本の現状を映しています。
世界的に有名な日本の電気メーカーもソフト産業に軸足を移しつつありますが,「仕方がない!」と納得せざるを得ないですね。近隣諸国の台頭が原因であることはわかりますが,今,話題となっている理科離れとも関係しています。アメリカの後追いでよいのか,EUの影響など,立場を越えた論議が必要だと思います。先行きの不透明な閉塞感の中,子どもたちは,どう生きればよいのでしょうか。
2004年5月20日(木)  「科学の祭典京都大会(第1回実行委員会)」
京都大会も今年で9回目。その実行委員会の第1回目の会合がありました。かつて,後藤道夫先生の開催依頼に「科学センターでの開催は難しいです。」と,否定的な返事したのは私です。外部団体への貸館機能はなく,スタッフの確保も不安で,無理だと思いました。しかし,当初は主催事業という位置づけで乗り切ってしまいました。開催日の直前,とんでもない模様替えを1日でしてしまうスタッフのエネルギーに,内部でいても驚きです。
2004年5月21日(土)  「ホッ…」
本年度から勤務先の事業内容が様変わりし,スタッフの異動も多く,あわただしい日々を過ごしておりました。それも,少し落ち着きました。昨年度と比べて異常な忙しさ(ややこしさ!)ですが,そういった状況をお互いが認識すると,無駄なくテキパキと仕事をこなすようです。スタッフの能力の高さに驚き,感謝しています。
2004年5月29日(土)  「電子パーツ2」
京都の寺町に電子パーツのお店がオープンしたということで,調査に行きました。四条を少し下がった東側にあり,専門店でした。京都の教育にとっても貴重な存在の出現で,ありがたいことです。品揃えも開店から十分なもので,期待できます。大阪のデジットのようなお店もできれば,素晴らしいのですが…。
奥さん用のデジカメを買いました。前の機種が不調で,どこがどう問題があるのか?という難しい状況でした。修理を依頼しても,サービスマンが問題を把握できないようです。パソコンの異常を探しにくいのと似ています。仕方なく,新規購入も意識して,手に取った最近のデジカメの素晴らしさにビックリ。デジカメの進化は,急速というより劇的ですね。各社の製品をチェックしましたが,最新機種が一番よいことがわかります。個性ではなく,競争なんですね…メーカーにとって,厳しい状況です。
2004年6月13日(日)  朝市
またまた朝市に行きました。ちょっと遠いのですが,品数の充実した朽木へ行きました。季節ごとの産物の違いや途中の山並みの変化を見るのも楽しみです。食品が季節とともにあるというのが本来で,朝市では,この当然のことに感動します。街中のスーパーの買い物では,季節を楽しみにくいのです。スローフードという新しい言葉を使わなくても,大切な事は何なのかが,よくわかります。朝食代わりの山菜そばを食べていると,目の前に目立つ格好の釣人…よく見ると勤務先の元所員。「類は友を呼ぶ」ということでしょうね!?
2004年6月18日(金)  カルメ焼き
開発教材教具研修会を開催し,化学領域のテーマの一つが「カルメ焼き」です。一度,教科書に登場しましたが,上手にできないという事もあって削除されました。しかし,執念深く研究したおかげで,奥義を極めてしまいました。それだけに,教えるのが楽しくてしかたがない講座です。
こういった体得しなければいけないテクニックは,人に伝えにくいものです。出来るからといってコツに気付いていないことが多いからです。何度も不十分な講座をやって,ようやく,客観的な判断ができるようになりました。できれば,全国的な検定制度でも作れればと考えましたが…
2004年6月25日(金)  金属学習
中学校の先生対象の研修講座を担当しました。内容は,金属学習です。これは,長年,理科教育の論争になっていたところです。それが,ようやく,教科書に登場したのです。日本の歴史上初めてのことで,画期的な変化です。それだけに,気持ちを張り詰めて実施しましたが,思いが深いと上滑りしやすいもので,十分な出来だったのか悩みます。しかし,理科教育の欠点を多少でも克服できる状況になった事が,とても嬉しいのです。製作物としては,電気が流れれば点灯してブザーが鳴るという「ブーピカチェッカー(金属チェッカー)」ですが,この意義を理解してもらうのには,内部でもかなり悩まされました。教科書は簡単なもので,「金属と非金属との違いにも触れること」という指導要領の記述を十分に満足しているとは思えません。これでも教科書検定が通ったの?
2004年7月2日(金)  二部中学校
夜間中学校の学習を担当しました。生徒さんは,学ぶ意義と目的を,きちんと認識しておられる方ばかりで,その熱心さは最高です。準備した内容よりも高い学習が出来るのが特徴で,学習は指導者と生徒の共同作業なんだという,学びの本質に気付かされます。教育については,さまざまな方がさまざまな意見を述べられ,教師の意見は表明しにくくなっています。しかし,この雰囲気を知ると,教育はこうなんだという確信を持ちます。一人一人が丁寧に挨拶して帰られますが,それ以上に頭が下がる思いでした。
2004年7月8日(木)  土鍋炊飯
土鍋の炊飯器で,3合の御飯を炊くことがよくあります。今春,かなり高級な1升炊きの電気炊飯器を購入し,余分は冷凍保存としています。しかし,炊き立てが美味しい!…という家族の要望が出て困りました。もう一台の小型炊飯器というのも邪魔なので,評判の伊賀焼きの炊飯用土鍋を,先月末に買ったのです。あまり期待していなかったのですが,操作は簡単で早く炊け,味も十分に満足できる水準です。こうなると,高級電気炊飯器の最新CPUは何をやっとるのか,どんなプログラムを書いているのか疑りたくなります。土鍋用の人間CPUは考える楽しさがあり,操作がシンプルなためミスがないというよさもあります。土鍋と電気炊飯器を並べ,技術とは何かを考えさせられました。
2004年7月15日(木)  ミョウガ
小さな庭にミョウガの花が2つ咲いていました。生まれ故郷の藤橋村から持ってきた,大切なものです。私は,ミョウガを見るのも食べるのも大好きです。ミョウガは,ワサビと並んで,日本のハーブの傑作だと信じています。しかし,身近に同調者は少なく,残念です。また,値段が高い!
2004年7月17日(土)  故郷へ
昨日は,高校生対象の学習に始まり,夜の9時までエコセンターでの会議,その後に岐阜の故郷へ出発しました。故郷では朝早くから暑く,雑草抜きや植木の選定作業は大変でした。家はシロアリで柱1本が抜け殻,押入れの中には活動中のシロアリがぞろぞろ…見えるところは退治しましたが,見えないところで大変な事になっているようです。留守宅の被害が早いという事を聞きました。夜に帰宅しましたが,悩みと疲れでバタ!
2004年7月18日(日)  進め方相談会
疲れでふらーっとしながら,進め方相談会の担当。わざわざ相談に来られるだけあって,どなたもご熱心。午後は,休み無しの連続対応でした。かつては,地域の自然や家庭での知恵や工夫といった興味深いものが身近に多く,研究テーマに事欠きませんでした。今は,どの家庭も共通化・標準化が進み,水環境を基板とした多様な自然も姿を消し,目新しいテーマが見つかりません。そういった事情がわかるだけに,アドバイスは難しくなります。参考資料はたくさんありますが,成果で示せる結果を重視したものが多く,子供らしい自由に広がる発想には結びつきません。
2004年7月22日(木)  定員オーバー
申し込みが定員の80名を大幅に超過し,嬉しい悲鳴を上げ続けた講座が終わりました。今回は,あまり関与しなかったのですが,定員も含めて心配した講座でした。おみやげの織り染めの団扇は,同じものが今月号の「楽しい授業」に掲載されており,同じ頃に同じことを考えている仲間の存在にびっくりしました。
2004年7月24日(土)  ハス祭り
琵琶湖の水生植物公園のハス祭りということで出かけました。2度目ですが,今年はちょうど時期が合ったようで,見事なものでした。久々に「ペンタックス67」の大型カメラを担いでいきましたが,とんでもない高級カメラと大きなレンズの放列で,小さくなっていました。
帰宅後,清水の有名な窯元へ,学外実習で娘が製作した陶芸作品を受け取りに行きました。登り窯と格闘した成果で,出来はどうあれ,迫り来る力を感じる作品です。ご一緒した韓国の学生は,流暢な日本語で,朴訥とした素朴さが魅力的でした。
2004年7月25日(日)  フライパン
台所のフライパンがテフロン加工品に替わって,ずいぶんと経ちます。焦げ付かないため便利ですが,テフロンの寿命がいまいちです。扱いが悪いことも理解していますが,多忙な一家にとってテフロン膜を意識した丁寧な使い方は難しいものです,おかげで,1年も,もたないのです。優秀な製品をということで,フランスや日本製の高級品などを探して使いましたが,大して違いを感じません。そこで,有名な鋳物製のフライパンと北京鍋をネットで発注しました。納品は順番待ちで,なんと”1年2ヶ月後”…モノが売れない時代に,こんなことがあるのですね。納品までに,あと2つくらいはテフロンのフライパンを買わざるをえないようです。
2004年7月26日(月)  夏休(なつきゅう)
夏休が5日間ありますが,その消化に悩みます。8月の16日,18日が講座担当ですから,準備も含めて今年のお盆休みはなしです。仕方なく,本日を休みとしましたが,それらの講座の物品作りで1日が過ぎていきます。お客さんが来ないようにカーテンを閉め,工作機械とエアコンをフル稼働しています。何でもできる便利な家です。
2004年7月30日(金)  環境学習
隣のエコセンターで,小学生相手に簡単な環境学習を担当しました。このような特別な機会は,新しい内容を試すチャンスです。
結果,初めてだけに満足できるものではありませんでしたが,新しいシナリオにメドをつけました。簡単に言えば,固体・液体・気体という物質の特徴と汚染の違いを導入とし,水の汚染と地球規模での大循環を考えるというものです。そして,海の汚染の重大さに気付いてほしかったのです。要するに,理科の学習と環境汚染を関連づけようという試みです。
2004年8月4日(水)  新採1年目研修会
新採1年目研修会の講師として,花背山の家に行きました。花背は奥さんとの思い出の地でもあり,早朝から気分のよい日でした(ただ,重要な忘れものがあり,奥さんに自動車で追っかけて届けてもらいました。)。午前中は私,午後は幼なじみのS先生の担当というおもしろい顔ぶれで,7名の新採さんも楽しめたことと思います。午前の内容は,1800年からの科学の近代化を歴史的に追ったもので,私のこれまでの取り組みの概要とも重なっています。4泊の宿泊研修の一コマですからお疲れと考え,ゆっくりとした展開を心がけました。無料のおみやげ「パスカル電線」も用意しましたが,「講師が楽しめる講座こそ最高」という開き直りに徹した結構な講座でした。
2004年8月9日(月)  リハーサル
明日に地域教育フォーラムを控え,午後から現地入りしました。関係者は学校の先生が多く,手際よく準備が進んでいきます。しかし,初めての国際会館の大きなホール…出演者の意図や会場のシステムがわからず,そういった調整には手間取りました。意外と難しいのは音声ですが,国際会館の担当者の無駄のない的確な対応には感心しました。明日は,多分!?大丈夫でしょう。
2004年8月10日(火)  地域教育フォーラム
午前中のリハーサルは,かなり順調で,出演者の練習量に頭が下がります。しかし,気になる事も多いまま本番突入,秒単位で進行を監視していましたが予定を大きく外れることはなく,ほっとしました。しかし,終わってからほっとしたのであって,本番中は不安で心配で大変でした。「読書と理科」という,特別に興味深い内容がテーマでしたが,スタッフである私は意思表明できず,無事に終わったよろこびとは別に空しい気分でもありました。
2004年8月11日(水)  郷の家が大変
地域教育フォーラムが終わった夜に岐阜の郷に出かけ,今朝から天井裏の調査を始めました。実は,ハクビシンらしき動物が天井裏に住んでいるようなのです。留守宅ゆえに狙われたようです。天井にノコギリで穴を開けて調べましたが,とんでもなく大変な事態になっていました。シロアリの発生だけでも頭をかかえているのに,ハクビシンまで登場では,全くお手上げです。
夕方は,分骨してある母の郷(藤橋村)の墓参りをし,とても気分がよくなりました。
2004年8月13日(金)  墓参
お盆の墓参りに,東山へ行きました。明日から万灯会ということもあってか,たんくさんの人が訪れています。娘も参加し,久々に墓石を丁寧に掃除しました。そろそろ,父の遺骨も納めねばと思いますが,その日程がとれません。困ったことです。
帰りに,娘の陶芸の作品展を見学しました。お店の奥の小さなギャラリーを借りての小展示ですが,なかなかおもしろい作品で感心しました。昼食は,その近所でフランス料理を食べましたが,安くて美味しいものでした。
2004年8月14日(土)  お参り
夜,月参りに来て頂きました。お盆という事か,息子の小坊主さん2人を伴ったお参りは,ありがたいものでした。小学校3年生,中学校1年生ということですが,しっかりしたお経に感心しました。
お盆も,16日の送り火で終わりですが,講座準備に追われています。
2004年8月16日(月)  ソニー科学教育研究会
京都での全国大会で講座を担当してたのをきっかけに3年目となりました。今年は金属学習をテーマとしました。これは,先日の勤務先の講座と同じテーマですが,小学校の先生の参加が多いということで再設定しました。ただ,手抜きのようで少々気分が悪く,レポートは全面的に書き直しました。民間研究会なので,もっと自由な内容でよいと思い,考え直したのです。結果,新たに気付く事が次々にあり,私にとってもよい機会となりました。台風下の昨年と比べて多くの参加者があり,嬉しい事でした。
2004年8月18日(水)  火の玉ダッシュ
中理研の後期講座で,「火の玉ダッシュ」の製作研修を行いました。これは,10年程前のセンター教材研究講座で,参加した学校に1台,付録のように配布したに過ぎません。それを役立てていただいた方が多かったようで,製作講座でのテーマとなったのです。このような依頼はとても嬉しいことではありますが,ほとんど忘れた教材の再製作は大変。参加者も予約で50名近く(最終的には60名近くになりました),正式には勤務外なので大変でした。講座時間はたっぷりあり,「火の玉ダッシュ」のさまざまな裏話を初めて披露する機会ともなりました。
2004年8月19日(木)  お休み!
ようやく夏期休暇となった気分です。夏休の一日をゆっくりしようと思いましたが,そうもいきません。「パスカル電線」を送付したり,さまざまな買い物をしたりと,長時間移動しました。その一つが,カーテンの購入です。帰宅して取り付けようとするとサイズが合わず,切ったりミシンで縫ったりと手間取りました。気が付くと夕方でした…日も短くなってきたようです。
2004年8月23日(月)  WEB火の玉ダッシュ
先日の「火の玉ダッシュ」の講座の後,大急ぎで内容をまとめ,WEBに掲載しました。このチャンスを逃すと,再び詳細を忘れてしまいそうで不安だったのです。注意事項や改善点は多々あり,けして完成品ではありません。そういったことをすべて掲載したつもりです。どこかで,お役に立てることを願っています。
2004年8月27日(金)  休み
貴重な数少ない休みを取りました。さて,家で何をやっているかといえば,11月に開催予定の高校生相手の講演会の実験準備。正式な出張なので勤務先での作業も可能なはずですが,なんとなく周りの目が気になります。家での作業は,他の用事が入らないだけに捗ります。夕方には,20校分の一つ目の実験器具が完成しました。