Dir en grey  砂上の唄
季節はまた出会いの春になった
けれど君はもう俺の記憶の中から消し去った
それさえも…忘れようと。

出逢えば必ず別れは訪れる
青い空の下でも…未来なんて深い闇さ。

去年の夏の終わりにそう思った
人の心は永遠に移り変わる
そうだとしたら本当の愛とは一体どんなものか?

釣り合うこともなく
叶うはずのないと分かっていた恋をして
俺はなぜこんなにも自分を傷つけた?

それでも君を忘れられず
また俺は君のことを思い始める
届くはずのない君への思いを唄いながら
(その思いは徐々に絶望へと変わり)
未来には…

冷たい雨の降りしきる中
俺は町へ出た
町の人々は 誰かしら会う人がいるのだろう 幸せそうに歩いていく
俺の隣に、去年いたはずの、君はもういない

去年の秋の始め
君と出会った
君を失い未来をも失った絶望よりも悲しみの方がどんなに大きいか
例え思いが絶望へと変わっても
俺はまた恋をするのだろう
絶望を乗り越え
君を失ったことへの悲しみを越えて…

もう俺は失った君を探すことはないだろう
俺の頭の中の迷いは消えて行く…

Nana :04/07/17 03:16 ID:aDkyp/MN



映す四月の季節 砂上の唄消えてゆく 
 四月の季節に、心によみがえる思い出 
 波打ち際の砂の上に書いた文字のように、はかなく消えてゆく唄 

底は暗い果てしない明日さ 出逢う別れ 青い空の元 
 夢に描いた明日は果てしなく遠く、俺の心の底は果てしなく暗い 
 君に出逢ったのも別れたのも、青い空の元でだった 

夏の終わり海と出逢います 
流れ消えてゆくなら愛とは何? 
 夏の終わり、思い出の海を俺はまた訪れてしまう 
 波に流され消える文字のように消えていってしまうなら、愛とは何なのか 

届くはずのない太陽に俺は何を望み灰にした 
 高くて届くはずのない太陽に(期待に胸を膨らませていた頃、 
 俺は空が高すぎること(希望が叶うはずのないこと)にさえ気付かなかった) 
 俺は何を望んだのだろう そしてその希望は朽ちて灰になった

終わることの出来ない俺はまた 
砂に消えた君を拾い集める 
砂上歌う俺は俯いて 
声を落とし底には… 
 諦めることの出来ない俺はまた、波に流され砂に消えた君の思い出を拾い集める 
 儚い砂の上で今でも歌う俺は、絶望に俯いて声を落とし、 
 俺の心の底には…(もう何もない) 

空の涙に射たれた 全ての人達 幸せに見えて 
俺の左側にもう君は居ない 滲む去年の風 
 雨に打たれて一人街を歩く 周囲を歩く人すべてが俺には幸せそうに見える 
 去年まで俺の左隣には君がいたのに、今はもう君の姿はない 
 思い出に焼き付く君の姿が涙に滲む 
  
秋の初め君の出逢います 
流す痛みより悲しみの重さ 
咲けど散れど花は花に生き 
明日に変わる願いを… 
 秋の初め、俺はまた君の思い出と出逢う 
 秋になっても君を忘れられずに流す涙には、痛みより悲しみが溢れてる 
 咲くのも散るのも、それは花の宿命で(恋の宿命で)、 
 だけど俺は、明日にはきっとこんな宿命が変わるようにと願う… 

君を探した春よ 砂上の海消えてゆく 
 君を探した春の季節は、砂上の海のように儚く消えてゆく

詩・ポエム板 801 名前: VULGAR [sage] 投稿日: 2007/01/17(水) 15:23:55 ID:BxAIPVyJ