あなたの手紙には 読めない字だけ →あなた(=彼氏)が手紙を送ってくれても、視力が落ちていて、 容態も悪い私は読むことができない 逢ってその口から聞かせて欲しい →見舞いに来て、あなたの口から直接いろんな話を聞かせて欲しい 慣れない白は苦手 →医師やナースの白衣のことか? 吐息さえ響く →自分の吐息が響く=静かな個室で独りきりの孤独感を表してる 空の色さえ知れたら 救われるのに →寝たきりのため、今が昼か夜かすら分からない うまくできぬ呼吸もいつか忘れたい →自発呼吸ができず、人工呼吸器付けてる =呼吸すらまともにできない、こんなに苦しいならいっそ死んでしまいたい そう願える強さも干からびそうで →そのまんま うつ伏せの明日歌えば →明日もまた寝たきりってことだろうか? 棘を伝う睡眠 →棘(=点滴の針)から薬液 (モルヒネやフェンタニルみたいな麻薬性鎮痛薬かな?)が伝ってきて、 眠気がおそってくる 体に絡ませられた restraint(=拘束) →体に多数の医療器機(点滴や呼吸器) even the mind seems to sleep →心まで眠らされているよう 頬に触れた熱はとても懐かしく優しい →まだ元気だった頃に、彼が頬にキスしたとか、頬に頬をくっつけてきたとか、 恋人同士のスキンシップを表してるんだと思う 朦朧の狭間で見たのは →薬で薄れゆく意識の中で思い出したのは 暖色の夢 →彼との暖かい思い出 あなたに映る私の目があなたを見失う日が来ても →単純に、全く視力がなくなって彼の顔が見れなくなることと、 麻薬の量が増えていって、あなたのことが分からなくなってしまうこと、 いつか私が亡くなってしまうこと、の3通りの解釈をしてみた この目に焼き付いてくれてる 木漏れ日の日々と →幸せだった日々の思い出と あなたは連れて行かないで →病気に全てを奪われてしまっても、私はあなたを忘れたくない、 私の死後も、あなたに私という恋人の存在があったことを忘れて欲しくない かなり飛ぶが、 あなたの声が聞こえて →あなたがやっと駆けつけてくれて、声を聞いたその瞬間 →全てを無くした朝 その朝、私の命は途絶えた ひとつになれぬ二人 →精神的な意味合いでも、肉体的な意味合いでも、ひとつになれなかった。 余談だが、最近、授業で習ったところ、 人間は亡くなるその瞬間まで聴力だけは残っているそうです。 ルキがそれを知ってて書いたか怪しいけど、一応、筋は通ってる模様。
562 名前: 千鶴 [sage] 投稿日: 2008/11/12(水) 23:51:37 ID:4WpnoUj3O
主人公は精神的にかなり弱っている女。 貴方から来た手紙を見ても“早く良くなって”や“頑張ってね”などの 言葉が並んでいて自分が精神病だとは想っていなくて 手紙の励ましの意味が理解が出来ない。 隔離室に入れられていて回りの壁は真っ白。 自傷癖があるため普段は血の赤い色を良く見るから病院の白い部屋は慣れない。 吐息が響くほど静かな病室、隔離室には窓がなく人工的な灯りだけ。 いっそ貴方に会えないなら死んでしまいたい、 でもそう思うことにも疲れてしまった。 「明日なんかこなければいいのに」そう思って自傷に走ろうとすれば 鎮静剤(棘は注射器)を打たれる。 ついには体が動かなくなってきて、多くの医療器具が繋がれた。 こんな状態じゃ、心も眠ってしまったみたい。(死んだも同じだ) ふっと頬に触れたように感じた貴方の温もり。 でもその温もりは貴方のものではなかった(医者とか?) 朦朧とした意識の中で貴方との幸せだった日々を思い出している。 貴方の目に写る私が貴方を見て反応しない(死んだ)日が来たとしても、 私の記憶の中では貴方と過ごした素敵な日々がいつまでも写っていて欲しい。 私は死ぬのかしら?私から貴方を見つめる事さえも奪わないで。 意識が朦朧としてきた。 貴方がくれた“愛してる”の言葉さえも忘れてしまいそう。 流した涙は何処へいくのかしら? 私の名前を呼んで、抱きしめて。これ以上貴方の感覚を消さないで。 貴方は今どこで私のことを想って名前を呼んでいるのかしら? 耳をすましても聞こえるのはのモニターのねほほだけ。 さっきまで頬に残っていた貴方の温もりが感じられなくなった。 朦朧とした意識の中で見たのは誰も私の近くにいない悲しい現実。 貴方から送られてきた千羽鶴を眺め貴方を思い出す。 千羽鶴に重なって見えたのは貴方の笑顔、その笑顔に 微笑み返す事が出来ずの音を聞いていた。 最後に貴方が駆けつけてきて私の名前を呼んだ。 貴方と私の想いは最後まで行き違ってしまったわね。 そして朝になり息を引き取る。
697 名前: Nana 投稿日: 2009/05/13(水) 22:56:02 ID:Z6hoJoyK0