cari≠gari リンチ放課後の誰もいない教室。 太陽は沈みかけ、僕は窓からまるで影絵のような町を眺めました。 ここから君は独りで外に飛び出していってしまったんだね。 先日、君の残した遺書を読みました。 たった一言だけの短い遺書。 『追伸、僕は死にました。』 僕が思い出すのはこの教室で行われたおぞましいイジメ。 泣き叫ぶ君の姿を思い出し、自責の念に捕われ何も出来ないくらいならば 誰も悲しんでいないくだらない形だけの葬式なんか僕が何もかも皆殺しにしてやる。 教室の窓の外へ君が飛んでいった様に紙飛行機を飛ばしてみました。 風に乗り遠くに飛んでゆく脆弱な紙飛行機を見ていると 初めて君に出会った時の事を思い出しました。 とても優しそうで、とても大好きだった君の笑顔。 目を閉じれば、こんなにも鮮明に君の笑顔が浮かび上がってきます。 僕の気持ちをぎこちないけど書いてみました。 紙飛行機に託してみたので、きっと君に届くはずだと信じています。 『僕は君のことが大好きでした。』 君が大好きだったんだ。 本当に、大好きだったから。 ごめんなさい、僕は君を助ける事は出来ませんでした。 苛められるのが怖くて皆と君を苛めてしまいました。 そんな僕が君を壊してしまったんだね。 ごめんなさい。 でも、すぐに僕は君の所へ遊びに行くから、 そうしたらまた初めて会った時の笑顔を僕に見せてください。 今はまだ行けないけど、僕の気持ちをのせた紙飛行機を君の所へ飛ばすよ。 僕の心が遠くにいる君の心に届きますように。 どうか届きますように。 …そう願っていても日は暮れ、君がいなくなった夜がまた訪れるんです。 僕がガキみたいな「大好きだから苛める」みたいなのでイジメ殺しちゃった のかなーとも思ったんですが…。 Nana :03/04/23 02:32 ID:+dB4N64+ >誰も悲しんでいないくだらない形だけの葬式なんか僕が何もかも皆殺しにしてやる。 このあたりの解釈が、カリガリは肝ですね。うわべだけの関係が嫌い、という 意識が全曲にあるような気がいたしますな。 >『追伸、僕は死にました。』 私の中のイメージでは、自殺してしまった子は遺書すら書けなくて、 この遺書を書いたのは、虐めをしていた子自身。 でもそうなると微妙につじつま合わなくなる感じで怖いのですが、そこが 思春期ゆえの妙な暴走というか、まわりに合わせなければならない子供社会の 窮屈さみたいなもの。というかじつは誰の遺書でもなくて、「遺書」 という一つのシンボルなのかも。しかしなんだかんだで結局は862さんの、 >「大好きだから苛める」みたいなのでイジメ殺しちゃった に私もおちつきますw Nana :03/04/23 17:22 ID:AyINVQYv 見知らぬ空というのは、君が死んだことにより僕の心境に変化が現われているので、 その日(多分、お葬式かお通夜の日)の空はいつもの空ではないように思え、 落ちてくるというのは日が暮れることだと思います。 影絵咲いた〜はそのまま葬儀を表わしているのかと。 黒い影のような喪服姿の葬列のことです。 こんな空間はおそらく教室。教室の窓から、暗い闇の広がる外へと君は飛び降りた。 主人公は何らかの方法で自殺した君の遺書を手にする。 そこには今まで受けてきたイジメの内容や、 それによって傷ついてきた自身の心の葛藤、 即ち「黒い思い出」が細かく書かれていて、主人公はそれで胸を痛める。 用意された葬列はみなさんとだいたい同じ解釈です。 君の死に悲しむ僕は、「“葬儀だから”涙を流す」、 つまり悲しくもないのにそのように見せている上辺だけの連中を憎んでいて、 この葬列ミナゴロシニシヨウ!と。少し躁鬱のような状態ではないかと思います。 僕は「君のことが大好きでした」という自分の想いを、 ぎこちなくはあるけれども一生懸命書いた。 そして、それを紙飛行機にして、君の飛び降りた教室の窓から飛ばした。 きっと君に届くと信じて飛ばした。 小さくなってゆく紙飛行機を見ながらそっと目を閉じると、 初めて見た君の笑顔が浮かんでは消える。 ごめんなさい、僕は君を壊していた。 本当は君が好きだったのに、自分がイジめられることが怖くて、 君をイジめていた奴ら(=朱)に混じって君をイジめる立場に回ってしまった。 自分の心の形とは裏腹に。(悲しい奇形作用) だけど、僕も君の所へ逝くことにしました。 この窓から外へ飛べば、君の所へいけると思うから。 そしてまた会えたら、君に謝りたい。 そうしたら、またあの笑顔を僕に見せてください。 僕の気持ちと、僕自身を、すぐに君の所へ飛ばすから。 君の所へ 紙飛行機 僕の想い 僕の心 しかし結局、僕は飛び降りることができないまま、日は暮れていった。 『追伸、僕は死にました。』 は正直かなり悩みましたが……。 僕が紙飛行機に書いた君への手紙の最後なんだと思います。 僕は自殺するつもりでいると思うので、 そのことを君に伝えるために追伸で「僕は死にました。」と、報告のつもりで書いたのだと。 お恥ずかしいことに私は今までV系の歌の歌詞の意味、 「わからないから考える」なんてことはしたことがないのですが、 それでもこの「リンチ」だけは唯一考え、 意味をなんとなく理解できた曲(だと自分では思っています) なので個人的解釈で中途半端ですが書かせていただきました。 カリガリ「リンチ」1−2 :03/04/29 06:23 ID:O36HBZVI |