cari≠gari  空も笑ってる
主人公は人生に疲れた男。 
サラリーマンとか。 

仕事上自分に非は無いのに酷い仕打ちを受ける。 
謝らされた、若しくは侮辱されたか。 
苛々を募らせながら仕事帰り。 
ふと空を見上げると真っ赤な夕焼け。 
咳をして初めて寒さに気付いた。 

温度感覚すら麻痺するほど落ち込んでいる 
自分が情けなくなり、明るい自分を口笛で無理やり演出。 
指を鳴らして陽気を装う。 
それでも空しさは消えず、涙が溢れる。 
しかし、「泣いちゃあいない」と無理やり弱い自分を否定。 
自分で自分に花が何時か枯れてしまうように 
自分の人生が枯れるのは必然だったと言い聞かせる。 
こんな日があって当たり前だ、仕方がない。 
でも溢れてくる涙は止まらず、憂鬱さは消えない。 

いつもの道がやけに寂しく、優しく見える。 
まるで情けない自分を慰めるように。 
電信柱が立並び、街灯が灯る道。 
今日は車の音にすら哀しくなって嫌な出来事を思い出す。

今の自分を慰めるかのような田舎の町(勝手に想像)の 
優しすぎる情景に何故だか愛しい人の哀しい笑顔が重なる。 
寂しいような、それで居て優しいそんな顔をしないで欲しい。 
また泣いてしまいそうだから優しさなど要らない。 
厳しく叱り付けて欲しい。泣かないようにと。 

数時間が経過。 
のろのろと歩いたせいであたりはすっかり暗い。 
夜空の中月の周りだけが光で白く滲む。 
またも愛しい人の顔と重なり 
「情けないならそれでいいじゃないか?」 
と励まされているような気持ちになった。 

「強さに疲れたなら、素顔で立ち止まれ。」 
ありのままの自分をさらけ出して、ちょっとだけ休憩してもいいじゃないか? 

それでも憂鬱さはそう簡単に消えてはくれなかった。 
少し癒されたように感じた心も簡単に鬱状態に。 
猛スピードで巡る季節、時間。 
今更過去に戻ることは出来ないし 
間違いに気付いてもやり直すことなど出来ない。 
時間とともに流されていく、自分の日々をいつしか忘れていく自分。 

月は変わりなく優しいけれど 
何かが違う。 

絶望し、心が深く沈んでいく。 
優しかったはずの月は今では僕を嘲笑うかのようだ。 
白く滲んで綺麗だった夜空さえも自分のように汚く見える。 
「くよくよしないで、笑えばいいもんさ。」 
考える必要などない、笑え、という強制。 
それは自分の中での強迫観念に過ぎないのだが 
精神的に追い詰められる主人公。 

自分を嘲笑うかのような夜空。 
この時点で主人公の精神状態はかなり異常である。 
嘲笑する夜の景色の中、1人精神が壊れる。 


漏れ的解釈。 
文章変でスマソ

空も笑ってる 1−3 :03/02/22 20:39 ID:pOUTIAt0



尖ったお月様って三日月のことで、 
それの形が笑った口の形に似てるからかなぁとオモタ。

犬頭 ◆Ohken/dA7I :03/02/23 13:59 ID:AJZTRXef