WALTHER PPK/S
007でお馴染みのワルサーPPKのシルバーモデル。
当時としては非常に珍しいダブルアクション機構。仕組みは後々説明する。
蛇足だが、私はショーン・コネリー時代の007を知らない。
初めて見たのはピアース・ブロスナンの「ゴールデンアイ」だ。
その後「ロシアより愛をこめて」を知った。どちらが良いかはよく判らないが…。
小さいです。しかし装弾数は8+1と、この大きさからすれば上等の数。
DEと重ねてみました。小さすぎ。ていうか、DEもデカ過ぎ。
でもDEの装弾数は7+1(50AE弾)なので、大きいのも考え物です。
裏から見た図。イジェクトポートが目立ちます。
特筆すべきことは無いので次の画像へ。
マガジンを取り出してみました。
最近の銃社会は、大口径よりも携帯性や装弾数が注目されるようになりました。
アメリカではパワー至上の考えが根強く残ってますが…。
持ってみると余計小ささが目立ちます。
しかし、中にマガジンが入ってるとは思えないほど小さいです。
そしてスタイリッシュ。この優雅な形状なら映画で人気が出ても納得。
上から撮影。特別なことは特に無いので次。
まるでおもちゃのようなスマートな銃口。ホントに良いデザインです。
それではPPKの面白い機構を説明する。
まずスライドを引く。次にマガジンを取り替える。そしてセーフティを入れる。
すると、スライドを戻してもハンマーが安全に戻るのだ。
通常は起きたまま戻らない。コレがPPKの特徴である。
いわゆるハンマーデコッキングシステムのようなものである。
シングルアクションでは、打つにはまずスライドを引いて弾丸を装填する必要がある。
即射性が求められる護身用ピストルには致命的問題であった。
また、バレル内に弾丸が入ったままでは暴発の恐れがある。
正に画期的な発明である。映画の相乗効果もあり大人気となったそうだ。
激しく余談だが、この銃の面白話を少々。
去る1963年にケネディ大統領が暗殺された事件が元で小銃に対する法律が成立したそうだ。
(ちなみに暗殺に使用された銃はデリンジャー)
するとPPKがその法律にモロに引っ掛かる為、輸出が困難になった。
そこであえて大型のフレームを使用したPPK/Sを製作・販売した。
これがかえってアメリカ人の手のサイズに合って、さらに売れ行きが伸びたそうな。
人生わからないモノである。