旭ダイヤモンド工業事件
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労使紛争に関する判例 団体交渉

旭ダイヤモンド工業事件◇ 最高裁判昭60・12・13

-事件概要-
 会社の従業員で組織された2つの組合が共同して申し入れた団体交渉を拒否したことが争われた事件で、東京地労委の救済命令を取消した東京地裁、同高裁の判決を不服として地労委が上告していたが、最高裁は原審の判決を相当として地労委の上告を棄却した。 

-判決要旨-
 会社内に存する2つの労働組合が共同して申し入れた団体交渉を、その必要性を認めないとして拒否したことにつき、当該組合間にはいまだ共同交渉が許されるべき条件すなわち統一意思と統制力が確立しているものとは認められず、会社が同申入れに応ずることが合理的かつ相当であると認められる特段の事情もなく、また会社が恣意をもって個別交渉に固執しているものともいえないから、本件共同交渉拒否は不当労働行為を構成しない

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池田電器事件◇ 最高裁判平 4・2・14

-事件概要-
 従業員の解雇撤回、会社再建問題に関する団交拒否をめぐって争われた事件で、徳島地労委の救済命令を支持した徳島地裁判決を高松高裁が取り消したため地労委が上告していたが、最高裁は地労委の上告を棄却した。 

-判決要旨-
 本件救済命令発令時において、会社再建、解雇撤回を議題とする団交は、労使の主張が対立して交渉が進展する見込みはなく団体交渉を継続する余地はなくなっていたというべきであるから、会社が団交の継続を拒否したことに正当な理由がないとはいえない

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商大自動車教習所事件◇ 東京高判昭62・9・8

-事件概要-
 昭和47年春闘において、総評全国一般労組全自動車教習所労働組合及び商大自動車教習所労働組合が、会社に対して団体交渉を申し入れたところ、会社が団体交渉の場所、時間及び人員に関する団体交渉ルールが確立されていないことを理由に団体交渉を拒否したことが不当労働行為であると争われた事件で、東京高裁は、会社の控訴には理由がないとしてこれを棄却した。

-判決要旨-
○団交ルールの先議
 会社は団交場所、時間、人員に関する団交ルール中、時間、人員について柔軟な対応が可能であったにもかかわらず、3条件全てのルール設定に固執したのは、団交ルールが設定されていないことを理由とした団交拒否である。

○組織変更  ○承認・合意
 組合が事実上分裂しても、一方組合が救済申立てを維持する意向であると認められる場合は、救済命令について救済の利益が喪失したものということはできない。

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西岡貞株式会社事件◇ 大阪地労委命令昭46・10・29
 

-事件概要-
 会社が上部組合の役員が入っていること、組合員名簿、組合規約が提出されていないことを理由に団交を拒否した事件で、団交拒否の禁止を命じ、陳謝文の掲示については棄却した。

-命令要旨
○団交ルールの先議
 労使間に団交のルールが設けられることは、効果的団交を行なうために望ましいが、それ自体交渉により決められるべきことで、ルールが確立していないことをもって団交拒否の理由とすることは当を得ない。

○団交ルールの先議  ○特定条件の固執
 団交開始にあたって明確にすべきことは、交渉の任に当るものが雇用する労働者の代表か否かとか交渉事項であって、組合員の名簿などは交渉の進展に応じ必要になる場合が生じるに過ぎず、したがって、組合員名簿の提出を団交開始の要件とした使用者の態度は当を得ない

P.Nに替えて他の措置を命じた例
 団交拒否の救済にあたって、陳謝文の掲示を認めなくとも、主文 (団交拒否の禁止) のとおりで十分救済の実を果しうると考える。

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日本鋼管事件◇ 最高裁判昭61・ 7・15

-事件概要-
 被解雇者2名の解雇撤回等に関する団交拒否が争われた事件で、神奈川地労委の一部救済命令を支持した一審横浜地裁判決、これを維持した二審東京高裁判決を不服として会社が上告していたが、最高裁は上告を棄却した。

-判決要旨
雇用する従業員不存在  ○団体交渉拒否に関する不当労働行為の成否の判断の誤り
 解雇問題に関する団交申入れに対し、組合員2名が会社と雇用関係にないこと、又、同人らについての団交申入れ時機が著しく遅れたことを理由に団交を拒否したことが不当労働行為であるとした原審の判断は正当として是認することができる。

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マイクロ精機事件◇ 地裁判昭58・12・22

-事件概要-
 会社との交渉過程において組合員がたびたび暴力的言動を繰り返し、54年5月29日には玄関のガラスを割り、係長を負傷させており、暴力事件の陳謝と再発防止の保証がない限り、団交には応じられないとして使用者が団交を拒否したことが争われた事件で、初審東京地労委は、それらを理由に団交を拒否してはならない旨を命じたが、これを不服として会社が行政訴訟を提起したが、地裁は請求を棄却した。 

-判決要旨-
不穏当な態度
 将来行われる団交において労働者やその団体の代表者等が暴力を行使する蓋然性が高いと認められる場合には、暴力を行使しない旨等の保証のない限り、使用者がその組合又はその団体との団交を拒否することは正当の理由がある
 しかし、本件については、過去の団交の経緯に鑑み暴力行使の蓋然性が高いとは到底いえず、会社が過去の事件の陳謝と今後の再発防止の保証がない限り団交に応じないとしたことは正当の理由を欠き、不当労働行為に該当する。

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油研工業事件◇ 最高裁判昭51・ 5・ 6

-事件概要-
 下請会社から派遣されたいわゆる社外工に対し、下請会社との請負契約解除を理由に同人らの仕事を打切ったことに関する団交拒否が争われた事件で、地労委は労使関係を否認し請求を棄却したが、地裁はこれを取消し会社からの控訴を高裁は棄却しさらに上告において最高裁も、原判決を支持し上告を棄却した。

-判決要旨-
請負・委任・派遣契約  ○雇用主でないことを理由
 社外工に対し、社外工受入れ会社の就業規則が適用されていなくても、両者間に労組法の適用を受けるべき雇用関係が成立していれば、社外工受入れ会社は労組法7条にいう使用者に当たり、これと同旨の結論をとる原判決に所論の違法はない。

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