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烏賊と電脳の綜合百科事典
烏賊の王様

烏賊に纏わる故事・諺・慣用句

諺・慣用句

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『烏賊が墨を吐いて逃げる様』

烏賊は天敵等に襲われると墨を吐いて身を隠す。併し、當面の敵に對しては煙幕に成り身を隠せても、少し離れた處に居る敵に對 しては逆に居場所を教えて居る事に成る。転じて、惡事や失敗等を隠そうと仕ても、隠れて居るのは極一部分で全体は丸見えだと 謂う譬え。『頭隠して尻隠さず』に同じ。

『烏賊とも蛸とも知れぬ』

孰れも頭足類に属する軟体動物で、吸盤、墨汁袋等が良く似て居る事から、掴み處が無く、孰れともハッキリし無い状態を謂う譬 え。

『烏賊の手は喰うても其の手は喰わぬ』

騙されないぞと謂う時に使う駄洒落。『其の手は桑名の焼き蛤』に同じ。

『烏賊の甲より歳の劫(こう)』

烏賊の甲は役に立た無いが、歳の功は人生の經驗を積み重ねて居る丈に尊い價値が有ると謂う譬え。『亀の甲より歳の功』に同じ。 猶、劫とは非常に長い時間を意味する語で、此の場合、劫で無ければ意味を成さず、良く見懸ける『年の功』は誤りで有る。

『烏賊の睾丸(きんたま)』

行かぬと謂う事を、有り得ない譬えに引っ懸けた地口。然う旨くは行かぬと謂う處を『然うは烏賊の睾丸』と謂う。

『烏賊一杯(いっぱい)鯛一尾(いちび)』

産卵期に深場から淺場に打ち寄せる様に到來する乘込期(のっこみき)の大鯛釣りに活烏賊が最高の餌で有るが、春・秋の鯛の盛 漁期には烏賊が思う様に獲れず貴重品扱いで有る事を表した熊本地方の地口。猶、烏賊は一杯(いっぱい)、二杯(にはい)と數 える。

『烏賊に骨無し、海鼠(まなこ)に眼無し』

烏賊には甲(貝類の貝殻が變化した物)は有るが骨は無く、亦、海鼠には眼が無い事から、當たり前と謂う時に使う駄洒落。

『烏賊にも蛸にも』

如何にも其の通りと謂う時に使う駄洒落。

『烏賊にも蛸にも鯣(するめ)にも』

何うにも手に負え無いと謂う時に使う駄洒落。

『烏賊にも蛸にも手は八本』

如何にもと答える時に使う駄洒落。猶、蛸の手(正式には腕足)は8本だが、烏賊の場合は、タコイカを除いて、10本で有る。 内2本は触腕と称呼され肥大した先端の掌部丈に吸盤を有し他の8本より長い。其の爲、他の8本と區別し、『手は八本』と仕て 居るのかとも思われるが、実際の處は、單成る駄洒落で有り深い意味は無いのかも知れ無い。

『烏賊の墨吹き』

烏賊は敵に襲われると、其の鼻先に墨を吹き懸け、敵が戸惑う隙に難を逃れる事から転じて眼潰しの事を謂う。

『明日喰う塩辛に今日から水を飲む』

梅干しと聽いた丈で唾が出て來るが、塩辛も塩辛い物の代表で、思い浮かべた丈でも水が飲み度く成る。併し、明日食べる塩辛の 爲に、今から水を飲んで置くと謂うのは少し気が早過ぎる爲、餘りにも手廻しが良過ぎて、馬鹿々々しい事を謂う。