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烏賊の經濟と經營に關する索引
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需給のバランス
解説 1988年の烏賊類の需給量は、生産量と輸入量を併せて84萬6千屯で有る。此の内供給に附いて觀ると、生産量は66萬屯、
輸入量は15萬屯で有る。供給量が84萬屯に達するのは他の魚類に例を觀ない大きな値で有る。
生産量の内訳は、生鮮と冷凍に分けられるが、此れは51漁港の水揚統計の冷凍物の數字を全國網羅率70%と仕て推定した數値で有る。
生鮮魚は生産統計の數値から上記で推定した冷凍物を差し引いた値を使用した。
生鮮魚は主に烏賊釣を主体と仕た沿岸漁業に依る漁獲物で、冷凍魚は沖合、遠洋での漁獲物と考えられる。主要51漁港に水揚げされる魚
種構成を觀ると、68%がスルメイカ、2.8%がコウイカ、29.2%が其他の烏賊で有った。
烏賊の需要に附いては、期首在庫と生産の増加を反映して期末在庫が2年續きで31萬屯に増大して居る。此の様な在庫量は嘗て無かった
事で1977年からの10年間の例を取るなら通常年の約2倍の在庫量に達して居る。此の事は次年度への越年在庫が多く、1989年に生産・
輸入部門で極端な供給不足が生じ無い限り供給過剰と成り引き續き價格の下落が予想される者で有る。1987年と1988年の食用需要は、
供給増大に依る價格低下が有った爲、例年以上の消費が有った。例えば1987年は生鮮家庭消費量は前年より18%伸び、生鮮外食消費量
も集團給食等を中心に前年より98%の伸びを示し、家庭消費量を上廻る様に成った。併し、加工品需要は、其の減少傾向に歯止めが懸かっ
た程度で有る。 烏賊類需給量圖