▼自由学園高校卒
▼父は文学座の創立者の1人である劇作家の岸田国士。立教高等女学校時に長野県に疎開し、46年に東京へ帰って自由学園に入学。舞台美術に興味を抱き、卒業と同時に文学座付属演劇研究所入り。50年に初舞台。53年、文学座が中心となってつくった「にごりえ」に端役として出たのが映画初出演となる。
▼60年三島由紀夫演出の「サロメ」で主役に抜てきされて以降、多くの大役、難役をこなす。映画では62年「破戒」などの演技で毎日映画コンクール助演女優賞、64年「砂の女」でブルーリボン助演女優賞を受賞。
▼75年に演劇集団「円」を創立。アニメ「ムーミン」の声優をはじめ、朗読家としても人気。54年に父も認めた仲だった同じ文学座の仲谷昇と結婚したが、78年に離婚。多才で「子供にしてあげたお話 してあげなかったお話」など著書は多い
▼主な出演作に「破戒」('62 市川崑)「砂の女」('64
勅使河原宏)、「卍」('64 増村保造)、「海と毒薬」('86
熊井啓)など。抜群の演技力を、怪しげなエロキューションと色気が彩る実力派の怪女優
▼2006年12月17日午後3時33分、脳腫瘍による呼吸不全のため東京都内の病院で死去。76歳だった。 |
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