軽く触れる程度のキスをした。
顔を離したら、γが真剣な顔でこちらを見ていた。

「なぁ幻騎士。俺は多分、お前のことを好きにはならない」

ずくりと心臓のあたりが痛んだ。
どうして、と訊き返すこともしなかった。
ただ、笑った。

「この気持ちが失恋とゆうものか?」
「多分」

そうか、と言って頷く。

「失恋のあとにはなにをするものだ」
「ダチとヤケ酒?」

そうか、と言ってもう一度頷く。
γの方に手を差し出した。

「ならばゆこう、友よ」

少しして差し出した手に、大きな手が重なった。





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