#6





(眠い…。昼寝でもしようかなぁ…)

持っていた菓子も食べ終わり、そろそろ昼寝でも、と思っていると、肩にトン、と重みがかかった。
ちら、と横を見ると、スクアーロがすぅすぅと気持ちよさそうに寝息をたてているのが見えた。

「いつの間にか寝てるし」

さらりとスクアーロの髪を撫でて、テュールはふぅと息を吐く。

「こんなに無防備でいいのかな、スクアーロ?」

以前言われた言葉をそのまま言ってみる。
それでもスクアーロは起きない。
しょうがないなぁ、と言って、テュールはそろりとスクアーロの髪に口付けた。

「Buona notte, bambino adorato…」

おやすみ愛しい子。
小さく呟いて顔を離すと、鋭い眼光がこちらを見ているのに気付いた。

「あ、おはよう」

誤魔化そうと笑ってみたが、下からすごい勢いの拳が顎を狙った。




















きみはおやすみのキスなんてしてもらったことはなかったのかな
私もしたことは初めてだったのだけれど、やっぱりきみは怒ったね