04:等価交換というやつさ




腰に手を回して軽々とリボーンを抱え上げ、鉄の山に放った。
がしゃがしゃと煩い音がして、鉄の山からじたばたと手足だけが覗く。

「2日で新しい武器を100。俺は研究者であって製造する方ではないのだがね」
「どうせ暇だったんだろうが」

ようやく鉄の山から抜け出しながら、リボーンは苛々を押さえつつ話す。
そしてひらりとポケットから紙を取り出すと、ヴェルデに投げた。
とんできた紙を受け取って、ヴェルデは眉を寄せる。

「…安いな」
「妥当だ」
「わざわざこんなこと言うのも女々しいと思うが、俺は貫徹しているんだ。はっきり言って疲れている」

とてもそんな風に見えないヴェルデを、眉間に皺を寄せながら眺める。
大きく溜息をつくと、かつかつと煩く足音を響かせてリボーンはヴェルデの前に立ち、胸倉を掴み上げた。
ぐいと強く引っ張り前に屈ませると、嫌そうに触れるか触れないかの口付けをする。

「…これで徹夜分はチャラだ。 武器は後で部下がとりに来る」

ぽいと白衣を手放し、リボーンはヴェルデに背を向ける。
その背中にヴェルデの声が飛んだ。

「おまえ、相変わらずキスが下手だな」
「新しい銃を試し撃ちしていいか?」

最高に苛ついた声が飛んできたので、ようやくヴェルデの口が閉じた。