ある部屋で一方的に言い争う声がしたが、毎度のことなので誰も気にしなかった。 「…毎度毎度なんなんだよ…!お前は俺の扱いが悪い!俺は年上なんだぞ!年上は敬えってボスが言ってたぞ…!」 何度か殴るなり蹴られるなりされたのか、顔に痣をつくり、目に涙を浮かべて叫んできたランボに、リボーンはうんざりした顔を向ける。 「敬語使うとか、さん付けするとか、なんかするだろふつ、」 まだ叫び続けるランボの口を手のひらで閉じさせる。 ふ、とランボに聞こえないように息を吐くと、静かにその場に片膝をついた。 「ランボ、さん」 言って恭しくランボの手をとり、甲に軽く触れるだけの口付けを落とす。 ゆっくりと上がってきた視線と、呆然としている視線がぶつかった。 切れ長の目が真っ直ぐランボを見上げる。 ランボは、ぼ、と顔が赤くなって、思わず目をそらした。 「や…やっぱり呼び捨てで良い…」 言って手を振り払おうとするが、リボーンは手を離さない。 ちら、と横目で下を見ると、勝ち誇ったように彼が笑っていた。 君はいつだってそうで |