神戸市では、無料で耐震診断員を派遣し耐震診断を行っています。 対象住宅は、S56年(1981年)5月31以前に建築された住宅です。 これは、S56年に建築基準法の耐震基準が改正されたため、それ以前の建物の耐震に対する性能が低いためです。(それ以降の建物についても手抜き工事や壁は位置の偏りなので低い場合もあります。) 現在の神戸市で耐震性のない住宅は25%程度といわれています。 耐震診断には、簡易診断、一般診断、精密診断があります。 簡易診断は、日本建築防災協会のHPで「誰でもできるわが家の耐震診断」があります。これは、設問に答えるだけでご自宅の耐震性能がどおような状態かを理解し参考にできます。これをもとに、建築士や専門の方に相談されたらよいと思います。 一般診断は、建築士により 木造住宅を調査していただき、基礎部分や壁配置、筋交等を確認し壁量を計算して評点をだしてゆきます。この評点は、0.7未満(倒壊する可能性が高い)0.7以上1.0未満(倒壊する可能性がある)1.0以上1.5未満(一応倒壊しない)1.5以上(倒壊しない)となっています。これによりどの程度補強する必要があるのか、しなくても良いのか相談してゆくことになります。 精密診断は、構造設計の専門家により保有水平耐力計算や限界耐力計算、時刻暦応答計算により診断していくのですが、これは、旧家の場合や鉄骨造、RC造などの場合や状況に応じて行います。 一般診断をして評点が1.0未満と診断され、耐震改修工事をして改修後に1.0以上にする場合、兵庫県から補助金がもらえます。また、神戸市に住んでいる人は、神戸市からも補助金がでます。 例えば、改修工事費で120万円費用がかかる場合 市の補助 120万 × 1/4 = 30万 (最大 30万まで) 県の補助 120万 × 1/4 = 30万 (最大 60万まで) 合計 60万円 の補助金の交付となります。 しかし、補助金の申請は工事前に行ない補助決定まで2ヶ月程度かかるそうなので余裕をみてください。 詳しくは、すまいるねっとのHPをみてください。 |
地震には、地球の表面を覆うプレートがぶつかり歪みの蓄積によっておこります。種類には、大きく分けて2つの型があります。 プレート型地震は、プレートが沈み込み戻る時に発生する地震で、最近ジャワ島で起きた地震がこのタイプです。特徴は、振動の周期が長いため大きくゆっくりとゆれ、長時間に広範囲がゆれます。発生は数十年から数百年に1回発生するそうです。 活断層型地震は、プレート内の圧縮や引っ張りによりプレートが部分的に断裂することで発生するじしんで、野島断層による阪神・淡路大震災がこのタイプです。特徴は、振動の周期が短いため小さく早くゆれ、短時間に狭い範囲がゆれます。発生は数千年から1万年に1回発生するそうですが、断層が細かく密集している場合が多いため地震が発生したからといって安心できず、他の断層がいつ起きるかわからないので注意が必要です。 |
評点は、基準と考えた方はいいかもしれません。 例えば、タバコを吸うと肺がんの確率が高くなると言われていますが、止めたとしても100%肺がんにならないとは言い切れないのと同じように、1.5以上あり倒壊しないと判断されても、地震の周期や場所、規模などにより絶対ではないと講習会で聞きました。 しかし、評点を上げることで確実に現状よりも耐震性は良くなり、倒壊するまでの時間を確保できるならより安全に避難することができると思います。 どの程度、耐震改修をするのかはよく相談し決定してゆきたいですね。 |