V 生活と公害 ハンバーガーコネクション
◆ハンバーガーを食べると熱帯雨林が消える?
この問題については、東京書籍教科書にも記述があるし、千葉保氏の『日本はどこへ行く?』(太郎次郎社刊)でも実践されている有名な話だ。最近話題の『買ってはいけない』でも、「すでに中南米の熱帯雨林の半分ほどは破壊され、肉牛用の牧草地になっていると言う。ここからハンバーガー用の安い牛肉が供給されている。環境団体の試算ではマクドナルドの『ハンバーガー』を1個食べると約9平方メートルの熱帯雨林を滅ぼすことになると言う。ほぼ6畳1間。いわゆる“ハンバーガーコネクション”だ。『ビッグマック』なら熱帯雨林を6畳2間分たいらげることになる。こういう事実を、子どもたちにもキチンと教えておきたい。」と書かれているが、当然マクドナルドの反論もあり、また事実の確認が難しく、授業で取り上げることはまだひかえている。
また、環境問題で見逃せないのが遺伝子組み替え食品の問題だが、ヨーロッパでは、マクドナルドの肉・パン・ポテトが遺伝子組み替え食品ではないかと警戒され、フランスではマクドナルドの駐車場に肥やしがおかれる事件があった。
また、イギリスの消費者の懸念に配慮して、イギリス国内にある同社の店舗で遺伝子操作された食材の使用を中止する決定を下した。これはイギリスに数十社ある食品チェーン店のうち、遺伝子組み換え食品の使用中止を宣言したのはマクドナルド社が最後だった。