活気あふれる市場

ドアイ村の人々は、家電製品などはハノイ市内で、その他のものはほとんど村の近くの市場で購入する。

私たちは彼らがよく利用する市場を訪れた。

市場は1・4・6・9の日、つまり1日、4日、6日、9日、11日、14日、16日、19日…に開かれ、朝6時30分に始まり夕方まで続く。

食料品や衣料、日用雑貨などの店が多く並び、大勢の人で賑わっていた。

買い物客の出入りは自由であるが、店を出すには税金がかかるそうだ。

最も多く売られていたのは、野菜や果物、肉といった食料品である。

マンゴー・ランプータン・竜眼・ドラゴンフルーツなど、見たことのない果物がたくさんあった。

また日本と違い、定まった値段がない。

ほとんど店の人との交渉で決まるのだ。

しかも個数単位ではなくkg単位で売られている。

例えばマンゴーは1kg6000VND(約60円)であった。

日本では考えられない安さである。


肉の売り方にも驚いた。

解体された肉がそのまま台の上に並べられているのだ。

気温が高いせいもあるのか、肉の周りにはハエがたくさんたかっており、店のおばさんはハエを払いながら商売をしていた。

日用雑貨で目を引いたのはお札である。

なぜこんなものが売られているのかと思い聞いてみると、それは偽のお札で、家族が死んだときに、線香とともに燃やす習慣があるのだという。

文化の違いを実感した一瞬であった。

外国人が珍しいのだろう、市場に入るとジロジロ見られた。

けれど、私たちが果物を買おうとして言葉が通じず困っていると、周りの人々が親切に教えてくれた。

子供たちも寄ってきて折り紙で一緒に遊ぶなどとても仲良くなることができ、楽しいひと時を過ごした。



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