金平糖の降る夜に。




 よお、と声をかけてカカシはアスマへ夜の挨拶をした。
 アスマは目を丸くして、タバコを落としそうになっていた。その顔へ笑う。

「変な顔」
「…なんでてめえがここに居んだよ」
「え〜? そりゃ交替してもらったから」

 アスマが苦虫を噛み潰した顔になる。
 面倒臭ぇ、と呟くと、

「ホントそればっかだよね」

 とカカシが機嫌よさげに笑った。
 講堂の入り口の手前、いまも本番にむけての予行が進んでいる舞台袖の暗がりで、そんな会話が交わされていた。




2007.12.20