また医師会優遇 診療報酬改定 国民は負担増

 今春の診療報酬改定を審議している中央社会保険医療協議会(中医協)が本体部分を0.38%引き上げる診療報酬改定の答申を出した。

 庶民の給与が減少するなかで、0.38%も報酬が上がるとは驚きだ。しかも、開業医の再診料の下げは見送り病院の再診料は上げた。医師不足対策の名目で、入院料や手術料も引き上げられる結果、病院での患者の窓口負担は増えることになる。また、75歳以上の国民は「後期高齢者医療制度」が4月から始まる。保険料を1年以上滞納すると保険証を取り上げられ、全額自己負担になる。負担を避けるために受診を控える高齢者が増えることが懸念されている。

 その中で、日本医師会だけが優遇されるのが合点がいかない。一般のサラリーマンの給料が減少し、生きていくのがかつかつの非正規雇用者が増える中で、公平を欠く決定だ。以前、橋本元総理が1億円の政治献金を歯科医師会から貰い、申告していなかったという事件があった。今回も自民党の有力厚労族議員にお金が渡っているのではないかと思ってしまう。それぐらい、世間の常識では考えられない。お金持ちの開業医を優遇するのなら、非正規雇用者を助けるのが筋ではないか。

 国民の犠牲のもとで優遇される医師会とは何なのか。医療は人を救うことではなかったのか。自民党・日本医師会の吸血鬼のような行為は自分の存立基盤を破壊する。

<以下引用>
自民・医師会、選挙照準 再び結束

 「私どもとしては非常によくやった。開業医の再診料引き下げを止められ、評価している」。日本医師会の竹嶋康弘副会長は、診療報酬改定の答申直後の記者会見で、こう笑みを漏らした。

 昨年末の改定率交渉では「本体部分」で8年ぶりのプラス改定を勝ち取った。改定の中身でも開業医の再診料を引き下げ、医師不足対策の財源にあてようとする厚労省の計画を断念させた。

 2年に一度の診療報酬改定は、医師会執行部の力量が最も問われる。唐沢祥人会長は2年前の会長選で、「反小泉路線」の前会長に対し「政権与党との関係修復」を掲げて当選。今回は、4月に迫る会長選で、会員の開業医の「支持」を得られるかどうかを左右する正念場だった。

 自民党も、昨夏の参院選で医師会を支持母体とする現職厚労副大臣の武見敬二氏が落選レたことから、医師会の支持を固め直す必要性を痛感していた。改定率、中身とも歩調を合わせた。「選挙で真剣に応援してくれるなら与党は医師会の話をよく聞く。冷えていた党と医師会の関係は本来の姿に戻った」。自民党厚労族の一人は自信たっぷりに語る。

 結束回復の裏で、しわ寄せをもろにかぶったのが大企業のサラリ−マンたちだ。診療報酬本体を引き下げずに社会保障費の削減を達成するため、大企業の健康保険組合などが1千億円を拠出。国の支出分を肩代わりした。700万人のサラリーマンが1人あたり年間1万円強の負担を強いられる。

 医師不足対策の名目で、入院料や手術料も引き上げられる結果、病院での患者の窓口負担も増えることになる。<2008/02/14 朝日新聞>

2008/02/23

「エイリアンvsプレデター

 テレビでアメリカ映画、「エイリアンvsプレデター」を見た。

 ある巨大会社が偵察衛星の情報から、南極の地下深くに巨大な構造物があるのを発見した。死期の迫っていたこの会社の会長は、この構造物の探検を決意する。南極のガイドやトンネルを掘るチーム、考古学者など大勢の人間と資材を持って南極に出向いた。

 南極の地下にトンネルを掘ろうと思ったら、すでに、まっすぐに伸びるトンネルを発見した。実は、このトンネルはプレデターが宇宙からビームを発射し開けたものだった。トンネルを慎重に下って地下の構造物に到着した。

 その構造物はインカ文明やエジプト文明などを融合したピラミッド状の遺跡であった。その遺跡には、壁画や石棺の表面に、古代の文字や絵でプレデターやエイリアンのことが掘られていた。プレデターに生け贄を捧げる人間、エイリアンの模様などだ。探検を進めるうちに、エイリアンが現れ探検隊は襲われる。次々エイリアンに捕らわれ、卵を産み付けられ宿主にされる。エイリアンの子どもは宿主の人間の胸を食い破り飛び出してくる。その時、別の敵プレデターが現れた。プレデターはエイリアンと戦い3つの個体の内2体が殺された。

 プレデターも人間を襲い、捕獲した人間を蓑虫のように吊す。しかし、今回のプレデターは人間を捕獲することが目的ではなかった。人間はあくまでエイリアンの餌で。プレデターは、エイリアンと戦い殺すことを目的としていた。若者のプレデターが成人する通過儀礼(イニシエーション)だったのだ。

 戦士であるプレデターは、種の特性として最強の種エイリアンを倒すことで自分の優秀さを示さなければ大人に成れない。プレデターは、エジプト文明やインカ文明が栄えていた頃から人間に崇められ、ピラミッドを造ったのも彼らだった。しかし、人間は定期的に彼らが飼っているエイリアンの餌として生け贄を差し出さなくてはならなかった。エイリアンは彼らが飼っている猛獣だった。古代から100年に一度、定期的に地球に来ては、冷凍保存していたエイリアンを解凍し、繁殖させ、イニシエーションとしての狩をしていたのだ。

 最後は、探検隊で生き残ったガイドの女性が、勇者として認められプレデターの王から槍を貰うところで終わった。

 この映画を見て、プレデターがアメリカで、生け贄を差し出す「人間」は日本だなと思った。

 アメリカに「思いやり予算」という貢ぎ物を1年間で約2,500億円ほど差し出し。湾岸戦争で貢献しろと言われ1兆円以上差し出し、感謝されず。それがトラウマ(思い出したくない悪い思い出)になり、アメリカに「ブーツ オン ザグランド」と言われると、イラクに自衛隊を派遣し、さらに、イラク復興に莫大なお金を出した。インド洋では無料で燃料を入れるガソリンスタンドを6年ほど出し、さらに、一人の首相が辞め、臨時国会を再延長し新たな法案を作り、無料のガソリンスタンドを1年延長し、アメリカ軍の艦船に給油している。感謝されていると言うが、軽んじられているというのが真相だろう。

 さらに、アメリカ軍が引っ越しすると言えば、1兆円も差し出し、グアムに高級住宅(アメリカの基準で現地で1軒2,000万円程度の住宅が、なぜか単価が8,000万円で計算されているという)を建設してやり。ミサイル防衛の予算が足りないといえば、また、1兆円ぽんと差し出し。NASAには、数人の日本人を宇宙に行かせて貰うかわりに、これまた莫大なお金を差し出し。売ることが許されない(売ってはいけない)アメリカ国債を大量に買い。首相が替わるたびに尻尾を振って、ワシントンに参勤交代し。

 わー、「エイリアンvsプレデター」という映画は、日本とアメリカをえがいた映画だった。とってもためになった。良い映画であった。

(2008/01/26)

米国債を売れ!

 先日(12月25日?)、「みのもんたの朝ズバ」を見ていたら、みのもんたが「日本が保有している米国債を売ったらどうかと思う」と言った。その後で、「アメリカが嫌がることは言うなといわれている」と述べていた。TBSの上層部から言われているのだろうか。日本の放送局には、「菊のカーテン」だけでなく「米のカーテン」があるようだ。

 平成20年度予算が12月24日発表された。国債新規発行額を25.3兆円に圧縮したと財務省は述べている。しかし、国債残高は553.3兆円と昨年度から6.6兆円増えている。国債依存度は30.5%、債務残高(対GDP比)の国際比較では、日本は147%(アメリカは、64%)。日本は世界1の借金国だ。それにも拘わらず、アメリカの国債を世界で一番買っている(国別では35%を超えている)。どうして日本の国債を買わず(償還に回さず)に、米国債を買うのだろう。それは、日本の政府がアメリカに命令されて買っているからだろう。

 日本が購入したアメリカ国債は、ニューヨーク連銀の金庫に保管されていて、これを売却することはできないということである。アメリカに一方的にお金をあげていることではないか。これでは、日本はまさにアメリカの属国である。

 ヨーロッパはユーロ圏を作ってアメリカドルから離脱している。中国も保有資産を分散しており、アメリカの国債の保有比率も下げているようだ。日本一人がアメリカ国債を買っている。ドル安になれば保有資産は赤字になるし、長期的にはドル安傾向だから、速く売らないと目減りすることは確実だ。国民が損をすることが確実だ。それでも、日本政府はまだドルを買っている。

 アメリカ経済がつまずき、アメリカ国債が紙切れになり、日本政府は破綻し、IMFの管理下にはいるのだろうか。あー怖い。速く米国債を売って、ドルの保有量を下げ、ユーロなどに外貨保有を分散することが大切だ。
(2007/12/28)


福田首相もポチか?

 首相は就任早々、アメリカを訪問した。中国系と言われていたがやはりアメリカ系だった。特に、今回のC型肝炎の解決については、その対応はひどかった。

 C型肝炎は、フィブリノゲンなどの直接投与以外はその原因は考えられない。薬害訴訟の原告が一律救済を求めるのは理解できる。

 しかし、今回政府は一律救済を拒否した。その原因は、責任を認め一律救済を実施した場合、政府の試算では、5,700億円かかることが原因らしい。しかし、米軍には無制限に支出している。

 PAC3の発射実験が成功したと、昨日、自衛隊ははしゃいでいた。時間と場所を決め迎撃する実験は、できレースだ。今後、ミサイル防衛に付き合った場合、アメリカに1兆円支払うことになるようだ。

 それを考えると、5,000億円程度は政府にとって何ほどのこともない。思いやり予算。米軍基地の借り上げ費用。米軍のトランスフォーメーション。自衛隊の予算。「何ほどのことが有ろうか。」

<以下引用>

<薬害肝炎>原告団「首相に突き落とされた」…和解交渉決裂
12月20日11時43分配信 毎日新聞


会見で涙を流す原告団ら=厚労省で2007年12月20日午前10時21分、竹内幹撮影

 「被害者の全員救済」という願いは、かなわなかった。国側が最後まで救済範囲を限定する姿勢を崩さなかったことに、薬害C型肝炎訴訟の原告たちは失望し、和解協議打ち切りを宣言した。

 20日午前、厚生労働省で会見した全国原告団代表の山口美智子さん(51)は「私たちが全面解決という最後の山を登ろうとしているのを、福田康夫首相は突き落とした。舛添要一厚労相も握っていた手を放した」と怒りで体を振るわせた。

 原告・弁護団は19日を福田首相に政治決断求める期限としていたが、最後の望みをかけて、この日朝まで朗報を待った。これまでの5年間の闘いを振り返りながら、原告らは眠れないまま朝を迎えた。しかし、待っていたのは落胆だった。

 山口さんは、原告の中に多くの若者がいることを挙げ「早く人生を取り戻してあげたかったのに……」と涙ぐんだ後、「降伏したわけではない。多くの肝炎患者に報いるためにも、私たちの思いを貫いていく」と必死に前を向いた。

 大阪訴訟原告の桑田智子さん(47)は「次の世代に薬害を残したくない。私たちで終わりにしたい。それだけの思いで、原告は命や家族、すべてを犠牲にして闘ってきた。なぜ当たり前の願いがかなわないのか、本当に悲しい」と語った。東京訴訟原告の浅倉美津子さん(57)は「フィブリノゲンを投与されたことは今でも覚えている。冷たいものが体を駆け抜けたが、その感覚をまた味わっている」と話し、東京訴訟の仲間の名前を挙げ「力が足りなかった。ごめんね」と涙声で叫んだ。

 舛添厚労相はこの朝、東京地裁が国などの法的責任を認めた期間から外れる被害者に対し、創設する基金を積み増す案を示した。全国弁護団の鈴木利広代表は「全員一律救済の理念を理解しておられないようだ。札束でほおをたたくような案で、『要は金だろう』と矮小(わいしょう)化している」と痛烈に批判した。

【北村和巳】

日本は世界の笑いモン6

見下される植民地日本

1.アメリカ大使館賃料滞納問題、たった10年間7,000万円で決着

 アメリカが滞納していた大使館の土地賃料が決着した。10年間の地代がたった7,000万円。1年あたり700万円だ。さんざん滞納したあげく、べらぼうに安い。まあ、アメリカからすれば、沖縄など日本全国の米軍基地の地代は日本が払っているのだからに、細かいことをいうな、植民地の地代など払えるかということだろう。(2007/12/09)

 朝日新聞によれば<以下引用>

米大使館、賃料未納が解決 日本政府へ支払い合意

2007年12月07日

 在日米大使館が立つ東京・赤坂の国有地1万3000平方メートルの賃貸料が10年間未納となっている問題で、日米両政府は米側が1年あたり700万円、計7000万円を支払うことで合意した。08年以降の賃料も段階的に引き上げる。未納が始まった98年分の賃料の時効が今月中旬に成立するため、日本政府は米政府を相手取った民事訴訟も検討していたが、期限ギリギリで双方が妥協した。

 97年までの賃料は年額250万円だったが、物価や賃料水準の上昇も踏まえ、98年から段階的に10倍まで引き上げる値上げ案を日本側が示したところ米側が反発。交渉が断続的に続いていた。

 今回の合意では、98〜07年の賃料は年700万円とし、一括で支払う。さらに08〜12年は年1000万円、13〜27年は年1500万円に引き上げる。民間水準に比べればなお割安だが、日米両政府間の訴訟になれば両国関係に悪影響が出る可能性も踏まえ、日本側も妥協した。

 国有地を在日公館の敷地として貸し出している相手は米英など4カ国。英国大使館が立つ東京・一番町の国有地(3万5000平方メートル)の賃料は年3500万円だ。

<引用終わり>

2.思いやり予算減額アメリカ拒否

 今後3年間の米軍駐留経費の交渉があり、アメリカが強行に減額を拒否し日本は押し切られそうだという記事を読んだ。もともと、アメリカが財政的に苦しいときに、法的に支出の根拠のないお金を出すために、「思いやりという」根拠で支出したお金だ。日本が財政的に苦しい今、アメリカも思いやり予算はいりませんというのが同盟国の信義だろう。まあ、同盟国でなく植民地ならしかたがないか。
 しかし、アメリカ大使館賃料滞納問題、思いやり予算の昨年並み支出、米軍再編に伴う5兆円の支出など主権国家としては考えられない支出が続いている。こんな税金の使い方をしていたら民主主義国家ならとうに政府は倒れているだろう。 国民がおとなしいのか、政府・自民党がアメリカの傀儡政権なのか。
 これでインド洋の米艦にただのオイルを入れてあげることにしたら。さらに100億円単位の支出になるのだろう。いったいいくら自民党はアメリカに貢ぐのだろうか。(2007/12/09)

朝日新聞以下<引用>

思いやり予算減額難航
2007/12/09

 来年3月末に期限が切れる在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の改定交渉が大詰めを迎えている。日本側は厳しい財政事情を潜まえ減額を求めるが、東国側は強硬に反対。日本政府内でも大幅削減にこだわる財務省と対米関係の悪化を懸念する外務省との足並みが乱れており、78年以降、日本側が暮5兆円を超える負担をしてきた構造にメスを入れるのは難しそうだ。(山田明宏、佐藤武嗣)

 思いやり予算は日米地位協定に基づくものと、その範囲を超えるため、特別協定によって規定された負担の2種類がある。
 現行の特別協定は@日本人基地従業員(上限約2万3千人)の基本給A施設の光熱水費B訓練移転費−などの項目を定め、07年度は約1400億円を計上した。
 日本政府は当初、約250億円を占める光熱水費の削減や基地従業員の大幅削減を要求。これに対し、米側はイラク戦争の戦費拡大なぜを理由に現状維持を強く主張、議論は平行線のままだ。
 米国が強硬姿勢を崩さぬなか、日本政府内の温度差が日立ってきた。
 財務省はあくまで大幅カットを主張。対する外務省は光熱水費の削減断念を防衛省に水面下で打診。防衛省は財務省から防衛予算を削られることを恐れ、交渉続行を主張するといった有り様だ。
 政府は週明けにも、関係各省の担当者が協議し、最終的な方針を固める予定だが、強気の米側押し切られそうな形成だ。その背景には「インド洋から自衛隊を撤収した負い目がある」(外務省幹部)福田首相が11月のブッシユ米大統領との会談で「日米同盟関係が揺らぐことがあってはならない」と確認したこともあり、大幅削減を迫りにくいという。

のしかかる軍再編経費

 思いやり予算として、在日米軍駐留経費を日本側が負担するようになったのは78年。87年からは、日米地位協定では理屈がつかない日本人従業員の退職手当などを「特別協定」を結んで負担。支援項目は次々と拡大して拠出額も膨らんだ。これまでの総額は5兆円を超える。こうした駐留経費に加え、日本政府は米軍施設の借料や基地周辺地域への対策費も負担。在日米軍に関連する負担経費の総額は年間6千億円前後にのぼる。
 今後は、3兆円規模といわれる米軍再編関連の負担ものしかかる。こうしたことから、米軍再編をめぐる日米協議で日本側は、巨額の米軍再編経費を見越して、思いやり予算を抜本的に削減しようと模索した。財政事情の厳しい今の日本に「思いやり」の余裕はない。湾岸戦争で人的貢献がないど批判された当時と比べ、アフガニスタン戦争やイラク戦争で自衛隊を出し、対米貢献も果たした。米軍再編協議で、米側の求めに応じて軍事面での「日米融合」を確認するなど、日米安保の「片務性」は徐々に見直されつつある。

<引用終わり>

3.果てしない日本国民の税金の支出

 今までの思いやり予算の支出5兆円余。米軍再編費用3兆円(グアムの米軍住宅は1軒の建築費8,000万円らしい。あああほらしい)。湾岸戦争1兆円余(130億ドル支出するも感謝されず)。イラク戦争支援1兆円余(イラクへの債権放棄と経済援助)。果てしない税金の支出である。
 また、金融では、バブル崩壊の住専へ税金投入し、また、長銀処理ではファンドに不当に安く譲渡した。その後、アメリカのハゲタカファンドは日本で手広く商売している。自民党と外務省はアメリカと日本国民のどちらの方を見て政治をしているのだろうか。
(2007/12/09)