胃の病気   広報「さかい」に掲載してものです

 胃は心の鏡と言われるように、緊張や不安などの精神的ストレスの影響を受けやすい臓器です。一般によく「五月病」と言われるように、五月頃に胃潰瘍や十二指腸潰瘍が発生しやすいのは、就職や配置転換による環境の変化によるストレスのためだと考えられています。
 しかし、最近ではとても良く効く薬(H2ブロッカーやPPIなど)が開発されたので、胃潰瘍や十二指腸潰瘍でも手術を受けることがめっきり少なくなりました。それに伴って、急性胃炎の治療も格段に進歩しています。
 慢性胃炎の治療は、精神的ストレスを避けて、できるだけ規則正しい生活をし、食事はよくかみ食べる量は「腹八分」にし、それでもだめなときには薬に頼ってください。なお胃が弱いと思っている方は、風邪薬や神経痛、リュウマチなどの薬の中に胃に良くないものがありますので、その旨を医師又は薬剤師に相談してください。
 ただ問題なのは、慢性胃炎が胃癌の発生母地だと言われているので、一年に一回必ず胃の検診を受けるようにしましょう。
 早期胃癌(手術で治る胃癌)では自覚症状がほとんどないことが多いので、検診を受けることが特に大切です。最近、胃粘膜に生息するヘリコバクター・ピロリと呼ばれる菌が話題になっています。これを除菌すると消化性潰瘍の発生や再発が予防でき、慢性胃炎も改善し、ひいては胃癌の予防になるなどと言われています。季節がら食中毒にかからないようにご注意ください。
 ☆平成12年11月に保険での治療が認められました。検査方法と治療方法も確立されましたので、ご希望の方は申し出てください。ただし、条件として「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」に罹っている方のみになります。
(一部平成18年4月改変) 

としちゃん55の部屋

Started on 20th. July 1997 and last modified on Jan. 1st. 2001