肝 臓 病 の 話
肝臓の働き
- 右季肋部にある人間の体の中にある一番大きな臓器(1〜2 、小学生でも1kg位)
- 化学工場→加工場
3大栄養素の合成、蓄え
蛋白質(体の細胞の原料、小腸でアミノ酸→アルブミンなどの蛋白質に加工)
人間の体は約100兆個の細胞でできている
一日に平均60〜90 必要
脂肪 (エネルギー源、ホルモンの材料、胆汁を合成)
男の体重の1/6、女の1/4が脂肪
炭水化物(エネルギー源、澱粉→小腸で吸収→ブドウ糖→グリコーゲンに加工)
- ゴミ処理工場
ばい菌を殺す→クッパー細胞
解毒→アルコールをアセトアルデヒドに分解
有害物質(薬など)を無害化
ホルモンなどを分解
- 必要な栄養やビタミン類などを蓄えておく
- 胆汁の生産、プロトロンビン(フィブリノーゲン→フィブリン)の生産
↓
トロンビン
↓
フィブリン→→→フィブノーゲン→→→血液凝固
- 代償作用がとても強い(よく機能する、少しぐらいやられてもなんとかカバーできる)
肝臓病
- 成人病で第4位の死亡率(肝疾患は全死亡順位の第8位)
- 原因 ウイルス アルコール 薬
- 種類 ウイルス性肝炎 急性肝炎 慢性肝炎 薬剤起因性肝障害
アルコール性肝障害 脂肪肝
- ウイルス性肝炎
A型肝炎 経口感染(東南アジアなどに多い)、A型肝炎ウイルス(RNA)による
10〜60日(平均30日)の潜伏期
風邪によくにている(咽頭痛、せき、痰などはない)、
経口感染(東南アジアに多い)、A型肝炎ウイルスによる
B型肝炎 B型肝炎ウイルス(DNA)による、血液感染、20日〜6カ月の潜伏期
母児垂直感染、ワクチンによる予防が可能
キャリア(感染しているが発病していない状態)→感染予防、
インターフェロンが効く(?)
C型肝炎 C型肝炎ウイルス(RNA)による、サブタイプ(T〜W)
発病した人の70%が慢性化する
インターフェロン(α、β)が効く?
D型(RNA)、E型(RNA)、F型(?)肝炎
- アルコール性肝障害
アルコール性脂肪肝
アルコール性肝炎
アルコール性肝硬変→アルコールを日本酒換算で一日に5合ずつ15年間飲み続けると肝硬変になる
- 薬剤起因性肝障害→不要な薬を飲まない
風邪などを灯かないように
- 肝硬変症 アルコール、慢性肝炎から
食道静脈瘤、腹水、手掌紅斑、女性化乳房
将来は肝癌になる確率が高い
- 肝癌
原発性肝癌 → ウイルス性肝炎が慢性化した肝硬変が原因(70〜80%)
転移性肝癌
- 脂肪肝 → 脂質代謝障害により、多量の脂肪が肝細胞内に貯留した状態
正常:5%の脂肪 → 30%以上を脂肪肝とする
過栄養性脂肪肝 → GPT>GOT、
アルコール性脂肪肝 → ※エタノール60g以上を少なくとも5年以上呑続けると発症しやすい
→ GOT>GPT
ChE値、T.G.が正常上限を超える、肝腫大あり
(※日本酒3合、ビール大ビン3本、ウイスキーシングル6杯以上)
症状
- 発熱、脱力感、だるさ、食欲不振、吐き気、手掌紅斑(手のひらの膨らんだ部分が赤くなる)
- 黄疸、クモ状血管腫(首、胸などに星状の毛細血管拡張)
- 肝臓がはれる、腹部膨満感
- 無症状のことが多い 早期発見→定期検診、血液検査、腹部US、CT
予防
- アルコールを飲み過ぎない
- 食べ過ぎない
- 薬をやたらに飲まない
- 食生活 加工食品を避ける
植物油(リノール酸、リノレン酸を含む)
油っこい食品を食べない(即席ラーメン等)
朝食を食べる
栄養のバランスを考える(皿の数を増やす)
良質の蛋白(卵、牛乳、肉類、魚類、大豆、豆腐、納豆など)
緑黄色野菜、海草
旬のもの
糖質(ご飯、うどん、パンなど)はほどほどに
- 日常生活 アルコールの量→★適度に
風邪をひかないように
便秘をしない
食後30分はゆったり
休養をとる
★日本酒2合、ビール2本、ウイスキーシングル4杯以下で、
食べながら飲む、休肝日を週に1〜2日
アルコールの分解能 アルコール0.1g/1H/1kg
(日本酒3合/12H/60kg)
酒に強い弱いは体質、肝臓の傷みはアルコール量に比例する!
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