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    4作目、真の支配者は?
     1項目

       今日は朝から雨だった。
       唄の文句ではないが、ヒマなのでたまっていたDVDを、ゆっくりと見る事にした。
       さて見たい作品はいろいろとあるが、なにを見る事にしょうか?ちょっとふるいが『猿の惑星』でも
      見る事にしょう。

       リメイク版のティム・バートン監督の『プラネット・オブ・ザ・エイプ』も良かったけど、やはり昔の方の
      作品が衝撃的で、私としては好きである。
       ということで、1968年の昔版を見る事にして、一作目をレコーダにセットした。
       お馴染みのシーンから始まり、名場面が続いていく。
       一作目、2作目『続・猿の惑星』、3作目『新・猿の惑星』と見ていく。やはり感じる事は作品が続い
      ていくうちに段々と内容のレベルがさがっていくような気がする事だ。『荒野の7人』もそうだったし、
      『ロッキー』なんかもそうだと思う。逆に『バットマン』とか『ス−パマン』『スパイダーマン』みたいな
      ヒーロもんは、質があがっていってる。

       おっと、映画の批評をやっているわけではない。『猿の惑星』のことだ。しかし、3作目ぐらいまで
      くるとシリーズ全体の内容の説明付けがあり、私は原作を見ていないのだけれど、何か強引さがうか
      がわれるような気がしてくる。最もピエール・ブール原作は、始めの一作目だけらしいが。
      後は、一作目がヒットしてから企画されたとの事。

       ようするに猿がどうして人間にとって代わったか、と言う事のこじつけ(笑)である。まあ、結局は
      エンドレスで因果が因果を巡り、ってなもんですが。突然変異ではないということ。うん?違った
      かな、あのヒーローの猿さんは誰の子孫だったけ。
       そうそうコーネリアスとジーラの子供の子孫のはずだ。確かシーザーとかいったっけ。

       まあ、それはおいといてですね、私に言わせれば猿が人間にとって代わるなんて、ありえん事で
      茶番といわざるをえんですな。あの下等ないきものの猿が人間を支配するということは。
       笑わざるをえない。
       ん?電話がなっている。画面に写っているのは友人のウラシマン矢尻からだ。

       彼ならこういう映画のレクチャーは得意だろう。たいして見ているとは思われんのだが。
      「サー。脇です。」
       何のようじゃと言う思いをにじませつつ応答した。例によって頭を紫色に染めた矢尻が画面一杯に
      写っていた。
      「脇さん。時間があいたら飯でもいきませんか。」
       時間なんだ地球の裏側までもあいとるわい。と思いつつ
      「そうやの。ちょっとならええよ。」
      「そしたら、角のヒューマン・エイプと言う店にしましょか。」
     
       矢尻なら猿なんどに人間が支配されるという話が、いかに荒唐無稽かという事だというのが
      判ってくれるだろう。最も彼と私では種族が違うがどちらにしても、この2055年現在、地球を人間に
      代わって支配しているのは、高貴で偉大なる我ら昆虫さまであるからだ。さあDVDも見終わったし、
      夕食の主食である人間と猿どもを食べにいくとするか。

          4作目、真の支配者は?終わり

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