しのびびとの群像
水滸伝(横山光輝・光プロ)1970年作
第一回
今まで忍者さんばかり、キャラってきましたが種切れに・・・
いえいえ気分替えと言う事で、横山先生の(どこが違うねん)
水滸伝(35年前の作品)をば、とりあげました。ただし108人
中、作品(希望ライフ所載・潮出版社)に出てくるのは半分
ぐらいなのであとは、例によって作画しました。
あと、お話として吉川英治先生の新・水滸伝(講談社発行・1975)
を参考にさせていただきました。
王進から史進、そして魯智深へ
今から九百年程前、大宋国の時代。天下に悪疫が
流行り人々は飢えに苦しみ、夜は夜で野盗の跋扈に恐れ
おののいていた。
禁門の大将軍・洪信(こうしん)
勅使として龍虎山に、病魔調伏の
祈りを頼みに、虚靖天師をたずねて
きた。→
龍虎山(道教の大本山)・虚靖天師
(きょせいてんし)
皇帝よりの願いをさとり、開封東京に
先に行っていたが、洪大将を気の毒に
思いそれとなく、知らせにきた。
←
摩耶殿の奥、伏魔之殿(ふくまのでん)。
世界中の魔物を封じ込めてある。その
なかの石碑、洪にあって開くと彫ってある。
洪大将はそれを見て石碑を倒した。
そのとたん・・・鮮光と供に百八の星が。
←
禁軍教頭・王進(おうしん)
禁軍(都軍)師範、棒鎗術の名人。
高きゅう(人偏に求)にささいなことで、
言いがかりをつけられ追放される。
経略(城代)の老ちゅう(禾へんに中)
を頼って延安ノ府へ・・・→
龍虎
龍虎山
●
東京開封府
●
華州
王進の母
←
華州・華陰県・史家村
史進の父・
史大公
(したいこう)
史家村の庄屋、
史進の父。→
天微星・九紋龍 史進
(くもんりゅう ししん)
王進に棒術の手ほどきを受け
る。その後、陳達と戦い捕らえる
が朱武たちに哀訴され、山賊と
しりながら好を通ずるようになる。
それを李吉という村の嫌われ者
に、県城の役人に密告される。
両刃三尖刀の使い手。→
地周星・跳澗虎 陳達
(ちょうかんこ ちんたつ)
小華山を根城にする、山賊の頭目の一人。
長槍が得意、跳澗とは谷を跳ぶという意味。
史進に挑むが敗れて捕まる。→
地魁星・神機軍師
朱武(しんきぐんし しゅぶ)
二刀使い、自分では兵法と謀略
が得意だと。囚われた陳達を助けに
・・・始めのイメージより大物。後に
軍師の一人となる。→
地隠星・白花蛇 楊春
(はっかだ ようしゅん)
大桿刀(おおなぎなた)が得意。
白面の妖蛇。
←
渭州・経略府
提轄(憲兵)・天孤星・花和尚
魯達(魯智深)
(かおしょう ろたつ・ろちしん)
経略府提轄(憲兵)、史進と杯を交わ
している時に、歌唄いの親娘の災難を
聞き二人を逃がし、その元凶の鄭を
懲らしめに行き誤って撲殺してしまう。
体に花の刺青。→
肉店主人・鄭(てい)
俗にいう、町の顔役。悪役。
←
歌唄いの親娘・金と翠蓮
(すいれん)→
代州雁門県
長者・趙(ちょう)
翠蓮の旦那。翠蓮たちの恩返しに、魯達を匿い逃が
そうとして、僧になることを
勧める。→
五台山文殊院長老・智真(ちしん)
魯達に得度して、智深の名前を与えてくれる。
←
●
代州
渭州
●
▲
五台山
●
青州
▲
桃花山
青州桃花山
地僻星・打虎将 李忠
(だこしょう りちゅう)
膏薬売りなどで各地を放浪。
史進の少年の頃の、棒術の先生。
桃花山の山賊。
←
地空星・小覇王 周通
(しょうはおう しゅうつう)
桃花山の山賊、李忠に負けて
頭領の座を譲る。
李忠の弟分。
←
瓦罐寺
(がかんじ)
崔道成(さいどうせい)
寺を根城にしている悪僧。史進と
魯智深に成敗される。→
飛天夜叉 丘小一
(ひてんやしゃ きゅうしょういち)
史進と魯智深に成敗される。
もと行者、腕は立つ。→
東京開封府
禁軍師範・天雄星・豹子頭 林冲
(ひょうしとう りんちゅう)
魯達と義兄弟の杯を。高家の
罠にかかり逮捕され、牢城へ。
蛇矛、槍棒が得意。→
林冲の新妻
→
高球の養子。高世徳
(こうせいとく)
林冲の妻に横恋慕して
林冲を罠にかける。
←
開封奉行所・奉行
林冲を裁く、孫定の上司。
←
与力・仏孫子 孫定
(そんてい)
良史、林冲を死罪から
助けてくれる。
←
林冲、無実の罪で牢城へ
林冲の押送役端公・董超と
薛覇(とうちょうと、せっぱ)
始めは高家に示唆され、林冲の
命を狙うが途中から魯智深が
現れ手が出せなくなる。→
天貴星・小旋風 柴進
(しょうせんぷう さいしん)
滄州県横海郡の侠客大尽。林冲を
人目みてその只ならぬを悟り、いろいろ
と便宜を計ってくれる。→
牢城営の管営(奉行)
陸謙に金でつられ、林冲を
亡き者にしようとするが、逆に
殺される。
←
滄州・牢城
殿帥府副官・陸謙
(りつけん)
林冲を亡き者にしようと、いろんな手をつかってくるが。
最後は林冲に殺される。→
梁山泊
見張り番・地囚星・旱地忽律
朱貴(かんちこつりつ しゅき))
沂州(きしゅう)沂水県居酒屋の
息子、陸のワニという渾名。
梁山泊の見張り役、茶店の主人。→
梁山泊・頭領・白衣秀士
王倫(おうりん)
器量が狭く、林冲の参加に
反対するが、杜選たちに勧め
られ仕方なく認める。→
地妖星・摸着天 杜選
(もちゃくてん とせん)
天にも届くほどの巨漢という
渾名。
王倫の時の副頭領→
地魔星・雲裏金剛 宋万
(うんりこんごう そうまん)
雲つかみの仁王という渾名。
王倫の時の副頭領→
梁山泊入りを断った楊志は北京大名府へ
親衛隊将校・天暗星・青面獣 楊志
(せいめんじゅう ようし)
役目に失敗して、身を隠していたが赦免の
令で都に戻ってきた。しかし高きゅう(人偏に
求)に追放される。その後、北京大名府で
管軍提轄使(民兵長)に。→
東京開封府
やくざ・無毛虎 牛二
刀を売っていた楊志に、
絡み斬られる。
←
北京大名府
留守司(北京軍司令官、兼守護職)
世傑 梁中書(せいけつりょう
ちゅうしょ)
太師(太政大臣)の蔡京の女婿。
軍権、民政を一手に握っている。
左遷されてきた楊志を気に入り、
引き立ててくれる。→
兵馬都監・李天王 李成
(りせい)
北京軍、兵馬都監→
天空星・急先鋒 索超
(きゅうせんぽう さくちょう)
北京軍の将校、楊志と御前試合
で引き分ける。楊志と並び
提轄使(憲兵長)に任命される。
短気で無鉄砲、金さん斧の
名人。→
第一回おわり
東京開封府
龍虎山
小華山
(華州)