「夜鳴き」 その後に

(他作解説)


 R計画第二十四弾は、へっぽこ様よりいただくことになりました。
 この場を借りて、厚くお礼申し上げます。
 参加されるたびに、一つ一つ色の違った作品で、読後の感覚が独特なのも特徴的です。

 

 へっぽこ様曰く、今回の作品は、いつになく女性的な視線であるそうです。
 主人公が女性の一人称である点も見逃せないところですが、登場人物においても、そのことが伺えます。

 

 展開は、オーソドックスのギリギリの線。
 あるところまでは崩されていて、ある一線だけは絶対にセオリーを超えていない。

 女性の行動は積極的に見えて、その実、彼女自身がのちに気付くように、受動的である。
 真実と嘘が逆転しているような、それでいて、嘘を真実として錯覚するような。

 

 とにかく、読んでいって、読み終わった時に気付かされる女性の本音。
 こんな本音を秘めているのは、女性でだけでなく男性も同じ。

 

 心に何か刺しこんでくれるような、そんな作品です。