R計画第十四弾 「しあわせの音」


 R計画第十四弾は、へっぽこ様から頂戴することが出来ました。
 この場を借りまして、厚く御礼申し上げます。

 

 まず、「これ、本当に戴いてもよろしいのですか?」と言うのが正直な感想です。
 いえ、決してR計画が呑気なものではないとは思っているのですが、本当にいいのかなと。

 それほどまでに、味が深いという言葉では済まされないような作品です。
 これはなかなか書けない作品だと思います。
 この作品のような雰囲気を出せたなら、それはもはや何かの領域に足を踏み入れている…。
 そう思わずにはいられない作品です。

 

 今までも、「水葬」や「歌姫」などでその凄さを実感してきましたが、今回の作品も圧倒的な雰囲気があります。
 オリジナルを見せてもらえてよかったと思える程に。

 小説を読んでいる方々なら、完全とはいかないまでも消化できるでしょう。
 そして、是非消化に挑戦してみて下さい。

 

 最後にもう一度言わせていただくと、見事な処理です。
 「しあわせの音」が何かは勿論、それに至る経緯は展開は読めていても「そうくるよな」と思わせてくれない。
 女から見た男の本質ってこうなのかもしれません。
 隣の家族の存在も、綺麗な対比と時間の流れというものを現しているように思えます。

 また一つ、乗り越えたいと思う壁を目の前に突きつけられた気分です。
 負けていられませんね、これは。

 

 あとは御自分の眼で確かめて下さったことが全てです。

 それでは、これにて他作解説を終わらせていただきます。
 感想にしかなってない気もしますけどね。

 

H14.12.23
小田原峻祐