新説・炎の紋章

後書きにかえて


 初めて後書きだけでページを作らせてもらいました。

 別に自分で作ってるので、作らせてもらうと言うのも変な話ですが。

 

 新説・炎の紋章、いかがだったでしょうか。

 ヒルダを主人公としてしまった時点で、最後まで書けない事はわかっていました。

 当初は途中からアーサーに主人公を変えて、全五話でラストまでもっていこうかと
思っていましたが、一気に書上げようとした反動からか、ヒルダの死で終わろうと
結論付けました。

 親世代にも登場可能なキャラクターで、最後に倒されるヒルダ。

 アルヴィス皇帝よりも後に殺される彼女は、言わば旧聖戦の最後の生き残りと
なるわけです。

 ヴェルトマーの公女としてフリージに嫁いだ彼女が、果たして峻祐のような考えを
していたかは、到底わかりません。

 そして、設定は全て峻祐の想像の産物です。

 アゼルとティルテュ、ヒルダ、アルヴィス、アイーダ……そしてアーサー。

 皆、ファラの血を引く者達が、この物語の中核を占めていたのではないか。

 だからこその、新説・炎の紋章なのです。

 

 外伝は、峻祐がどうしても書きたかった部分に加筆・修正を加え、
一つの物語として掲載しました。

 外伝の第一話は、アサフィーの伏線を張ったままで終わってしまった懺悔です。

 アーサーが主人公に成り代わった場合、もう少しダークなアーサーを描き、
その上でアサフィーの一話を挿入する予定でした。

 ですが、ヒルダの死で完結づけた為、このような形の掲載となりました。

 本当はこれも本編の中に含め、スケールの大きな小説を書きたかったのですが、
力及びませんでした。

 外伝の第二話は、少し風変わりな、これぞ峻祐の真骨頂とも言うべきシーンです。

 あくまでヒルダに拘りつづけ、最後の一つ前までの掲載予定では、このシーンが
エピローグでした。

 ですが、ヒルダの死で終えた場合、現在掲載している形式でも蛇足な気がします。

 更にこのシーンをつけることは、作品自体の切れ味を更に悪くすると思い、
切り離しました。

 本編の切れ味が鈍い……力不足を感じました。

 

 ここまでどうも良い面を強調していませんが、
少なくとも他人様に見せれる勇気があります

 幾つものお蔵入り作品を持っていますが、この作品はFEだからと言う甘えなく、
今の時点での小田原峻祐はこのような作品を最低限にしているぞと言う感じです。

 オリジナルに比べ、FEの採点は甘いです。(自分でなんとなく感じます)

 HP開設当初に比べると、どうもその切れ味が鈍い気がする。

 固定されていない小説形態……。

 ですが、現状の小田原峻祐の小説はこのようなものであると言うべき作品ですね。

 決して無茶をして背伸びをしたわけでもなく、ただ、指の動くままに書いた。

 手抜きもしていません。

 HPに慣れてしまった分、自分自身の緊張が解け、肩肘をはらない作品が増えて
きました。

 それが、この「新説・炎の紋章」に集約されたのではないかと。

 

 

 この作品を書き終えて(この時点では外伝の第二話が残っていますが)、
小田原峻祐の一区切り。

 ネット世界に飛び出して、言わば一つの居場所を作り上げた。

 まだまだ広く知られない、世の中に数あるサイトのほんの一つに過ぎませんが、
それでも峻祐には大きなもの。

 カウンターやBBSを見ても、自分ではない誰かが作品を見て下さっています。

 緊張感を持って飛び出して、その緊張感がほぐれて来た時の作品として、
「新説・炎の紋章」があるのです。

 

 オリジナルは既に書き上げた作品のリメイクが中心で、
悪く言えばこねくり回しています。

 FE小説はそうじゃない。

 一度きりのアタックと言わんばかりに、初めからパソコン一発勝負。

 どちらが良いとは言わない。

 どちらも小田原峻祐の作品であり、その時点での成果です。

 

 一区切りついた今、このページを作る事で自分の考えをまとめました。

 こんなページも掲載することで、峻祐は自分を奮い立たせるつもりです。

 すぐに消せるものですが、誰かが見たのかもしれない。

 そう思えば、峻祐には価値あるこのページ。

 「新説・炎の紋章」の後書きにかえて、このページを掲載させて頂きます。

 

 さて、ボチボチ行くとしますか。

 小田原峻祐が目指す、「胸が痒くなる、キレのある小説」へ。

まだまだ未熟ですが、それなりのプライドを持ってやっていきたいと思います。

 

では、これにて。

平成拾参年 皐月  小田原峻祐