Web拍手ログ12


過去にWeb拍手で公開していた小ネタたちです.
本編ネタばれもあるので,ご注意ください.


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ここから先は,13−2話のおまけをお楽しみください.

マージ「ラート・ウィル.おひさしぶりです.18年ぶりでしょうか.」(喜)
ウィル「18年?」(@_@)
キース「さすがに覚えていないよ,マージさん.」(笑)
マージ「あなたがラート・リアンのおなかにいたころ,私が『おはようございます.』と声をかけたら,あなたは足をけって『おはよう.』と答えてくれました.覚えていらっしゃいますか?」(期待)
ウィル「…….」(無理だ.)
キース「生まれる前のことなんて,覚えていないよ.」(笑)
マージ「それなら,……あなたが生まれたとき,あなたを六番目に抱っこしたのが私です.覚えていらっしゃいますか?」(期待)
ウィル「…….」(無理だ.)


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ここから先は,13−5話のおまけ「兄弟水入らず」をお楽しみください.

ライクシード「まず兄さんに聞きたいことがあります.」
バウス「何だ?」
ライクシード「ミユは妊娠しているわ,セシリアには彼氏ができているわ,兄さんはマリエと婚約しているわ,これらはいったいどういうことですか!?」(怒)
バウス「……まぁ,気にするな.」(汗)
ライクシード「気になります.ウィルは私には,一言も言わなかったのですよ.」
バウス「言うわけがないだろ.友だちじゃあるまいし.」
ライクシード「私は大けがをした彼の看病をしたり,一緒に海賊退治をしたり,眠れない彼につきあって夜通し酒を飲んだりしたのですよ.当然,友だちカテゴリに入っているでしょう.」
バウス「お前,なんで恋敵とそんなに仲よくしているんだ…….」

バウス「ウィルのことは置いといて,スミはいいやつだぞ.」
ライクシード「本当ですか? あのウィルの弟ではありませんか? セシリアがミユみたいに妊娠したら,どうするのですか?」
バウス「ウィルとスミには,血縁関係はない.それからスミはへたれだから,手ははやくないぞ.」
ライクシード「血のつながりよりも,心のつながりでしょう.あのウィルを“先輩”と呼んで慕っているのですよ.」(怒)
バウス「いや,だがスミはいいやつだぞ.」(くそっ,なんで俺があいつを擁護しないといけないんだ.)

ライクシード「私とウィルがミユを探している間,兄さんはマリエといちゃいちゃしていたのですね?」(ひがみ)
バウス「ねたむ必要はない…….俺たちはずっと清い仲だ.」(遠い目)

バウス「お前は,カリヴァニア王国で恋人はできなかったのか?」(いい加減,ミユのことはあきらめてほしい.)
ライクシード「残念ながら…….」
バウス「どんな女が好みなんだ?」
ライクシード「そうですね.……悪漢たちから逃げている女性がいて,私が彼女を助け出して,彼女が私にほれてくれたらいいのですが.もしくは電車の中でよっぱらいに絡まれている女性がいて,私が彼女を助け出して,彼女が私にエルメスのティーカップを贈ってくれたら,」
バウス「どこかで聞いた話だな.とりあえず,そんな都合のいい展開はそうそうないぞ.」
ライクシード「海賊の頭領の妻からは,結婚してくれと頼まれたのですが.あと,王城のメイドからも,せまられて,――それから,よく利用していた宿屋の娘に,酒場で出会った女性に,……漁師の妻からは,夫と離婚してあなたと結婚したいと,」
バウス「そうか…….もう話さなくていい.」


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ここから先は,13−8話のおまけ「図書室にて」をお楽しみください.

ウィル「本を貸して.」
司書「ええ!? あなたは確か,二年前に本を盗んだでしょう!?」
ウィル「うん.ごめんね.」
司書「しおらしく謝っても許しません! 本は貸しません.」
ウィル「分かった.じゃぁね.」
司書「ま,待ってください! そんなに落ちこまなくてもいいじゃないですか?」
ウィル「へ?」(確かに僕は落ちこんでいるけれど,本とは無関係だよ…….)
司書「あなたは過去の悪行をとても反省しているようです.だから貸します.」
ウィル「……ありがとう.」(どうしよう,反省していないのに.今から,がんばって,反省しよう.)
司書「絶対に本は返却してくださいね.あと,やぶいたり,ぬらしたりしないでください.」
ウィル「分かった.約束する.」


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ここから先は,番外編「メッセージ」のおまけをお楽しみください.

お風呂の後で

ウィル「ミユちゃんから聞きそびれたのだけど,」
キース「何?」
ウィル「なんでミユちゃんは,大神殿で暮らしているの?」
キース「あー,くわしいことは知らないんだけど,――最初から説明すると,おとといの昼過ぎにミユは大神殿にやってきたんだ.」
ウィル「なんで?」
キース「神の塔に入るために.」
ウィル「…….それはミユちゃんの意思で?」
キース「そう.それで俺は大神殿の門のところで,彼女の乗った馬車を出迎えた.だけどミユは,すげー体調が悪くてさ.」
ウィル「なんで?」
キース「つわりだったらしいよ.そのときは誰も,彼女が妊娠しているなんて考えなかったけれど.とにかく俺は,ミユの顔色が悪いから,声をかけることができなかったんだ.それで,すごく心配していた.」
ウィル「うん.」
キース「そしたら,昨日の午前中だったかな? シリル隊長,――あ,俺の上司ね,上司がこう言ったんだ.『ミユ様はすでに妊娠していらっしゃる.大神殿で出産なさる予定だ.なので,護衛の兵士をつけたい.』」
ウィル「なんで護衛がいるの?」
キース「一応,聖女であるミユの妊娠だからね.基本的に,護衛は二人以上つくよ.あとお世話係も,二人以上つくね.ミユには俺とマージさんしかいないから,ミユは冷遇されていると言ってもいいね.ミユは気にしていないようだけど,マージさんは怒っていたよ.」
ウィル「ふーん.」
キース「で,話は戻るけれど,俺は上司に,ミユの護衛をやりたいと申し出た.そして,俺以外にやりたいやつがいなかったから,俺に決まった.」
ウィル「…….ミユちゃんって,人気がないの?」
キース「ないよ.だって二年前に大神殿で大暴れして,火事を起こした女性だもの.いまだに語りぐさだよ.」
ウィル「…….」
キース「で,俺の給料は上がったんだ!」
ウィル「え? なんで?」
キース「そりゃ,もちろん,門番よりも聖女様の護衛の方が給料はいいさ.だから俺にとってミユは,幸運の使者だな.」
ウィル「僕にとっても,そうだよ.」
キース「それはよかった! さぁ,我々の幸福の象徴に会いに行こう.そろそろ医者の診察が終わっているはずだ.」


最終回のおまけ

スミ「先輩,最近,青の服が多いですね.」
ウィル「うん.ミユちゃんが『似合うね.かっこいい.』って言ったから.」(にっこり)
スミ「予想どおりの答をありがとうございます.でも,たまにはミユさんの意見に左右されずに服を選んだ方がいいですよ.」
ウィル「そうだね.じゃぁ,明日は茶色の服にするよ.」
スミ「なんで茶色なのですか? 好きなんですか?」
ウィル「今年の流行色は茶色だから.」(にこにこ)
スミ「は? 流行ですか?」
ウィル「キースさんが,『若いんだから,流行の最先端にいなくちゃ駄目だよ.』って言っていたし.」
スミ「先輩,流行なんか気にするのですか?」
ウィル「うん,僕はおしゃれに目覚めたの.イケてるメンズのファッションリーダーを目指してがんばるね.」
スミ「…….」

セシリア「スミ,今日は奇抜なファッションね.」(@_@;)
スミ「イケてるメンズのファッションリーダーの助言に従った結果,こうなったんだ.」(がっくり)
セシリア「その人の服のセンスは,個性的というか独創的というか,」
スミ「もともと黒しか着ていなかった人だしなぁ.」
セシリア「ウィルなの!?」
スミ「そ.今日の先輩は,俺なんかより,だんぜん突拍子もないへんてこりんな服を着ているよ.」

スミ「ミユさん,ウィル先輩を注意した方がいいですよ.」
みゆ「え? 何について?」
スミ「あの服のセンスはめちゃくちゃです.」
みゆ「確かにちょっと奇想天外だけど,ウィルは何を着ても素敵だもの.」(にっこり)
スミ「…….」(駄目だ,ただのバカップルだ…….)

+++

みゆ「ウィルと結婚することにしたの.」(にこにこ)
スミ「おめでとうございます.」
セシリア「今から結婚するということは,今まで結婚していなかったの?」(びっくり)
みゆ「そうよ.」
セシリア「そんな,おかしいわ.ミユは妊娠しているのに,なんで結婚していないの? 結婚してから,身ごもるのよね?」
みゆ「それは……,その……,」(しどろもどろ)
セシリア「実は妊娠していなかったの? でもつわりがあったのに.それに,神の塔にも入っていないのに.」(混乱)
みゆ「いや,妊娠はしているのだけど.……スミ君,セシリアに説明してあげて.」
スミ「無理です.俺がセシリアに教えたら,バウス殿下とライクシード殿下に殺されます.」

セシリア「なんで結婚していないのに,子どもができるの?」(パニック)
そこへウィルが部屋に帰ってくる.
ウィル「ただいま,ミユちゃん.なんでセシリアは頭を抱えているの?」
みゆ「それは,かくかくしかじかで……,」
ウィル「面倒だし,バウス王子に説明させればいいよ.」(にっこり)
スミ「そうですよね! ――セシリア,バウス殿下に聞けばいいよ.殿下もマリエ様も賢いお方だから,セシリアに分かるように優しく教えてくださるさ.」(あのお二人なら,適当にごまかしてくれるにちがいない.)
セシリア「そうよね! バウス兄さまとマリエ姉さまに分からないことは,ほとんどないもの.」

セシリア「バウス兄さま,子どもの作り方を教えて!」
バウス「……今,幻聴が聞こえたが,俺の気のせいか?」
マリエ「いいえ,私の耳にも聞こえました.」
ライクシード「セシリア,まさかスミに何か言われたのか?」(すでに怒りのために,額の血管が浮いている.)
セシリア「そうよ.ライク兄さまは,なんで怒っているの?」
ライクシード「怒っていない.とりあえず剣を磨いておくだけさ.はっはっはっはっ.」
バウス「決闘場所の確保は,俺に任せろ.」
ライクシード「お願いします.速攻で私の剣のさびにしてやりますよ.」
マリエ「…….」(何か誤解が生じているようね.後で,スミから事情を聞きましょう.それから,救護班の準備に,野次馬の整理に,……念のため国王陛下のお耳にも入れた方がいいわね.バウス殿下とライクシード殿下は,すでに頭に血がのぼっていらっしゃるし.)


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ここから先は,「砂漠の歌姫4」のおまけをお楽しみください.

『スミとセシリアが婚約した経緯』

ライクシード「君とセシリアの婚約を許してやる.」
スミ「どうしたのですか? 今まで,『妹は誰にもやらん!』とだだをこねていらっしゃったのに.」
ライクシード「発言を訂正しろ.だだをこねてはいない.」(むすっ)
スミ「何かあったのですか? それは昨日からメイシー様がずっと歌っていらっしゃることと関係があるのですか?」
ライクシード「余計な詮索はするな.」
スミ「承知しました.あと,また妙なうわさが立っていますよ.」
ライクシード「どんなうわさだ?」(ため息)
スミ「ライクシード殿下の命令で,メイシー様は泣く泣く歌っているとか,『離婚したい,砂漠に帰りたい.』と歌を通して訴えているとか,失恋や不倫の歌が多いとか.……あ,あの,殿下,落ちこまないでください.ただのうわさですよ!」
ライクシード「…….」|||orz
スミ「がんばってください! きっと大丈夫ですよ!」

『ひそかに歌の練習をするライクシード』

バウス「そのどへたくそな歌は何だ?」
ライクシード「そんなに下手ですか? 最近,うまくなった気がしていたのですが.」
セシリア「私も最近,歌が上手になったわ.らーららーら〜〜〜!」
ライクシード「ちがうだろ.ら〜らららーらーー! じゃないか?」
セシリア「いいえ,らら〜ららーーっ! よ.」
バウス「いや,らーらーらー,だろ.」
マリエ「…….」(誰も合っていないわ.)


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バウス「スミ,また決闘したそうだな.」
スミ「はい.これで三人目です.ですが,あと一人,決闘の約束があるのです.」
バウス「勝てそうか?」
スミ「もちろんです.さすがにウィル先輩やライクシード殿下レベルの男が出てきたら危ないですが.」
バウス「そうか…….」(遠い目)
スミ「……陛下,嫌な予感がします.」
バウス「安心しろ.しかばねは拾ってやる.」
スミ「そんなことより,ライクシード殿下を説得してください.たがいに死力をつくして戦うはめになりますよ.」

バウス「ライクと決闘するときは,陰でこっそりとウィルに手伝ってもらえばいいのではないか?」
スミ「……陛下,結構,ひきょうですね.」
バウス「別にいいだろ.ライクだって,本気で勝つ気はないのだから.」
スミ「はぁ.でもウィル先輩は絶対に大神殿から出てきませんよ.ミユさんが身重ですし,それに,ベビーベッド作りでいそがしいそうです.」
バウス「意外に,かわいげのある男だな.」
スミ「いえ,ラート・ルアンがベッドを作ると言い出したそうです.ですが,あまりにも手つきが危ういので,ウィル先輩が手伝っているそうです.最初は大神殿の地下で作っていたそうですが,トンカン,トンカンと音が響くので,今は庭でやっているそうですよ.」
バウス「平和だな.黒猫と呼ばれた親子が,庭で日曜大工か.」


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ここから先は,「砂漠の歌姫8」のおまけをお楽しみください.

大広間にて
スミ「バウス陛下,大変です.なぜかメイシー様が前庭でノリノリで歌っています!」
バウス「はぁあ!? なんでそんなことをしているんだ?」
スミ「分からないです.それより,メイシー様は何者ですか? あの人の歌とウィッヂで,前庭は信じられないほどに盛り上がっています.絶対に誰も,彼女がライクシード殿下の妻だと気づいていません.てゆうか,歌声目当てに,街からどんどん人がやってきて,大変なことになっています.」
バウス「頭が痛くなってきた.」(ため息)
スミ「ライクシード殿下はどこですか? はやく殿下に知らせないと,」
マリエ「ライクシードはメイシーを探して,ついさっき大広間を出て行ったわ.」
スミ「どうなさいますか,バウス陛下.」
バウス「とりあえず俺が前庭に行く.スミ,ついてこい.」
スミ「はい.」
バウス「マリエ,この場は頼んだ.」
マリエ「分かったわ.」

バウス「ライクはいつもなぜ,あんな人騒がせな女にほれるんだ? ミユといいメイシーといい.俺には,あいつの女の趣味が理解できない.」
スミ「そうですか? 俺はメイシー様はマリエ様に似ていらっしゃると思っていましたが.」
バウス「似ているか?」
スミ「はい.本を楽器に置き換えたら,マリエ様はメイシー様になると思います.むしろミユさんとメイシー様には共通点がほとんどないですよ.外見もかなりちがいますし.ミユさんはやせていますけれど,メイシー様は結構筋肉がついていますよね.」(姫君なのに,すごく握力がありそうだ…….)
バウス「そうか? 俺はミユと似ていると感じたが.異世界人が外国人に変わっただけだ.」
そこへセシリアが登場
セシリア「何を話しているの?」
バウス「セシリアは,メイシーは誰と似ていると思う?」
セシリア「なくなった前王妃様に似ているわ.」
バウス「母上にか?」(びっくり)
セシリア「だって顔立ちとか雰囲気とか,……あと,よく私に歌を歌ってくださったわ.」
バウス「そうか,ライクはただのマザコンか.」(にやにや)


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ここから先は,「砂漠の歌姫10」のおまけをお楽しみください.

ライクシード「メイシーの婚約者にも会いに行き,話をつけました.」
バウス「……手荒なことをして,話をつけたのか?」(あぁ,頭が痛い)
ライクシード「いえ,穏便にことを済ませました.」
バウス「本当か?」(お前,そんなに話術にたけていたか?)
ライクシード「えぇ.ウィルを見習って,まずはにっこりとほほ笑んで,あとはウィルがしゃべりそうなことを,ウィルみたいな表情で話しました.」
バウス「いいお手本が身近にいてよかったな…….」(こいつ,自分が昔やられたことをやり返したな)


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ここから先は,「砂漠の歌姫11」のおまけをお楽しみください.

ライクシード「いつも気になっていたが,なぜ君はそんなに薄着なんだ?」
メイシー「え? そうですか?」
ライクシード「今日からはもっと厚着をしてくれ.」
メイシー「分かりました.神聖公国はやはり,自治区と比べると寒いですし.」
ライクシード「私と二人きりのときは,今までどおりでいいから.」(でれでれ)
メイシー「…….」

ライクシード「女の子が産まれた.」
ウィル「おめでとう.」
ライクシード「これからは,私と君はパパ友だ.今までどおり,仲よくしよう.」
ウィル「やだよ.」
みゆ「…….」(ウィルはライクシードさんに対してはツンデレ.あとルアンさんに対しても,そうかも.)

ライクシード「兄さん,最近,不安なんです.」
バウス「何がだ? 俺は赤ん坊の夜泣きで寝不足なだけだ.」
ライクシード「私も寝不足です.それはいいのですが,――メイシーは私よりも楽器や楽譜の方が大切ではないかと,ときおりひどく不安になるのです.」
バウス「安心しろ.俺は常に,マリエは俺よりも本や図書館の方が大切だと確信している.」

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